ftサーバ Linuxモデルでは、個別にアップデートすると二重化機能に影響を与える可能性のあるパッケージがあります。その様なパッケージの一覧を、「アップデート不可パッケージ」としてモデルごとにまとめた表を後述の「ダウンロード」に掲載しています。パッケージのアップデートをする際は、事前に確認してください。
kernelを含むこれらのパッケージをアップデートするには、ft制御ソフトウェア(ft Server Control SW)のアップデートが必要です。「関連情報」の 【ftサーバ/Linux】カーネル対応一覧 を確認してください。
現在のft制御ソフトウェアのバージョンは、下記のコマンドを実行することで表示されます。
【R320e, R320g, R320hモデルの場合】
# rpm -q ft-eulas
ft-eulas-11.0.2.1-52.noarch
(この例の場合、バージョンは11.0.2.1-52です)
【上記モデル以外の場合】
# rpm -q lsb-ft-eula_display
lsb-ft-eula_display-7.1.10-209.x86_64.rpm
(この例の場合、バージョンは7.1.10-209です)
R320e, R320g, R320hモデル向けの留意事項
RHELのリリース(メジャーバージョンやマイナーバージョン)が異なるパッケージを混在させた場合、問題を発生させることがあります。そのため、パッケージアップデート時は、お客様が稼働させているRHELのリリース向けの更新パッケージだけ適用するようにしてください。
yumでアップデートする場合は、"subscription-manager release"コマンドに"--set"オプションで現在のRHELのリリースを指定しておくことで、yumが該当パッケージだけアップデートするようになります。
例えばRHEL7.9を使用している場合は、以下のコマンドを実行してください。
subscription-manager release --set=7.9
yum clean all (※yumを一度でも使用していた場合、キャッシュクリアのために実行します)
上記コマンド実行以降に実行する"yum update"では、RHEL7.9に対応した更新パッケージのみ適用します。
RHELをアップグレードした場合は、アップグレード後にRHELのリリースに合わせて上記コマンドを再実行してください。
yum のアップデート対象からglibc 関連のパッケージを除外する方法
RHEL7.2の環境でglibc 関連のパッケージをアップデートした場合、
ftサーバの二重化機能に影響を与える可能性があるため、アップデート不可の対象としています。
"/etc/yum.conf"のexclude 行に"glibc glibc-common glibc-devel glibc-headers"を追加してください。
例
- 変更前
exclude=kernel-*
- 変更後
exclude=kernel-* glibc glibc-common glibc-devel glibc-headers
yum のアップデート対象からglibc 関連のパッケージを除外する設定の解除方法
RHEL7.5, RHEL7.6の環境において、yum のアップデート対象から
glibc 関連のパッケージを除外するように設定しています。
(出荷後に行った追加確認でglibc 関連のパッケージをアップデートしても問題無いことが確認できたため、
後述の「ダウンロード」に掲載の対象環境のアップデート不可パッケージからglibc 関連は削除済みです)
glibc 関連のパッケージをyum でアップデートすることを希望される場合は、
"/etc/yum.conf"のexclude 行から"glibc glibc-common glibc-devel glibc-headers"を削除してください。
例
- 変更前
exclude=kernel-* glibc glibc-common glibc-devel glibc-headers
- 変更後
exclude=kernel-*