以下の条件をすべて満たす場合、WebOTX上で動作するWebアプリケーションへのリクエストに対して、レスポンス遅延やHTTPステータスコード503が返却される場合があります。
①iStorage M710 を利用して、ストレージを2重化構成にしている。
②iStorage M710 のキャッシュ分割機能で「可変キャッシュ容量割り当て」
設定の下限値以上の大きなサイズのファイルをストレージに書き込んでおり、
そこで20秒以上の書き込み遅延が発生している。
③WebOTXのログ出力先を②と同じストレージのセグメントに設定している。
④外部Webサーバと連携しており、かつ以下の環境条件、設定条件がいずれも合致する場合
・環境条件(次のいずれか)
(WebOTX V8.2/8.3/8.4/9.1/9.2 の場合)
- WebOTX のエディションが Express
- WebOTX のエディションが Express以外でWebコンテナの動作モードが
スタンダードモード
(WebOTX V9.3/V9.4/V9.5 の場合)
- WebOTX のエディションが Express
- WebOTX のエディションが Standard、Enterprise で Webコンテナの動作モードが
スタンダードモードの場合、もしくは、Webコンテナの動作モードがアドバンスド
モードでWebコンテナとWebサーバの連携モードを"ajp"に設定している場合
(WebOTX V10の場合)
- WebOTX の全エディション で アプリケーションをエージェントプロセスに配備している場合
・設定条件(次のいずれか)
- workerプロパティ(※1)の ping_mode に "C"、"P" または "A" を設定しており
かつping_timeout に0を設定してない
- workerプロパティ(※1)の connect_timeout に1以上を設定している
- workerプロパティ(※1)の prepost_timeout に1以上を設定している
- workerプロパティ(※1)の socket_connect_timeout に 150以下を設定している
(※1)workerプロパティ:
${INSTANCE_ROOT}/config/WebCont/workers.properties に定義されているworker
のプロパティ。
対処としては、iStorage M710の「可変キャッシュ容量割り当て」設定の上限値と下限値を同値にし「固定キャッシュ容量割り当て」とすることで、②のストレージ に対する書き込み遅延が解消し、本事象を回避する(※2)ことができます。
(※2)2017年9月に iStorageのファームフェア更新が予定されており、それを適用
する事で②の書き込み遅延が抑止され、本事象が解消します。
【対象製品】Application Server
【確認済みのバージョン】V6~V10
【確認済みのエディション】すべて
【確認済みの対象OS】Windows
【確認済みのJavaバージョン】すべて
【コンポーネント】Webコンテナ
【カテゴリー】トラブルシューティング