通報のテストを行うために ftsmaint bringDownコマンドを実行しました。
通報は行われましたが、ESMPRO/SeverManagerのアラートビューアに表示される通報レベルは「情報」でした。LANケーブルを抜いた場合の評価も行いましたが、通報レベルは同じく「情報」でした。

実際に障害が発生した場合も通報レベルは「情報」として通報されるのでしょうか。

Express5800/ftサーバ(VMwareモデル)のsyslog監視による通報については、モジュール故障の疑いがある事象を通報レベルの「異常」に定義しています。このため、モジュール故障の疑いがない事象については「情報」として通報されます。

CPUモジュールの切り離しを行った場合

ftsmaint bringDown コマンドのパラメータに CPUモジュール（デバイスパスID：0／デバイスパスID：1）を指定した場合、CPUモジュールの切り離しは行われてもモジュールの故障は疑われないため、モジュールがSIMPLEX状態（片系運転）に遷移したことを表す「情報」のみが通報されます。

# /opt/ft/bin/ftsmaint bringDown 0



イベントID	レベル	概要
40000002	情報	デバイスが電源停止状態となりました。
40000009	情報	デバイスがSIMPLEX状態となりました。

内蔵ディスクを搭載している環境で I/Oモジュールの切り離しを行った場合

ftsmaint bringDown コマンドのパラメータにI/Oモジュール（デバイスパスID：10／デバイスパスID：11）を指定した場合、I/Oモジュールの切り離しによりディスクが見えなくなります。
このため、RAID縮退発生に関する「異常」が通報されます。

# /opt/ft/bin/ftsmaint bringDown 10



イベントID	レベル	概要
40000002	情報	デバイスが電源停止状態となりました。
40000009	情報	デバイスがSIMPLEX状態となりました。
40000002	情報	DISKがEMPTY状態となりました。(*)
40000006	情報	DISKがSIMPLEX状態となりました。(*)
C0000001	異常	RAID縮退発生。(*)

(*) 内蔵ディスクを搭載している場合のみ通報されます。

LANケーブルが抜けた場合

LANケーブルが抜けた場合はモジュール故障は疑われないため、ネットワークがSIMPLEX状態に遷移したことを表す「情報」のみが通報されます。



イベントID	レベル	概要
40000009	情報	デバイスがSIMPLEX状態となりました。

モジュールに故障が発生した場合

実際にモジュールに故障が発生した場合は、モジュールがSIMPLEX態に遷移したことを表す「情報」と共に、モジュールが故障したことを表す「異常」が通報されます。



イベントID	レベル	概要
C0000003	異常	デバイスが強制停止されました。
40000009	情報	デバイスがSIMPLEX状態となりました。
40000002	情報	DISKがEMPTY状態となりました。(*)
40000006	情報	DISKがSIMPLEX状態となりました。(*)
C0000001	異常	RAID縮退発生。(*)

(*) 内蔵ディスクを搭載しているI/Oモジュールに故障が発生した場合のみ通報されます。

Express5800/ftサーバ(VMwareモデル)