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技術情報

Linuxドライバ情報 デバイス全般の共通 QA集

Linuxサービスセットでサポートしているオプションデバイス/オンボードデバイス全般に共通のドライバに関するQ&A集です。

QA一覧

Q)outboxドライバを適用した環境でシステム起動時に出力されるメッセージについて

Starter Packに収録されているoutboxドライバなどを適用した場合、システム起動時に以下のメッセージが出力されることがあります。

loading out-of-tree module taints kernel.メッセージについて
outboxドライバがロードされたことを示しています。動作上の問題はないため、無視してください。
(RHEL9/RHEL8/RHEL7)

出力メッセージ

xxxxxx: loading out-of-tree module taints kernel.

※ "xxxxxx" にはドライバ名が出力されます。

Request for unknown module keyメッセージについて
署名付きドライバモジュールがロードされたときに出力されることがあります。動作上の問題はないため、無視してください。
(RHEL9/RHEL8/RHEL7)

出力メッセージ

Request for unknown module key 'xxxxxx' err -11

※ "xxxxxx" には文字列が出力されます。

module verification failed: signature and/or required key missing - tainting kernelメッセージについて
ロードされたドライバモジュールの認証ができなかったときに出力されることがあります。動作上の問題はないため、無視してください。
(RHEL9/RHEL8/RHEL7)

出力メッセージ

xxxxxx: module verification failed: signature and/or required key missing - tainting kernel

※ "xxxxxx" にはドライバ名が出力されます。

Q)outboxドライバがerrataカーネルに引き継がれない

outboxドライバを適用した環境で、errataカーネルにアップデートした場合、outboxドライバがerrataカーネルに引き継がれず、inboxドライバが使用されることがあります。
(RHEL7)

対象パッケージ
以下バージョンのkmodパッケージがインストールされている環境が対象です。
  • kmod-20-15.el7_4.6

対処方法
本事象は、kmod-20-21.el7 で修正されています。対象のkmodパッケージを使用している場合は、errataカーネル適用前に kmod-20-21.el7 以降へアップデートしてください。

Q)ドライバパッケージのアンインストール手順

Starter Packの適用によりインストールされたoutboxドライバをアンインストールするときは、下記の手順でアンインストールしてください。
(RHEL9/RHEL8/RHEL7)

アンインストール手順
以下の手順にしたがい、ドライバパッケージをアンインストールしてください。手順の"#"は、rootユーザで実行するコマンドを示しています。

  1. アンインストールするドライバパッケージ名の確認
    アンインストールするoutboxドライバに対応するドライバパッケージ名を確認してください。
    ドライバ名 ドライバパッケージ名
    smartpqi kmod-smartpqi
    megaraid_sas kmod-megaraid_sas
    lpfc kmod-elx-lpfc
    qla2xxx kmod-qlgc-qla2xxx
    tg3 kmod-tg3
    igb kmod-hp-igb
    bnx2x kmod-netxtreme2
    ixgbe kmod-hp-ixgbe
    i40e kmod-hp-i40e
    qede kmod-qlgc-fastlinq
    ice kmod-ice
    bnxt_en kmod-bnxt_en
  2. ドライバパッケージのインストール状況の確認
    アンインストールするドライバパッケージが実際にインストールされているか、確認してください。
    一例として、Starter Packバージョン S8.10-006.04 に収録のRHEL7.6用 lpfcドライバがインストールされている場合は、以下のように表示されます。ファイル名の rhelXuY は、そのパッケージがサポートしているOSバージョン (RHELX.Y) を示しています。

    # rpm -q kmod-elx-lpfc
    kmod-elx-lpfc-12.0.346.15-1.rhel7u6.x86_64

    指定したドライバパッケージがインストールされていない場合は、以下のように表示されます。

    # rpm -q kmod-elx-lpfc
    (日本語環境) パッケージ kmod-elx-lpfc はインストールされていません。
    (英語環境) package kmod-elx-lpfc is not installed

  3. ドライバパッケージのアンインストール
    2. で確認したパッケージをアンインストールしてください。

    # rpm -e kmod-elx-lpfc

  4. システムの再起動

    # reboot


Q)Errataカーネル環境でStarter Packを適用するときの注意事項

Errataカーネル環境でStarter Packを適用すると、デプロイエラーが発生し、Starter Packの適用に失敗することがあります。
(RHEL9/RHEL8/RHEL7)

対象環境
OSバージョンにより条件が異なるため、ご使用のOSバージョンをご確認のうえ、参照してください。

RHEL7.8の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 3.10.0-1127.8.2.el7 以降で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL7.7でインストールし、RHEL7.8 Errataカーネル (3.10.0-1127.8.2.el7) を適用した環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    tg3, igb, bnx2x, ixgbe, i40e, qede, bnxt_en
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない

RHEL7.9の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 3.10.0-1160.36.2.el7 以降で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL7.7でインストールし、RHEL7.9 Errataカーネル (3.10.0-1160.36.2.el7) を適用した環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    igb, bnx2x, ixgbe, i40e, qede, bnxt_en, lpfc, qla2xxx
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない

RHEL8.3の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 4.18.0-240.15.1.el8_3 以降で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL8.1でインストールし、RHEL8.3 Errataカーネル (4.18.0-240.15.1.el8_3) を適用した環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    i40e, ice(Ver1.6.4以降)
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない

RHEL8.6の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 4.18.0-372.16.1.el8_6 以降で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL8.4でインストールし、RHEL8.6 Errataカーネル (4.18.0-372.16.1.el8_6) を適用した環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    ice, bnxt_en
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない
  • Starter Pack Version S8.10-010.08 を適用する
    (S8.10-010.05 / S8.10-010.06 / S8.10-010.07 を適用する場合は対象外)

RHEL9.1の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 5.14.0-162.22.2.el9_1 以降で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL9.1でインストールし、5.14.0-162.22.2.el9_1 未満のカーネルをすべてアンインストールした環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    lpfc, qla2xxx
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない

RHEL9.2の場合
以下の条件をすべて満たす環境が対象です。
  • Errataカーネル 5.14.0-284.30.1.el9_2 で動作している
  • GAカーネルや上記より古いバージョンのErrataカーネルがインストールされていない
    (具体例)
    RHEL9.1でインストールし、RHEL9.2 Errataカーネル (5.14.0-284.30.1.el9_2) を適用した環境
  • 以下のいずれかのドライバが動作している
    lpfc
  • 上記のドライバについて、Errataカーネルに対応したドライバがインストールされていない

回避手順
対象環境に該当する場合は、Starter Packを適用する前に Errataカーネルに対応したドライバを適用してください。Errataカーネルに対応したドライバの入手方法および適用方法は、「ドライバ情報一覧」を参照してください。

類似事象について
RHEL8.2とqedeドライバもしくはbnxt_enドライバの組み合わせにおいても類似事象が発生することがあります。詳細はこちらを参照してください。

Q)ドライババージョンが設定されていないinboxドライバについて

RHEL9.1 / RHEL8.4 以降の一部のinboxドライバで、ドライババージョンが設定されていないドライバが存在します。
(RHEL9/RHEL8)

ドライババージョンの表示について
該当するドライバでは、カーネルバージョンがドライババージョンとして表示されます。以下に例示するtg3ドライバのように、確認方法により表示が異なる場合もあります。

modinfoコマンド
  • tg3ドライバの場合
    # modinfo -F version tg3
    3.137
  • igbドライバの場合
    # modinfo -F version igb
    4.18.0-305.19.1.el8_4.x86_64

sysfsのversionファイル
  • tg3ドライバの場合
    # cat /sys/module/tg3/version
    3.137
  • igbドライバの場合
    # cat /sys/module/igb/version
    4.18.0-305.19.1.el8_4.x86_64

ethtoolコマンド
  • tg3ドライバの場合
    # ethtool -i eno1
    driver: tg3
    version: 4.18.0-305.19.1.el8_4.x86_64
  • igbドライバの場合
    # ethtool -i eno1
    driver: igb
    version: 4.18.0-305.19.1.el8_4.x86_64

注意事項
  • tg3ドライバ、igbドライバ以外にも同様に表示されるドライバがあります。
  • RHEL9では、modinfo -F versionコマンドでは何も表示されません。またsysfsのversionファイルも存在しません。
  • 表示方法は今後リリースされるカーネルで変更される可能性があります。

Q)RHEL8.7 Errataカーネル環境でStarter Packを適用するときの注意事項

RHEL8.7 Errataカーネル環境でStarter Packを適用すると、OS起動中にストールしたり、OS起動後にカーネルパニックが発生することがあります。
(RHEL8)

対象カーネルバージョン
4.18.0-425.10.1.el8_7 ~ 4.18.0-425.19.2.el8_7

対象ドライバ
Starter Pack Version S8.10-010.08
bnx2x, qede, lpfc, qla2xxx

Starter Pack Version S8.10-010.09
igb, tg3, bnx2x, ixgbe, i40e, qede, ice, bnxt_en, lpfc, qla2xxx

Starter Pack Version S8.10-011.02 / S8.10-011.03
lpfc, qla2xxx

Starter Pack Version S8.10-011.04
igb, tg3, ice, bnxt_en, lpfc, qla2xxx

回避方法
Starter Pack(Standard Program Package)を適用する前にRHEL8.7 Errataカーネルに対応したドライバを適用してください。Errataカーネルに対応したドライバの入手方法および適用方法は、「ドライバ情報一覧」を参照してください。

注意事項
RHEL8.7のサポート対象カーネルは、4.18.0-425.10.1.el8_7 ~ 4.18.0-425.19.2.el8_7 です。4.18.0-425.3.1.el8 を使用されている場合は、NECサポートポータルに掲載の手順を参照して、サポート対象カーネルへアップデートしてからErrataカーネルに対応したドライバを適用してください。
RHEL8]カーネルアップデート対応状況(x86_64)

関連情報
本事象に関する詳細情報は、Red Hat カスタマーポータルのナレッジベースを参照してください。
https://access.redhat.com/solutions/6985596

Q)ドライババージョンの確認方法

(RHEL9/RHEL8)

modinfoコマンドを使用する
# modinfo -F version [ドライバ名]
  • megaraid_sasドライバでの確認例
    # modinfo -F version megaraid_sas
    07.726.03.00

sysfsのversionファイルを参照する
# cat /sys/module/[ドライバ名]/version
  • megaraid_sasドライバでの確認例
    # cat /sys/module/megaraid_sas/version
    07.726.03.00
※ modinfoコマンドとsysfsのversionファイルで異なるバージョンが表示される場合は、ドライバが正しく適用されていないため、ドライバを再インストールしてください。

ethtoolコマンドを使用する
# ethtool -i [インターフェース名]
  • tg3ドライバでの確認例
    # ethtool -i eno1
    driver: tg3
    version: 3.139k
※ ethtoolコマンドで確認できるのはLANコントローラのドライバのみです。

補足


製品名カテゴリ

Express5800シリーズ タワーサーバ
Express5800シリーズ ラックサーバ
Linuxサービスセット

対象製品

品名: Express5800シリーズ サーバ
対象OS: Red Hat Enterprise Linux
  • コンテンツID: 3140110172
  • 公開日: 2025年08月25日
  • 最終更新日:2025年08月25日

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