StarOffice Xからデータベースの接続に関して、WebOTX上で動作するコンポーネントとそれ以外が存在します。
ご利用の環境によって事情が異なりますので、それぞれの接続数情報を参考にチューニングしてください。
WebOTX上で動作するコンポーネント(ポータル、業務通達、StarOffice X RSSポートレット、共通サービス)のJDBCデータソースのコネクションプールの設定は、既定値では以下のように設定されています。
jdbc/portalDataSource 20,20,5,0
jdbc/TaskListDataSource 4,0,0,0
jdbc/RssDataSource 4,0,0,0
jdbc/socommons 4,0,0,0
※上記数値は左から最小プールサイズ、最大プールサイズ、初期プールサイズ、無通信時間の上限です。
上記コンポーネントの最小プールサイズの合計は48(20+4+4+20)になります。
また、WebOTXを利用していないコンポーネント(スケジュール、電話帳)のOracleへの接続数は以下のようになっています。
・スケジュールサーバ
スケジュールサーバでは、オンラインシェルの起動情報「プロセス数」で指定した数だけ、Oracleへ接続を行います。
起動情報「プロセス数」の設定値につきましては、以下のレジストリキー値をご確認ください。
パス:HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\StarOffice FormServer\
OnlineShellManager\SuppliesServer
キー:ServerCnt
既定値:8
・電話帳
電話帳ではOracleに接続する際の最大セッション数の設定は無いので、必要なセッション数はモニターして決定する必要があります。
以上のことから、Oracleのプロセス数の最大値の設定は、JDBCデータソースのコネクションプールの設定やスケジュールサーバのプロセス数の設定が既定値の場合、最低でも下記の数値以上である必要があります。
「(48 + 8 + 電話帳のセッション数) x Webサーバー台数」
Oracleのプロセス数の最大値の設定値(processes)が、上記数値よりも小さい場合、StarOffice Xのインストール時や運用時にOracleのプロセス数が足りずエラーする可能性があります。
[最小プールサイズの推奨値について]
最小プールサイズについては、既定値が推奨値となっておりますので、Oracleのプロセス数が足りない場合は、最小プールサイズを減らすのではなく、Oracleのプロセス数の最大値(processes)を増やすことで対応することを推奨します。
最小プールサイズを減らした場合の一般的な懸念事項として、コネクションが足りなかった場合のJDBCコネクションの作成コスト分のパフォーマンスに影響が出る可能性があります。
RSSポートレットと業務通達と共通サービスについて、最小プールサイズと初期プールサイズを変更することは、パフォーマンスへの影響を除いて問題はありません。
ポータルについては、複数スレッドでポートレットコンテンツを取得する関係上、プールサイズを極端に小さくした場合、影響が出る可能性が高いので、既定値より小さくしないことを推奨します。
[StarOffice X インストール時にOracleのプロセスが足りなくなった場合に発生する問題]
StarOffice Xのインストール時にOracleのプロセスが足りなくなった場合、以下のエラーダイアログが表示され、インストールに失敗します。
ダイアログメッセージ:
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インストール(ファイルコピー等)は正常に完了しましたが、テーブルの作成に失敗しました。
D:\SOX\WebOTX\Portal\database\storage.setup.log,
D:\SOX\WebOTX\Portal\database\base.portlet.setup.logを確認し、エラー原因を確認してください。
エラー原因を解消後、D:\SOX\WebOTX\Portal\setup.batを実行してテーブルを再作成してください。
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StarOffice Xのインストール前にOracleの最大プロセス数(processes)の設定の調整をお願いいたします。
[StarOffice X 運用中にOracleのプロセスが足りなくなった場合に発生する問題]
利用するサービスによって異なりますが、Web画面上で操作時に、利用者にエラーメッセージが表示されるなどします。
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V4.0以上