■事象
LBにおいて、L4 MAT負荷分散利用時に突然1台のWindowsサーバへの偏りや直接通信
が発生したり負荷分散中にセッションが切れたりすることがあります。
■原因
分散ノードであるWindowsサーバのLANボード設定に問題がある可能性があります。
WindowsサーバでBroadcom製NICのドライバによるチーミングを行っている場合、
チーミングの設定で「Smart Load Balancing and Failover (Standby Member機能
なし」を指定すると、Windowsサーバ側からLoopbackAdapterに設定した仮想IPの
G-ARP(Gratuitous ARP)を送信する場合があります。
※G-ARPの送信はサーバ起動時以外にも、不定期に発生する可能性があります。
このため、LBのL4 MAT負荷分散利用時に、LBの分散ノードとして使用している
Windowsサーバで上記事象が発生すると、クライアントからのパケットがLBを
経由せずに直接Windowsサーバ宛に送信されてしまい、突然以下のような事象が
発生します。
・クライアントとWindowsサーバ間の通信がLBを経由せず直接通信となります。
・通信が特定の(G-ARPを送信した)Windowsサーバに集中してしまいます。
(実際にはLBを経由しませんが、サーバ側から見ると負荷分散が1台に
偏っているように見えてしまいます)
・負荷分散中に通信先のWindowsサーバが切り変わる可能性があり、コネク
ションやユーザセッションが途中で切断されます。
(アプリケーションによってはセッションタイムアウトが発生した旨が
表示される場合があります)
■解決策
・LBのL4 MAT負荷分散利用時に、WindowsサーバでBroadcom製NICのドライバによる
チーミングを行っている場合、LBとしてサポートしているチームタイプは、2ポート
構成の「Smart Load Balancing (Auto-FallbackDisable)(Standby Member 機能
あり)」のみです。
「Smart Load Balancing (Standby 機能なし)」は使用できませんので、この方式
を指定している場合は設定の変更を行って下さい。
また、Hyper-V機能を使用する場合、チーミング機能のモード選択する画面の
「Enable HyperV Mode」のチェックを有効にしてください。
※Broadcom製NICのチーミング設定変更方法についてはBroadcom製NICドライバの
マニュアルをご参照下さい。
また、テクニカルガイド(「関連情報」リンク参照)の「LANボード」の資料の
注意事項部分にも関連情報の記載がありますので必ずそちらもご参照下さい。
・Broadcomドライバが「V15.2a」よりも古い場合、「Smart Load Balancing
(Auto-Fallback Disable)(Standby Member 機能あり)」でも問題が発生する
可能性があります。このため、最新のドライバをご利用下さい。
・Intel PROsetにおけるLAN二重化の場合においても、RLB有効のALB モードでは同様
現象が発生する可能性があるため、RLBの無効化を行って下さい。
Express5800/LB300f
Express5800/LB300g
Express5800/LB400g
Express5800/LB400h
Express5800/R110d-1M(LB400h2)
InterSec/LB400i
InterSec/LB400i2
InterSecVM/LB V1.0
InterSecVM/LB V2.0 for VMware, InterSecVM/LB V2.0 for Hyper-V
InterSecVM/LB V2.1 for Hyper-V
InterSecVM/LB V3.0 for VMware, InterSecVM/LB V3.0 for Hyper-V