監視すべきログファイルは、NetWorkerサーバ上の以下のファイルになります。
NetWorker 6.1.1~7.2.1 (UNIX系のみ)
/nsr/logs/daemon.log
ログファイルには messagesファイルもありますが、詳細な動作が記録されるのは daemon.logですので、
daemon.logを監視するようにしてください。
また、daemon.log ファイルはログトリミングが行われます。
ログ切替のタイミングについて
FAQ「NetWorker 6.1.1~7.2.1のログについて」
もご確認ください。
NetWorker 7.5.1 以降
ログファイルは daemon.raw です。
しかし daemon.raw はバイナリ形式に近くそのままでは読み取ることが難しい形式になっています。
そのため、 daemon.raw を人が読める形式に変換し、別ファイルに出力する設定が必要です。
設定方法は、設定項目"runtime rendered log" に、出力先のファイル名
(ここでは/nsr/logs/daemon.logとします)を指定します。
この設定により、ログ出力は daemon.raw および、出力先のファイル /nsr/logs/daemon.logに対し同時に行われます。
ログ監視する際には、出力先のファイル /nsr/logs/daemon.logを監視対象とします。
設定は以下の手順(UNIX/Linux、Windows共通)で、実行して下さい。
- NetWorker サーバに、root またはWindows 管理者としてログインします。
- プロンプトから次のように入力すると、nsradmin のプロンプトが表示されます。
nsradmin -p nsrexec
- nsradmin プロンプトで次のコマンドを入力して、編集の対象である daemon.raw を選択します。
. type: NSR log; name: daemon.raw
- nsradmin プロンプトで次のコマンドを入力して、出力先のログファイル名を設定します。
- UNIX/Linuxの場合
update runtime rendered log: /nsr/logs/daemon.log
- Windowsの場合(改行せず1行で入力してください。)
(~7.6.x)
update runtime rendered log: "C:\\Program Files\\
Legato\\nsr\\logs\\daemon.log"
(8.0.1以降~)
update runtime rendered log: "C:\\Program Files\\
EMC NetWorker\\nsr\\logs\\daemon.log"
- 更新しますか?と表示されるので、「yes」または「y」を入力してください。
yes
- NetWorker を再起動します。
注1)runtime rendered log に設定されたログへは、
nsrd や nsrexecd 以外のデーモンは utf8 で出力します。
nsrd や nsrexecd は NetWorker を起動した環境のロケールで出力します。
そのため NetWorker を utf8 以外の日本語ロケールで起動すると、一部の日本語が文字化けして見えます。
この場合 NetWorker を utf8 もしくは英語ロケールで起動してください。
注2)Windowsの場合エスケープ処理が必要なため、
上記のように"\"(円マーク/バックスラッシュ)を2個並べて入力してください。
注3)ログファイルのパス名にスペースが含まれている場合は、パスおよびファイル名を二重引用符""で囲む必要があります。
ログファイルには messagesファイルもありますが、詳細な動作が記録されるのは daemon.rawですので、
daemon.raw の変換出力先のファイル(ここでは /nsr/logs/daemon.log)を監視するようにしてください。
また、daemon.raw ファイルはログトリミングが行われます。
イベントレベルの監視レベル
監視メッセージとしてはまず基本的なものとして、イベントレベルの監視があります。
イベントレベルの監視レベルは以下のとおりですので、
通知したいと判断した重要度以上の文字列を監視用アプリケーションで監視するように設定してください。
重要度 |
メッセージ先頭に現れるレベルを表す文字列 |
小 ↓ ↓ 大 |
warning critical alert emergency |
イベントレベル以外に、メッセージレベルが正常のものでも監視したほうがよいと考えられるメッセージが存在します。
以下にそのメッセージ及びその概要を示します。
- cleaning cartridge expired
NetWorkerで指定されているクリーニングテープの残使用回数が0になった事を示すメッセージです。
- cleaning cartridge required
NetWorkerで自動クリーニングの設定がされていなかったり、
自動クリーニングの残使用回数が0になって自動クリーニングが行えない場合を示すメッセージです。
- Unable to find a cleaning slot (6.1.1~7.2.1では、cannot find usable cleaning slot for drive)
テープドライブをクリーニングしようとしたが、クリーニングできなかったというメッセージです。
NetWorker の自動クリーニングの設定は有効になっているが、
使用するクリーニングスロットの設定が行われていない場合に表示されます。
- Jukebox .* failed
テープライブラリで問題が発生しました。
このメッセージの後に文章が続き、詳細な通知内容はさまざまです。
.* は正規表現で表現しておりJukebox名など任意の文字列が入りますので、
監視ツールではどのような文字列が入っても監視できるよう設定してください。
- media notice
メディアに関する情報を通知します。 このメッセージの後に文章が続き、詳細な通知内容はさまざまです。
- registration info(6.1.1~7.2.1のみ)
NetWorkerのライセンス情報を通知します。
正式ライセンスの登録を行わない状態で、試用期間終了(インストール後30日)が迫ると警告として出力されます。
7.5.1 以降では"registration warning"や"registration critical"と変更されており、
warning や critical などのキーワードで検出できるため、追加で監視する必要はありません。
- registration notice
NetWorkerのライセンス情報を通知します。
正式ライセンスの登録を行わない状態で、試用期間終了(インストール後30日)が迫ると警告として出力されます。
- copy violation
ライセンス不正が発生したことを通知します。
さらに、NetWorkerを使用したバックアップシステムを実際に構築していく上で
通知が必要と判断されたメッセージがあれば適宜追加していただくようお願い致します。
関連FAQ:
「NetWorker 6.1.1~7.2.1のログについて」