Arcserve RHAでは同期を実行すると複製元と複製先の比較のためにファイルリストが作成され、
作成されたファイルリストから複製元と複製先のルートディレクトリを比較し、差異のあるファイルのみを
転送します。
ネットワーク上の共有フォルダを複製元もしくは複製先に設定しているシングルサーバレプリケーションの
構成では、共有フォルダのファイルリストはネットワーク経由で作成されるため、ファイルリスト作成時に
ネットワークに問題があるとファイルリストの作成に失敗する場合がございます。
ファイルリストの作成に失敗してもArcserve RHAマネージャにはエラーは出力されず、そのまま同期が実行
されるため、以下のような影響がございます。
■複製元を共有フォルダに設定している場合
複製元となる共有フォルダのファイルリストの作成が失敗した場合、複製元には同期対象のファイルが
ないと判断され、複製先に複製したファイルが削除されてしまいます。
下記設定を有効とすることでファイルリストの作成に失敗した場合でも、複製先のファイルが削除されて
しまう問題を回避いただくことができます。
レプリカプロパティ
- レプリケーション
- 同期中に削除されたファイルを保持する
ただし、上記プロパティを有効にした場合、複製元で削除したファイル/フォルダは複製先側では
残ったままの状態となり、複製元で名前を変更したファイル/フォルダについても、複製先側では
名前変更前と名前変更後のファイル/フォルダがどちらも保持された状態となります。
このため、複製先側のディスク使用量が複製元と比べて多く使用されますのでご留意ください。
■複製先を共有フォルダに設定している場合
複製先となる共有フォルダのファイルリスト作成に失敗した場合、複製先に実際は存在するファイルで
あってもファイルがないと判断され、同期の対象となります。
このため、初期同期相当の転送が発生する可能性があります。
※Arcserve RHA の全てのバージョンで発生しうる問題となります。
今後、上記問題について修正がされた場合には本コンテンツに追記いたします。