移行時に利用する移行ツールの問題により、一部のRDBデータが移行されないことが原因でエラーが表示されることがあります。
・問題が発生する環境かどうかは【対象となる環境】をご参照ください
・【対象となる環境】かどうかが不明な場合は【確認方法】に沿ってご確認ください
なお、対象となる環境であった場合、現在エラーが発生していない場合でも今後エラーが発生する可能性がありますので、【対処方法】に沿って対処することをご検討ください。
【対象となる環境】
- StarOffice X V5.2に移行した環境の場合
・RDBにOracleを使用している
・移行作業時に以下の移行ツールを利用して移行した
「StarOffice X V5.2 システム間移行手順書 付属移行ツール Rev 2.0」
(ファイル名:SOX2SOXV5.2_MigrationTool_rev2.zip)
※2022年04月14日公開の移行ツール Rev 3.0(ファイル名:SOX2SOXV5.2_MigrationTool_rev3.zip)を利用した場合は該当しません。
- StarOffice X V5.3に移行した環境の場合
・RDBにOracleを使用している
・移行作業時に以下の移行ツールを利用して移行した
「StarOffice X V5.3 システム間移行手順書 付属移行ツール Rev 1.0」
(ファイル名:SOX2SOXV5.3_MigrationTool_rev1.zip)
※2022年04月14日公開の移行ツール Rev 2.0(ファイル名:SOX2SOXV5.3_MigrationTool_rev2.zip)を利用されている場合は該当しません。
【確認方法】
以下の手順でプロファイルIDの最大値とシーケンス値を確認します。
① sqlplusでログイン
RDBサーバで実施してください。sqlplusを使用します。
実行例)
-----
> sqlplus -L SOCMNADM/{パスワード}@soxstd
※SOCMNADMのパスワード既定値はマニュアルの以下の章を参照してください。
『運用管理者編 スタートアップガイド』
- 第 2 章 インストールの概要
- インストール中に作成されるアカウントについて
RDB 管理者(共通サービス)
② 現在のプロファイルIDの最大値の確認
SQL> select max(profileid) from profile;
③ シーケンスの次の値の確認
SQL> select profileid_sequence.nextval from user_sequences;
④ ③の値が②の値よりも小さいか確認します。
・②の値より小さい場合
対処が必要です。【対処方法】に沿って対処してください。
・②の値以上の場合
対処は不要です。
【対処方法】
以下の手順で共通サービスのシーケンス値を設定します。
本手順は運用中に実施できOSやサービスの停止は不要ですが、予期せぬ問題の発生に備えてStarOffice X環境の利用が少ない時間帯での実施を推奨します。
① sqlplusでログイン
RDBサーバで実施してください。sqlplusを使用します。
実行例)
-----
> sqlplus -L SOCMNADM/{パスワード}@soxstd
※SOCMNADMのパスワード既定値はマニュアルの以下の章を参照してください。
『運用管理者編 スタートアップガイド』
- 第 2 章 インストールの概要
- インストール中に作成されるアカウントについて
RDB 管理者(共通サービス)
② 現在のプロファイルIDの最大値の確認
SQL> select max(profileid) from profile;
③ シーケンス値の設定
次の方法でシーケンス値を設定します。
SQL> alter sequence profileid_sequence increment by <n>;
SQL> select profileid_sequence.nextval from dual;
SQL> alter sequence profileid_sequence increment by 1;
※<n>:上記確認方法の②で得られた値を指定します。前後の<>は不要です。
以下はエラーが表示される原因と、表示されるエラーの詳細です。
【原因】
対象となる移行ツールを利用して移行した場合に、プロファイル管理サービスで利用するOracleのシーケンス情報が移行されません。
これにより、新しくデータを登録する際の新規シーケンス値が移行データに存在する既存シーケンス値と同じ値になる状況が発生し、一意制約違反のエラーが発生します。
【エラー発生例】
StarOffice Xにユーザやオフィスを登録後、初めて以下のような操作を行うとエラーが発生する場合があります。
・施設予約サービスの利用時に、施設予約画面を開いた場合や施設予約アイコンを押下した際に以下のエラーが表示されて利用できない
エラーメッセージ:
「施設情報の取得に失敗しました。(プロファイル管理サービスが利用できません(11501:0)) 」
「施設グループ情報の取得に失敗しました。(プロファイル管理サービスが利用できません。(11501:0)」
・スケジュールサービス、施設予約サービスの利用時に環境設定画面で設定を登録しようとするとエラーが表示されて保存できない
エラーメッセージ:
「環境設定情報の更新に失敗しました。(プロファイル管理サービスが利用できません。(11501:0)」
・業務通達サービスの利用時に、環境設定画面で設定を登録しようとするとエラーが表示されて保存できない
エラーメッセージ:
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処理中にエラーが発生しました。
[Profile:REQUEST_PUT_ERROR](errorCode:5322)
システム管理者にお問合せください。」
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【注意事項】
なし
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V5.2
- StarOffice X V5.3