該当のカタログバックアップポリシーで設定する[ディザスタリカバリ]タブの「ログオン」の設定が「ユーザー名」のみの指定になっていないかを確認します。
カタログバックアップジョブが動作すると[ディザスタリカバリ]タブで指定したパスにディザスタリカバリファイルの作成をおこないます。このパスへのアクセスの際に発生する認証が失敗することでファイルの作成ができず、ジョブが状態コード 160 で失敗する事例があります。
本事象は該当パスへのアクセスの際に実行される Windows API でエラー 1312 (*)を受け取ることが原因で発生します。
(*): ERROR_NO_SUCH_LOGON_SESSION
指定されたログオン セッションは存在しません。そのセッションは既に終了している可能性があります。
該当の処理にて WNetAddConnection2() という Windows API を利用しています。設定されるユーザー名にドメインやホスト名の指定がない場合(ユーザー名だけを指定した場合)、API は内部で可能な限り接続を成功させようとします。このとき、実行アカウントの所属ドメインやホスト名でアカウントの情報を「○○\ユーザー名」のように補完します。この結果、アプリケーションの実行アカウントや、直前の接続状態、ドメイン所属の有無により補完する情報が替わるため、不定期に事象が発生します。
対処はポリシーの「ディザスタリカバリ」タブの[ログオン]の指定で、ユーザーの所属を明示することです。
具体的には、ドメインに参加している環境では「ドメイン名\ユーザー名」、ワークグループ環境の場合は「コンピューター名\ユーザー名」のように指定をします。
良い例:
Server1\TestUser
Domain1\TestUser
悪い例(事象が発生する例):
TestUser