iStorage M11e~M710Fに対する、過去に公開済みのストレージ制御ソフトの修正内容に関するお知らせです。
この度、アップデート未適用のお客様で既知障害により業務ダウンするトラブルがあり、
再発防止策として、未適用装置に対して、あらためてアップデートのお願いをする事にいたしました。
過去の通知文の記載内容を再確認し、3つの観点で説明を強化しています。
- 発生頻度が低いために記載していなかった業務影響する修正3件を追記
(対象:「追加掲載の対象事象」の【1】【2】【3】)
- 業務影響する修正10件の発生現象と発生条件を明確化
(対象:「記載更新の対象事象」の【4】~【13】)
- 2015年以前のストレージ制御ソフトのアップデート時にはシステム停止アップデートを推奨していたが、
その後の無停止アップデートの実績も踏まえ、現在は無停止アップデートを推奨とすることで、
適用の調整を容易化(システム環境の確認は必要)
お客様のシステムにおける既知障害の発生を防止する主旨をご理解いただき、本コンテンツの「関連情報」欄の
「
【iStorage Mシリーズ】 iStorage M11e/M110/M310/M510/M710/M310F/M710F向け最新標準修正」を
是非とも適用いただけますようご協力をお願い申し上げます。
以下のディスクアレイ装置が対象となります。
- iStorage M11e
- iStorage M110
- iStorage M310/M310F
- iStorage M510
- iStorage M710/M710F
本通知における追加掲載または記載更新の各事象に対する対象装置は以下となります。
[凡例] ○:対象
-:対象外 |
追加掲載 | 記載更新 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
iStorage M11e | ○ | ○ | ○ | - | ○ | ○ | - | - | ○ | - | - | ○ | - |
iStorage M110
iStorage M310
iStorage M310F | ○ | - | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
iStorage M510 | ○ | - | ○ | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
iStorage M710
iStorage M710F | ○ | - | ○ | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ストレージ制御ソフト リビジョン0948および0953における修正内容に、
以下の3件について「■重要な修正■」として追加いたします。
【1】[M11e/M110/M310/M510/M710/M310F/M710Fご利用時] ※Rev.0948での修正
(発生事象)
コントローラ用の電源内部で特異的な故障が発生した場合に、両コントローラともに
ディスクへのアクセスが不可となり、サーバからのディスクアクセスが出来なくなります。
同様の故障がディスクエンクロージャ(DE)用の電源で発生した場合には、
発生したDE以降のDE上のディスクへのアクセスが出来なくなります。
(発生条件)
電源故障に起因して発生します。
(影響)
両コントローラでサーバからのIO応答ができず、業務が停止する可能性があります。
(回避方法/対処方法)
対策版ストレージ制御ソフトの適用をお願いします。
対策版ストレージ制御ソフト適用前に本事象が発生した場合は、
装置の復旧をハードウェア保守員にご依頼下さい。
【2】[M11eご利用時] ※Rev.0953での修正
(発生事象)
SNMPエージェントが有効な場合に、ディスクアレイ装置の起動後数分で
コントローラのリブートが発生します。
(発生条件)
以下の条件をすべて満たす場合に発生する可能性があります。
・ディスクアレイ装置のSNMP機能を有効にしている(既定値:無効)
・ストレージ制御ソフト Rev.0951で運用している
・ディスクアレイ装置を再起動する
(影響)
本事象が両コントローラで発生すると、ディスクアレイ装置へのアクセスが出来ず
業務が開始できなくなる可能性があります。
(回避方法/対処方法)
対策版ストレージ制御ソフトの適用をお願いします。
対策版ストレージ制御ソフト適用前に本事象が発生した場合には、
ディスクアレイ装置の電源停止/投入により再起動させた後に、
WebSAM iStorageManagerまたはiStorageManager Expressより
当該ディスクアレイ装置に対するSNMP機能を無効化してください。
ディスクアレイ装置にログインしてiSMCLIを利用する場合は、
"iSMrpt setsnmpcmnprop -snmp nouse"コマンドを入力してください。
【3】[M11e/M110/M310/M510/M710/M310F/M710Fご利用時] ※Rev.0948での修正
(発生事象)
故障した物理ディスクと異なるPDグループのホットスペアに復旧を行い、ディスクアレイ装置を
シャットダウンし再起動を行うと、コントローラが縮退し装置が起動できなくなります。
(発生条件)
以下の条件をすべて満たす場合に発生する可能性があります。
<環境条件>
・コピーバックモードが無効(既定値)に設定されている
・PDグループが複数ある構成で、各PDグループに複数のホットスペアディスクが存在している
<運用条件>
1.複数の物理ディスク故障により、PDグループ内のホットスペアディスクに空きがない状態となり、
故障した物理ディスクの交換を実施していない
(通常はPDグループ内のホットスペアディスクを優先的に復旧に使います。)
2.更に物理ディスク故障が発生し、他のPDグループのホットスペアディスクを使って復旧する
3.ディスクアレイ装置の電源停止/投入を繰り返す
(週末は電源停止し、平日のみ電源投入する運用を含みます。)
(影響)
ディスクアレイ装置が起動しないため、業務開始が遅れる可能性があります。
(回避方法/対処方法)
対策版ストレージ制御ソフトの適用をお願いします。
対策版ストレージ制御ソフト適用前に本事象が発生した場合は、
装置の復旧をハードウェア保守員にご依頼下さい。
以下の各事象について記載内容を見直しています。
修正内容の詳細については、各項目のリンク先を参照してください。
【4】 M510のレプリケーション機能において、RVの総容量が340TB以上の構成を構築した後に
ディスクアレイ装置が停止する不具合の修正
【5】 電源スイッチ誤動作障害の改修
【6】 HDD縮退後、交換したHDDが認識できなくなる不具合の修正
【7】 DDRまたはRDR機能使用時、レプリケート処理中に両方のコントローラが縮退し、
システムダウンとなる件の修正
【8】 DDRまたはRDRの論理ボリューム容量拡張時に装置停止となる場合がある件の修正
【9】 コントローラ故障時に装置起動できない不具合の修正
【10】 SnapShotご利用時に装置起動できなくなる場合がある件の修正
【11】 片コントローラ縮退時のHDD間欠障害で装置ダウンとなる不具合修正
【12】 運用中にコントローラがダウンする不具合の修正
【13】 階層プールの再配置処理における不具合の修正