【ftサーバ/Linux】/(root)パーティションのサイズを拡張することはできますか? [RHEL6]
質問内容
/(root)パーティションのサイズを拡張することはできますか?
回答内容
お客様の環境が以下の条件を満たしている場合に限り、拡張可能です。
[拡張可能条件]
- /(root)パーティションの末尾が空き領域となっていること。
- ft 制御ソフトウェアのバージョンが8.0.2-296以上であること。
[確認方法]
以下のコマンドを実行して ft Server Control SWのバージョンを出力し、出力結果中の下線部が "8.0.2-296"以上であることを確認します。
# rpm -q lsb-ft-eula_display
lsb-ft-eula_display-8.0.2-296.x86_64
上記の条件に合致しない環境の場合は、本手順は適用できません。
[/(root)パーティション拡張手順]
[重要]
本手順は、操作を誤りますとデータ破壊に繋がりますので、実施前に必ずバックアップを実行してください。誤操作内容によっては、対象パーティション以外へも影響がございますので、システム全体のバックアップを強くお勧めいたします。
- システムディスクのデバイス名を確認します。
ftdiskadm コマンドの「1 List RAID Arrays」を実行し、/(root)パーティションの Status が DUPLEX であることと、/(root)パーティションのmdデバイス名およびsdデバイス名をそれぞれ確認します。
(実行例)
# ftdiskadm
Name Partition (Label) Status Member
=================================================================
< Mirroring Array (RAID1) >
md0 /boot ( - ) DUPLEX (1)sda1 (9)sdi1
md1 /var/crash ( - ) DUPLEX (1)sda2 (9)sdi2
md2 swap ( - ) DUPLEX (1)sda3 (9)sdi3
md3 / ( - ) DUPLEX (1)sda5 (9)sdi5★
※ | 以降は、/(root)パーティションのmdデバイス名を md3、sdデバイス名を sda5, sdb5 として記載します。 |
※ | レスキューモードでは sdi はディスク搭載数によって sdb 等に変わります。 お客様の環境に合わせて、適宜読み替えてください。 |
- OS をレスキューモードで起動します。
レスキューモードの起動方法については、【ftサーバ/Linux】レスキューモード起動方法[RHEL6, RHEL5] を参照してください。
なお、レスキューモードの起動中、"Setup Networking" の選択画面では "No" を、"Rescue" の選択画面では "Skip" を選択してください。
- パーティション (/dev/sda5, /dev/sdb5) を拡張します。
対象のソフトウェア RAID が停止された状態で、パーティションを一度削除して、拡張後のサイズで再作成します。
(実行例)
# fdisk -u /dev/sda
[重要]
- パーティションを削除する前に 'Start' と 'End' の値を控えておいてください。
- パーティション再作成時、開始位置は元の位置から変更しないでください。
- パーティションサイズの変更は、終了位置の変更で調整してください。
- パーティションタイプを必ず 'fd' に変更してください。
- ソフトウェア RAID を稼働します。
(実行例)
# mdadm --assemble /dev/md3 /dev/sda5 /dev/sdb5
コマンドが成功した場合の例
ソフトウェア RAID が正常に稼働した場合は、以下のようなメッセージが出力されます。次へ進みます。
mdadm: /dev/md3 has been started with 2 drives.
|
コマンドが失敗した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、この環境ではパーティション拡張を行う事はできません。
mdadm: no devices found for /dev/md3
この場合は、パーティションサイズを拡張前の元のサイズに戻して、作業を終了してください。
[重要]
正しいパーティションサイズ(配置)に戻さなかった場合、システムが起動できなくなる可能性があります。 |
- ソフトウェア RAID のサイズを拡張します。
ソフトウェア RAID デバイス (/dev/md3) が認識された状態で、拡張されたパーティションサイズに合わせて、ソフトウェア RAID を拡張します。
# mdadm --grow /dev/md3 -z max
コマンドが成功した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、次へ進みます。
mdadm: component size of /dev/md3 has been set to 62898176K
|
コマンドが失敗した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、コマンドが失敗しています。
mdadm: | Cannot set device size for /dev/md3: Device or resource busy Bitmap must be removed before size can be changed |
この場合は、続けて以下のコマンドを実行してください。
# mdadm --grow --bitmap=none /dev/md3
# mdadm --grow /dev/md3 -z max
# mdadm --grow --bitmap=internal /dev/md3
- 「# mdadm --grow /dev/md3 -z max」実行時に以下のようなエラーが出力された場合は、この環境ではソフトウェア RAID のサイズを拡張することができません。
mdadm: component size of /dev/md3 has been set to 16777192K
mdadm: no change requested for Growing RAID1
この場合は、以下の操作を行って拡張前の状態に戻して、作業を終了してください。
- # mdadm --stop /dev/md3
- パーティションサイズを、拡張前の元のサイズに戻します。
- # mdadm --assemble /dev/md3 /dev/sda5 /dev/sdb5
[重要]
正しいパーティションサイズ(配置)に戻さなかった場合、システムが起動できなくなる可能性があります。
- 「# mdadm --grow --bitmap=internal /dev/md3」実行時に以下のようなメッセージが出力された場合は、/dev/md3の二重化が完了するまでしばらくお待ちください。
mdadm: Cannot add bitmap while array is resyncing or reshaping etc.
mdadm: failed to set internal bitmap.
二重化完了後、再度、以下のコマンドを実行してください。
# mdadm --grow --bitmap=internal /dev/md3
二重化の進行状況については、以下のコマンドで確認してください。
resync = ○○%の行が出力されている場合は、二重化実行中です。
# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4] [raid10] [linear]
md3: | active raid1 sda5[0] sdb5[1]
XXXXXXXX blocks super 1.1 [2/2] [UU]
[>...............] resync = 82.4% (YYYYYY/XXXXXXXX) finish=12.5min speed=1024K/sec |
|
- ファイルシステムのサイズを拡張します。
拡張されたソフトウェア RAID サイズに合わせて、ファイルシステムを拡張します。
(実行例)
# resize2fs /dev/md3
コマンドが成功した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、拡張後のサイズを確認して、次へ進みます。
resize2fs 1.41.12 (17-May-2010)
Resizing the filesystem on /dev/md3 to 15724544 (4k) blocks.
The filesystem on /dev/md3 is now 15724544 blocks long.
|
コマンドが失敗した場合の例
Please run 'e2fsck -f /dev/md3' first."のようなメッセージが出力された場合は、出力されたコマンドでファイルシステムのチェックを行ってから、あらためてresize2fs コマンドを実行してください。 |
- OSのインストールメディア(DVD)を取り出してください。
- OS を再起動してください。
(実行例)
# reboot
- 再起動後、ファイルシステムが正常に拡張されている事をご確認ください。
製品名カテゴリ
Red Hat Enterprise Linux v.6(Express5800/R320a-E4・R320b-M4)
Red Hat Enterprise Linux v.6(Express5800/R320c-E4・R320c-M4)
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コンテンツID:
3150110399
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公開日:
2015年11月30日
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最終更新日:2018年02月16日
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