Windows Server OS のサポート契約の考え方について、ご案内します。
- 物理環境上でのサポート契約の考え方
- ダウングレード時のサポート契約の考え方
- 仮想環境上でのサポート契約の考え方
- ライセンス販売形態の違いによるサポート契約の差異について
物理環境上でのサポート契約の考え方
物理サーバ1台(OS1つ)毎にサポート契約を締結してください。CPU数、ライセンス数は問いません。
【例】
22コアCPUを2基搭載のサーバに対しては、Windows Server 2016 のライセンスが44コアライセンス必要になりますが、そのサーバ(物理環境)上で動作するOSのサポート契約は1つで十分です。
なお、他社サーバ上で動作するOSはPP・サポートサービスの対象外となりますのでご注意ください。(Express5800シリーズ、NX7700xシリーズ、DXシリーズのみ対象。)
ダウングレード時のサポート契約の考え方
ダウングレード時のPP・サポートサービスについては、実際に実行しているOS(つまり、旧バージョンOS)のバージョン/エディションでサポートサービス契約してください。
但し、以下の点にご注意ください。
- 物理環境上で動作する場合、NEC製サーバ(Express5800シリーズ、NX7700xシリーズ、DXシリーズ)にて該当する旧バージョンOSの動作がサポートされていない場合は、PP・サポートサービスを提供できません。 (仮想環境上については次項参照。)
- 延長サポート期間に入っているOSバージョンにつきましては、延長期間用サポート(ETS)の契約を行ってください。
- Windows Server 2003 R2 以前のバージョンのOSについては、PP・サポートサービスの新規契約受付が終了していますので、ご了承ください。
【例】
Windows Server 2016 Standardのライセンスを保有しているサーバ上で、Windows Server 2012 R2 Standard を実行させる場合、Windows Server 2012 R2 Standard の延長期間用サポート(ETS)契約を締結してください。
また Windows Server OSのサポートサービスは、OSのライセンス購入形態によりサポート契約型番・料金が異なります。新しく購入するOSのライセンス購入形態に適合するサポート契約を締結してください。
仮想環境上でのサポート契約の考え方
前提条件
仮想環境上のゲストOSのサポートについては、以下の前提条件があります。
- 仮想マシン(ゲストOS)がNEC製サーバ(Express5800シリーズ、NX7700xシリーズ、DXシリーズ)上で動作していること
- 仮想化基盤ソフトウェアが該当するゲストOSバージョン/エディションの動作をサポートしていること
- 仮想化基盤ソフトウェアのPP・サポートサービスをお客様が契約していること
【例】
仮想化基盤ソフトウェアとしてVMwareを用いる場合は、VMwareのサポートも契約してください。
【例】
Hyper-Vを用いる場合は、管理OS(ペアレントパーティション)に対してサポート契約が必要です。
ゲストOSのサポートの考え方
使用している仮想マシン上のOS(ゲストOS)ごとにサポート契約を締結してください。
【例】
Windows Server 2016 Datacenterを購入して、その上で仮想マシンを4つ動作させている場合は、その4つの仮想マシンそれぞれについて、ゲストOSのサポートを契約してください。
【例】
1年保守付製品(UL1902-H001など)に付いている保守サービスの対象は、1インスタンス(OS1つ)のみとなります。利用するOSインスタンス数(ホストOSとゲストOSの合計)が2つ以上の場合は、不足分を追加契約してください。
【例】
ライブマイグレーション等でゲストOSが複数サーバ間を移動する場合、移動先のサーバでゲストOSの契約を追加する必要はありません。つまり、ゲストOSごとに契約があれば、動作する物理サーバの場所は問いません。ただし、他社サーバの仮想環境上で動作している場合は、保守対応できません。(前述のNEC製サーバ上で動作している場合のみ、サポート対象となります。)
なお、仮想環境上のOS保守に便利な、以下の製品およびサポートサービスもございます。
仮想環境用セット
Windows Server の Datacenterエディションに、ダウングレード用メディアと1年保守(ホストOS+ゲストOS)をセットにしたお得な製品です。(サポート対象となるゲストOS数は、製品によって異なります。)
本製品は、Hyper-V以外の仮想化基盤ソフト(VMware等)をご利用の場合にも適用できますが、この場合の保守対象は、ゲストOSのみとなります。(仮想化基盤ソフトに対するサポート契約が別途必要です。)
ゲストOS用サポートサービス/PPSupportPack
仮想環境上のゲストOSをまとめてサポートするサービスです。複数バージョンOSの混在環境に対応し、ゲストOS数に応じてディスカウントとなる価格体系になっております。
ライセンス販売形態の違いによるサポート契約の差異について
お客様が購入するライセンスの販売形態に関係なく、前述の前提条件を満たす場合は、PP・サポートサービスを提供いたします。
その際、サービス内容の違いはありません。
ただし、サポートサービスの型番や料金は、OSを手配する商流によって変わります。具体的には以下の3種類に分かれます。
- 標準(サーババンドルOSまたはUL型番製品)
- NEC販売品ボリュームライセンス(SI仕入、TP型番品)
- 他社仕入用(他の流通会社から購入したライセンス)