分散ノード側の事前設定


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LoadBalancerの分散ノードには二つの運用方法があります。
1. 分散ノードにエージェントモジュールをインストールし、CPU負荷分散をはじめきめ細かな運用を行う方法
2. 分散ノードにエージェントモジュールをインストールせずに、分散ノード側には最低限の設定のみ行う方法
 
負荷分散を行うのに先立ち各OS毎の導入手順を以下に示します。
Express5800/MailWebServer、Express5800/MWシリーズの場合 Linuxの場合 WindowsNT 4.0の場合 Windows 2000,2003の場合 Solaris8の場合


Express5800/MailWebServer、Express5800/MWシリーズ
 
1.エージェントモジュールをインストールする場合
2.エージェントモジュールをインストールしない場合

1.エージェントモジュールをインストールする場合
LBシリーズ添付のバックアップCD-ROM内のMWシリーズ用モジュールを組み込みます。以下に手順を説明します。
 
  (1) MWシリーズのWeb Management Console(以下WbMC)にブラウザで管理者として接続します。
    管理者としての接続方法の詳細は、MWシリーズのマニュアルを参照してください。
  (2) LBシリーズに添付されているバックアップCD-ROMをMWシリーズのCD-ROMドライブ装置にセットします。
  (3) [パッケージ]アイコンをクリックします。
  設定0
 
  (4) [インストール]のディレクトリ欄に「/mnt/cdrom/nec/Linux/99iplb/」を入力し、[参照]ボタンをクリックします。
  設定1
 
  (5) /mnt/cdrom/nec/Linux/99iplb/lbhost4-*.i386.rpm」のにある[追加]ボタンをクリックします。
  設定2
 
  (6) インストール確認が表示されたら[OK]ボタンをクリックします。
  設定3
 
  (7) インストール終了後、[システム]アイコンを選択します。
  設定4
 
  (7) システムの再起動を行ないます。
  設定5
 

以上でモジュールの組み込みは終了です。
 
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
        モジュールをインストールしない場合は、ipchains、またはiptablesの設定が必要です。以下に設定手順を説明します。
  (1) root権限でログインします。
  (2) ipchainsコマンドを使用する場合、以下を実行します。
(書式) ipchains -I input -j REDIRECT [port] -d [仮想IP] [port] -p [protocol]
[port]=ポート番号、[仮想IP]=仮想IPアドレス、 [protocol]=プロトコルタイプ(tcp または udp)
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、http(ポート:80)の負荷分散の場合
ipchains -I input -j REDIRECT 80 -d 192.168.0.254 80 -p tcp

(注)

グループの設定においてマルチポートの指定を行った場合は、そのポート分の設定を行います。
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、ポート80と443を選択した場合
ipchains -I input -j REDIRECT 80 -d 192.168.0.254 80 -p tcp
ipchains -I input -j REDIRECT 433 -d 192.168.0.254 433 -p tcp
  (3) iptablesコマンドを使用する場合、以下を実行します。
(書式) iptables -t nat -I PREROUTING -p [protocol] -d [仮想IP] --dport [port] -j REDIRECT --to-ports [port]
[port]=ポート番号、[仮想IP]=仮想IPアドレス、[protocol]=プロトコルタイプ(tcp または udp)
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、http(ポート:80)の場合 
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 80 -j REDIRECT --to-ports 80

(注)

グループの設定においてマルチポートの指定を行った場合は、そのポート分の設定を行います。
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、ポート80と443を選択した場合
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 80 -j REDIRECT --to-ports 80
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 443 -j REDIRECT --to-ports 443
  (4) 最後に以下のコマンドを実行します。
echo 1 > /proc/sys/net/ipv4/ip_forward
 

(注)

マシンを再起動した場合は再度同様の設定を行う必要があります。

 

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Linux(Redhat,TurboLinuxなど)
 
1.エージェントモジュールをインストールする場合
2.エージェントモジュールをインストールしない場合

1.エージェントモジュールをインストールする場合
LBシリーズ添付のバックアップCD-ROM内のLBシリーズ用モジュールを組み込みます。以下に手順を説明します。
 
  (1) LBシリーズに添付されているバックアップCD-ROMを分散ノードマシンのCD-ROMドライブ装置にセットします。
  (2) CD-ROMをマウントします。
  (3) /mnt/cdrom/nec/Linux/99iplb/」へカレントディレクトリを変更します。
  (4) rpm -i lbhost4-*.i386.rpm を実行します。
  (5) カレントディレクトリを元に戻し、CD-ROMをアンマウント後CD-ROMを取り出します。
  (6) マシンの再起動を行ないます。

以上でモジュールの組み込みは終了です。

(注) ipchainsコマンドもしくはiptablesコマンドが使用可能な環境が必要です。
 
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
        モジュールをインストールしない場合は、ipchains、またはiptablesの設定が必要です。以下に設定手順を説明します。
  (1) root権限でログインします。
  (2) ipchainsコマンドを使用する場合、以下を実行します。
(書式) ipchains -I input -j REDIRECT [port] -d [仮想IP] [port] -p [protocol]
[port]=ポート番号、[仮想IP]=仮想IPアドレス、 [protocol]=プロトコルタイプ(tcp または udp)
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、http(ポート:80)の負荷分散の場合
ipchains -I input -j REDIRECT 80 -d 192.168.0.254 80 -p tcp

(注)

グループの設定においてマルチポートの指定を行った場合は、そのポート分の設定を行います。
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、ポート80と443を選択した場合
ipchains -I input -j REDIRECT 80 -d 192.168.0.254 80 -p tcp
ipchains -I input -j REDIRECT 433 -d 192.168.0.254 433 -p tcp
  (3) iptablesコマンドを使用する場合、以下を実行します。
(書式) iptables -t nat -I PREROUTING -p [protocol] -d [仮想IP] --dport [port] -j REDIRECT --to-ports [port]
[port]=ポート番号、[仮想IP]=仮想IPアドレス、[protocol]=プロトコルタイプ(tcp または udp)
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、http(ポート:80)の場合 
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 80 -j REDIRECT --to-ports 80

(注)

グループの設定においてマルチポートの指定を行った場合は、そのポート分の設定を行います。
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、ポート80と443を選択した場合
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 80 -j REDIRECT --to-ports 80
iptables -t nat -I PREROUTING -p tcp -d 192.168.0.254 --dport 443 -j REDIRECT --to-ports 443
  (4) 最後に以下のコマンドを実行します。
echo 1 > /proc/sys/net/ipv4/ip_forward
 

(注)

マシンを再起動した場合は再度同様の設定を行う必要があります。
 
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WindowsNT 4.0

1.エージェントモジュールをインストールする場合
2.エージェントモジュールをインストールしない場合

1.エージェントモジュールをインストールする場合
LBシリーズ添付のバックアップCD-ROM内のLoadBalancerモジュールとMS Loopback Adapterの組み込みが必要です。以下に手順を説明します。
 
(注) Webサーバ固定化のグループのみに属する分散ノードでは MS Loopback Adapterの組み込みは必要ありません。
      LoadBalancerモジュールの組み込みへお進みください。

MS Loopback Adapterの組み込み
  (1) [ネットワークコンピュータ]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  (2) [アダプタ]のタグを選択し、[追加]ボタンをクリックします。
  (3) 「MS Loopback Adapter」を選択して、[OK]をクリックします。
  設定1
 
  (4) [MS Loopback アダプタカードセットアップ]が表示されたら、[OK]をクリックします。
  設定2
 
  (5) Windows NT4.0 セットアップディスクをCD-ROM装置に入れ、パスを入力し[続行]をクリックします。
  (6) [バインド]のタグを選択し、ループバックをバインドします。
  (7) [プロトコル]のタグを選択し、「TCP/IPプロトコル」を選択して、[プロパティ]をクリックします。
  (8) [IPアドレス]のタグで、「アダプタ」のプルダウンリストボックス中から「MS Loopback アダプタ」を選択し、[IPアドレス]に仮想IPアドレスを入力します。[サブネットマスク]にはデフォルト値を設定します。最後に[OK]をクリックします。
(注) デフォルトゲートウェイは設定しないで下さい。
  設定3
 
  (9) ループバックをバインドする時、プロンプトが出てくる場合がありますが、その時は[はい]をクリックします。
  (10) 既定のデータを選択し、何の変更も行わず[OK]をクリックします。
  (11) マシンを再起動します。
  (12) コマンドプロンプトを起動し、コマンド「route delete <仮想IP's network> mask <仮想IP's netmask> <仮想IP>」を実行し、ルーティングテーブルの変更を行います。
(例)仮想IPアドレスが192.168.0.4、ネットマスクが255.255.255.0の場合
     コマンド 「route delete 192.168.0.0 mask 255.255.255.0 192.168.0.4」を実行します。
(注) マシンの再起動時は必ずログインし、上記コマンドを実行して下さい。
 
LoadBalancer用モジュールの組み込み
  (13) Express5800/LBシリーズに添付されているバックアップCD-ROMを分散ノードマシンのCD-ROMドライブ装置にセットします。
  (14) (CD-ROMのディレクトリ):\nec\Linux\99iplb\lbhost4.exeを実行します。
  (15) 画面表示従ってインストールします。
  (16) 「IPLB4サーバを起動しますか?」で[はい]を選択してIPLB4サーバを起動します。
    マシンの再起動の必要はありません。
 
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
        モジュールをインストールしない場合は、MS Loopback Adapterの組み込みのみを行ってください。設定手順を説明します。
 
 「重要」Webサーバ固定化のグループのみに属する分散ノードでは、MS Loopback Adapterの組み込みは必要ありません。
 LoadBalancer用モジュールの組み込みのみを行ってください。

 

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Windows 2000,2003
 
1.エージェントモジュールをインストールする場合
2.エージェントモジュールをインストールしない場合

1.エージェントモジュールをインストールする場合
LBシリーズ添付のバックアップCD-ROM内のLoadBalancer用モジュールとMicrosoft Loopback Adapterの組み込みが必要です。以下に手順を説明します。
 
(注) Webサーバ固定化のグループのみに属する分散ノードでは MS Loopback Adapterの組み込みは必要ありません。
      LoadBalancer用モジュールの組み込みへお進みください。

Microsoft Loopback Adapterの組み込み
  (1) [コントロールパネル]をオープンします。
  (2) [ハードウェアの追加/削除]をダブルクリックします。
  (3) 「追加」を選択し、[次へ]をクリックします。
  (4) 「デバイスの追加/トラブルシューティング」を選択し、[次へ]をクリックします。
  (5) 「新しいデバイスの追加」を選択し、[次へ]をクリックします。
  設定0
 
  (6) 「いいえ、一覧からハードウェアを選択します」の項目を選択し、[次へ]をクリックします。
  設定01
 
  (7) 「ネットワークアダプタ」を選択し、[次へ]をクリックします。
  (8) 「Microsoft」の「Microsoft Loopback Adapter」を選択し、[次へ]をクリックします。
  設定1
 
  (9) [完了]をクリックします。
  (10) [デスクトップ]上の[マイネットワーク]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  (11) Microsoft Loopback Adapterの[ローカルエリア接続]を右クリックして、[プロパティ]を選択します。
  設定2
 
  (12) 「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択し、[プロパティ]をクリックします。
  (13) [IPアドレス]に仮想IPアドレスを入力します。[サブネットマスク]にネットワークに合わせて設定します。
(注) デフォルトゲートウェイは設定しないで下さい
  設定3
 
  (14) [詳細設定]ボタンをおして、[インターフェイス メトリック]の値を9999に変更し、[OK]をクリックします。
  設定4
 
  (15) 完了します。
 
LoadBalancer用モジュールの組み込み
  (16) LBシリーズに添付されているバックアップCD-ROMを分散ノードマシンのCD-ROMドライブ装置にセットします。
  (17) (CD-ROMのディレクトリ):\nec\Linux\99iplb\lbhost4.exeを実行します。
  (18) 画面表示従ってインストールします。
  (19) 「IPLB4サーバを起動しますか?」で[はい]を選択してIPLB4サーバを起動します。
    マシンの再起動の必要はありません。
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
        モジュールをインストールしない場合は、Microsoft Loopback Adapterの組み込みのみを行ってください。設定手順を説明します。
 
 「重要」Webサーバ固定化のグループのみに属する分散ノードでは、MS Loopback Adapterの組み込みは必要ありません。
 LoadBalancer用モジュールの組み込みのみを行ってください。

 

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Solaris8
 
1.エージェントモジュールをインストールする場合
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
 
1.エージェントモジュールをインストールする場合
LBシリーズ添付のバックアップCD-ROM内のLoadBalancer用モジュールを組み込みます。

  (1) root権限でログインして、LBシリーズに添付されているCD-ROMを分散ノードマシンのCD-ROMドライブ装置にセットします。
  (2) /cdrom/nec/Linux/99iplb/lbhost4-*.pkg.tar.gzを/tmp/にコピーします。
  (3) コンソールを起動します。
  (4) カレントディレクトリを/tmpにします。(#cd /tmp
  (5) ファイルを解凍します。(#gzip -d lbhost4-*.pkg.tar.gz
  (6) ファイルを展開します。(#tar -xvf lbhost4-*.pkg.tar
  (7) パッケージをインストールします。(#pkgadd -d .
  (8) lbhost4を選択し、インストールします。
  (9) lbhost4.confファイルの編集を行ないます。
    ifconfigコマンドを実行します。(#ifconfig -a
    (実行例)
        lo0: flags=1000849 mtu 8232 index 1
            inet 127.0.0.1 netmask ff000000
        hme0: flags=1000843 mtu 1500 index 2
            inet 192.168.0.65 netmask ffffff00 broadcast 192.168.0.255
            ether 8:0:20:f5:af:27
    LoadBalancerに接続されるインターフェースの名称を控えます。(上記例の場合はhme0です。)
    エディタで/etc/ha4.d/lbhost4.confをオープンします。
    'udp le0'の行を、'udp hme0'に変更します。
    ファイルをセーブしてエディタを終了します。
  (10) インストールしたLoadBalancerモジュールを起動します。(#/etc/init.d/lbhost4d start
      LoadBalancer用モジュールの起動を行なった際に以下のエラーが発生した場合は、 /etc/ha4.d/lbhost4.conf の編集が誤っている場合がありますので再確認して下さい。
          Starting High-Availability services:
          ifconfig: status: SIOCGLIFFLAGS: elxl0: no such interface
          lbhost4d did not start [rc=1]
 
    (注) LoadBalancer用モジュールが正常に起動した場合、次回からのマシン起動ではLoadBalancer用モジュールの起動処理は必要ありません。
2.エージェントモジュールをインストールしない場合
        モジュールをインストールしない場合は、ループバックインターフェースの設定が必要です。以下に設定手順を説明します。
 
  (1) root権限をもつユーザでログインします。
(2) 仮想IPアドレスを設定します。
(書式) ifconfig lo0 addif [仮想IPアドレス] netmask 255.255.255.255 -arp up
(例) 仮想IPアドレス:192.168.0.254、http(ポート:80)の場合

(注)

マシンを再起動した場合は再度同様の設定を行う必要があります。
(3) "ifconfig -a" コマンドで設定したインターフェースを確認します。
 「重要」Webサーバ固定化のグループのみに属する分散ノードでは、仮想インターフェースの組み込みは必要ありません。
 LoadBalancer用モジュールの組み込みのみを行ってください。

 

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