ページの先頭です。
ここから本文です。

技術情報

【ftサーバ/VMware ESXi】 BMC故障時のフェールオーバに関する注意事項

Express5800/ftサーバ(VMware対応モデル) の以下のモデルにおいて、Primary 側の I/O モジュールに搭載されている BMC(*1)が故障した場合、I/Oモジュールのフェイルオーバの処理時間が、 WDT(*2)に設定されているタイムアウト値(デフォルト:90秒)を 超えることにより、WDTタイムアウト(*2)となり、ftサーバが再起動する場合があります。
  • Express5800/R320c(VMware対応モデル)
  • Express5800/R320d(VMware対応モデル)
(*1) BMC ( Baseboard Management Controller )
マザーボード上に搭載されたサーバ管理のためのコントローラ。
ftサーバでは、各I/Oモジュール(#10、#11)に搭載されています。
(*2) WDT ( WatchDog Timer )
システムの正常な実行を監視するタイマ。 セットされたタイマはシステム動作中はシステムから定期的にリセットを 行うことでシステムの正常な実行を確認します。 設定されたタイムアウト値を 経過してタイマがリセットされなかった場合(WDTタイムアウト)は システムに異常が発生したと判断し、ftサーバを再起動します。
以下の手順にて WDTのタイムアウト値を90秒から180秒に変更いただくことで 本事象は回避されます。
なお、下記手順の実施にあたり ftサーバ の再起動は必要ありません。

WDTタイムアウト値の変更方法

  1. SSH接続にて ft管理アプライアンス にrootユーザでログインします。
  2. 以下のコマンドを実行し、現在のWDTタイムアウト値を確認してください。
    # esxcli -s <ESXiホストのIPアドレス> hardware dbg -c "bmc_getwdt" -r /opt/ftsys/sbin/funcs
    Data
    -------------------------------------------------------
    Customizing DBG for your CYGNUS system
    Cleaning up Aria-only funcs
    Cleaning up VTM-only funcs
    Cleaning up Rhapsody/Libra-only funcs
    Cleaning up Sonic-only funcs
    bmc_getwdt: success
    bmcgetwdt: TimeoutSecs = 90 ★ 現在設定されているWDTタイムアウト値
    RemainingSecs = 89
    TimerUse = TIMER_USE_OS_
    TimeoutAction = TIMEOUT_ACTION_SYSTEM_RESET_
  3. 以下のコマンドを実行し、WDTタイムアウト値を 180(b4) に変更してください。
    # esxcli -s <ESXiホストのIPアドレス> hardware dbg -c "bmc_setwdt b4 " -r /opt/ftsys/sbin/funcs
    Data
    --------------------------------------
    Customizing DBG for your CYGNUS system
    Cleaning up Aria-only funcs
    Cleaning up VTM-only funcs
    Cleaning up Rhapsody/Libra-only funcs
    Cleaning up Sonic-only funcs
    bmc_setwdt: success
  4. 再度、2. のコマンドを実行し、タイムアウト値が正しく設定されていることを確認してください。
    # esxcli -s <ESXiホストのIPアドレス> hardware dbg -c "bmc_getwdt" -r /opt/ftsys/sbin/funcs
    Data
    -------------------------------------------------------
    Customizing DBG for your CYGNUS system
    Cleaning up Aria-only funcs
    Cleaning up VTM-only funcs
    Cleaning up Rhapsody/Libra-only funcs
    Cleaning up Sonic-only funcs
    bmc_getwdt: success
    bmcgetwdt: TimeoutSecs = 180 ★ 180 に設定されていること
    RemainingSecs = 180
    TimerUse = TIMER_USE_OS_
    TimeoutAction = TIMEOUT_ACTION_SYSTEM_RESET_
    (補足)
    • 上記手順の実施にあたり、ft管理アプライアンスを含めたゲストOSの再起動は必要ありません。また、ゲストOSへの影響はありません。
    • 上記手順の実施にあたり、ftサーバの再起動は必要ありません。
    上記のコマンドは、ftサーバを再起動すると設定が初期値(90)に戻ります。
    そのため、引き続き、以下を実施し、ftサーバの再起動後も設定が継続するよう設定します。
  5. SSH接続にてESXiホストにrootユーザでログインします。
  6. /etc/rc.local.d/local.sh を以下のように vi エディタで編集します。 以下、「b4」値が 180 秒 となります。
    ~ # vi /etc/rc.local.d/local.sh

    # local configuration options
    # Note: modify at your own risk! If you do/use anything in this
    # script that is not part of a stable API (relying on files to be in
    # specific places, specific tools, specific output, etc) there is a
    # possibility you will end up with a broken system after patching or
    # upgrading. Changes are not supported unless under direction of
    # VMware support.

    esxcli hardware dbg -c "bmc_setwdt b4 " -r /opt/ftsys/sbin/funcs
    ★ 上記を追記する

    exit 0
  7. 設定を保存して vi エディタを終了ください。

製品名カテゴリ

ftSys for VMware vSphere

関連情報

  • コンテンツID: 3140105518
  • 公開日: 2017年04月10日
  • 最終更新日:2021年05月31日

アンケート

サポート情報充実のためアンケートにご協力をお願いいたします。



コメント欄:
ここからページ共通メニューです。 ページ共通メニューを読み飛ばす。
ページ共通メニューここまで。