Intel Xeon 5500 シリーズを搭載したサーバにおいて、Hyper-V 上のゲストOSに断続的なパフォーマンス問題(スローダウン事象)が発生することがあります。以下に本問題と対処方法を報告します。
問題事象
Hyper-V 上のゲストOSに断続的なパフォーマンス問題(スローダウン事象)が発生。
例えば、ゲストOSにおいて、システムクロックの遅れ、またはコマンドウィンドウの起動時やサービスの起動/停止時などにレスポンスの低下が確認されます。
対象環境
以下の本体装置とOSによるHyper-V 動作環境
- 本体装置
モデル | BIOS Ver. | 出荷時期 |
T120a-E / T120a-M | 2A07,3A08 | '09.12月~ |
R120a-1 / R120a-2 | 2C13,3C15 | '09.10月~ |
iR120a-1E | 0007 | '09.12月~ |
GT120a | 2A07,3A08 | '09.12月~ |
B120a | 0024,1026,2028,2030 | '09.06月~ |
B120a-d | 1026,2028 | '09.06月~ |
B120b-Lw | 2030 | '09.12月~ |
- OS
- Windows Server 2008 Standard
- Windows Server 2008 Enterprise
- Windows Server 2008 Datacenter
※各モデルの対応OSについては下記URLより確認ください。
OS対応情報
http://support.express.nec.co.jp/pcserver/result_os.php#anchor32
対処方法
レジストリ設定の追加により、ACPI C2 State を無効にすることで本現象を回避できます。
ホストOS上のコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行し、ホストOSを再起動します。
| reg add HKLM\System\CurrentControlSet\Control\Processor /v Capabilities /t REG_DWORD /d 0x0007e666 |
-注意-
| レジストリの設定を誤って変更すると、深刻な問題が発生する可能性があります。レジストリの設定を変更する場合には、細心の注意を払って実施してください。レジストリを誤って変更したことにより発生した問題に関しては、一切責任を負わないものとします。 |
-補足-
| 上記の設定解除(ACPI C2 State 有効)には、ホストOS上のコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行し、ホストOSを再起動します。
| reg delete HKLM\System\CurrentControlSet\Control\Processor /v Capabilities /f
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レジストリ設定追加するバッチファイルとレジストリ設定解除するバッチファイルを用意しました。
適当なフォルダにダウンロードし、圧縮解凍、リネーム(拡張子BT→BAT)して実行ください。
Hyper-V では、デフォルトで C3 State は無効となっています。上記のレジストリ設定の追加により、C-State は C1 を除き無効となります。
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