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技術情報

【GUARDIAN】 GUARDIANWALL V6.0、V7.0 におけるメールアーカイブ収集処理の注意事項

GUARDIANWALL V6.0、V7.0 のメールアーカイブ収集処理において、 本来の仕様と異なるメールアーカイブが削除されてしまう可能性がございます。
以下に詳細を記載いたしますので、ご確認いただきますようお願いいたします。

※GUARDIANWALL V6.0.11、V7.0.04、V7.1以降のバージョンでは該当いたしません。


1   内容

検査サーバから管理サーバへのメールアーカイブ収集処理において、 管理サーバ側のメールアーカイブ保存ディレクトリの空き容量が不足した際は最も古いデータから削除される仕様となっておりますが、 それとは異なるメールアーカイブが削除されてしまう現象が発生する場合がございます。

1-1. 本事象が発生する可能性のあるバージョン

パッケージ名 バージョン
GUARDIANWALL V6.0 6.0.05   6.0.06   6.0.07   6.0.08   6.0.09   6.0.10
V7.0 7.0.00   7.0.01   7.0.02   7.0.03
GUARDIANSUITE V3.0 3.0.09   3.0.10   3.0.11   3.0.12   3.0.13   3.0.14   3.0.15   3.0.16   3.0.17   3.0.18   3.0.19
V4.0 4.0.00   4.0.01   4.0.02   4.0.03   4.0.04   4.0.05


1-2. 本事象が発生する可能性のある構成と設定

下記 3 項目を全て満たす場合に、本事象が発生する可能性がございます。
  • 管理サーバが 2 台以上の GUARDIANWALL 検査サーバを管理している
  • 管理サーバで 2 つ以上のメールアーカイブ保存ディレクトリを設定している
  • ログ収集スケジュールで「保存メールアーカイブデータ」を収集するよう設定している

1-3. 発生条件

メールアーカイブ収集処理で以下の全ての条件に該当したときに本事象が発生します。
  • 管理サーバ上の全てのメールアーカイブ保存ディレクトリにおいて新しいアーカイブデータを保存するために必要な空き容量が不足している。

  • 取得するアーカイブデータと同じファイル名のアーカイブデータが管理サーバの保存ディレクトリの1つ (ディレクトリA) に既に保存されている。

  • 管理サーバにある同じファイル名のファイルよりサイズが増加したアーカイブデータが取得されるとき、 保存ディレクトリの切り替え処理 (ディレクトリA→ディレクトリB) が発生する。

  • 保存ディレクトリの切り替えが起こるアーカイブデータの取得に続いて、 別の検査サーバからアーカイブデータが取得される。 このときも同じファイル名のアーカイブデータがディレクトリAに既にあり、 サイズが増加した新しいアーカイブデータがディレクトリAに容量不足で保存できないために、 ディレクトリBへの保存ディレクトリの切り替え処理が再発生する。

本事象が発生した環境では、管理画面で閲覧可能であるはずの保存メール本文を閲覧できません。 また、メールアーカイブ保存ディレクトリの空き容量が急に増加する現象が発生します。


2   事象発生の具体例

例としまして、以下の構成、設定における事象発生時の動作状況を説明いたします。
  • 管理サーバ1台、検査サーバ2台(検査A、検査B)構成
  • 管理サーバでメールアーカイブ保存ディレクトリ (/disk1、/disk2) を設定
  • /disk1、/disk2 はともにディスク使用率100%
  • 検査A、検査Bともにログ収集スケジュールで毎日1時に「保存メールアーカイブデータ」を収集するよう設定
【ステップ1】 2007年4月15日01時の検査A、Bからのログ収集処理後の状態

/disk1 (空き容量 0MB) *カレント
  20070401-<検査A>
  20070401-<検査B>
    :
  20070414-<検査A>
  20070414-<検査B>
  20070415-<検査A>
  20070415-<検査B>
※15日分のファイルは当日1時間分のため比較的サイズが小さい状態となる
/disk2 (空き容量 0MB)
  20070316-<検査A>
  20070316-<検査B>
    :
  20070330-<検査A>
  20070330-<検査B>
  20070331-<検査A>
  20070331-<検査B>

【ステップ2】 2007年4月16日01時の検査Aからのログ収集処理後の状態

/disk1 (空き容量 0MB)
  20070401-<検査A>
  20070401-<検査B>
    :  
  20070414-<検査A>
  20070414-<検査B>
※20070415-<検査A> ←【削除】
  20070415-<検査B>
※検査Aの15日分のファイルサイズが大きくなっており容量不足により配置できないため、/disk1 から削除する。
/disk2 (空き容量 0MB) *カレント
  20070316-<検査B>
   :
  20070330-<検査B>
  20070331-<検査A>
  20070331-<検査B>
※20070415-<検査A> ←【再配置】
※メールアーカイブ保存ディレクトリが切り替わり、15日分のファイルは /disk2 に配置される。 この配置のため、一番古い 20070316-<検査A>は削除される。
※カレントディレクトリが切り替わったため、index.list では 20070415-<検査A>のみが登録された状態になる。

【ステップ3】 2007年4月16日01時の検査Bからのログ収集処理後の状態 (*事象発生)

/disk1 (空き容量 0MB)
  20070401-<検査A>
  20070401-<検査B>
    :
  20070414-<検査A>
  20070414-<検査B>
※20070415-<検査B> ←【削除】
※容量不足のため検査Bの15日分を配置できないので、/disk1 から削除する。 このとき、index.list から同ファイルの登録情報を削除したため、 /disk2 に移っていたメールアーカイブ保存ディレクトリが一旦 /disk1 に戻される (事象の発生原因)。
/disk2 (空き容量 xxMB) *カレント
※20070316-<検査B> ←【削除】
  :
※20070330-<検査A> ←【削除】
※20070330-<検査B> ←【削除】
※20070331-<検査A> ←【削除】
※20070331-<検査B> ←【削除】
※20070415-<検査A> ←【削除】
  20070415-<検査B> ←【再配置】
※カレントディレクトリが再度切り替わり、検査Bの15日分のファイルは /disk2 に配置される。
※ステップ2で作成された index.list が index.list.old となり、 そこに登録されているアーカイブ(検査Aの15日分)が削除される。 また、仕様により削除されたデータより古い日付のデータは全て削除される。

なお、【ステップ2】で検査Aの15日分のアーカイブが /disk1 から削除されたことにより同ディレクトリの空き容量が増え、 検査Bの15日分が再配置できる場合、本問題は発生しません。


3   対策

本事象が該当しないバージョンへのアップグレードをご検討ください。

または、修正パッチの適用によるご対応をお願いいたします。 修正パッチは、本ページ下部の「ダウンロード」よりダウンロードいただけます。 使用するパッチファイルはご利用の GUARDIANSUITE (管理サーバ) バージョンによって異なりますのでご注意ください。


3-1. バージョンごとの対応修正パッチ

パッケージ名 対象バージョン 使用パッチファイル名
GUARDIANSUITE 3.0.09   3.0.10   3.0.11 patch.1.4.sh
3.0.12patch.1.4.2.1.sh
3.0.13   3.0.14patch.1.4.2.3.sh
3.0.15patch.1.4.2.4.sh
3.0.16   3.0.17 patch.1.4.2.5.sh
3.0.18   3.0.19 patch.1.4.2.6.sh
4.0.03   4.0.04patch.1.13.sh


3-2. バージョン確認方法

「情報管理者」または「システム管理者」の管理画面 「共通」→「管理サーバ管理」→「状況確認」→「バージョン情報」 で表示される GUARDIANSUITE のバージョン (GUARDIANSUITE Version X.X.XX) をご確認の上、対応するパッチの適用をお願いします。


3-3. 修正パッチ適用手順

(1) 管理サーバのコンソールにroot権限でログインします。

(2) ログ収集処理が実行中でないことを確認します。

以下のコマンドを実行し何も出力されなければ、ログ収集処理は実行中ではありません。
# ps -ef | grep guts | grep -v grep

(3) 以下のコマンドを実行し、パッチファイルを実行します。

(パッチファイルを /tmp に配置した場合)
# cd /tmp
# sh <パッチファイル名>
Do you agree with upgrading getarchivedata script ? [yes or no]
yes
Unpacking...
Checksumming...
[Backup] /opt/Guardian/Admin/bin/guts_getarchivedata.pl.bak
[Upgrade] /opt/Guardian/Admin/bin/guts_getarchivedata.pl
Upgrading done.

(4) 再度同じパッチファイルを実行し、以下の出力となることを確認してください。
# sh <パッチファイル名>
Already upgraded.

3-4 補足事項

  • 修正パッチ適用作業において、管理サーバ、検査サーバのサービスが停止することはありません。
  • 対象バージョンと異なる修正パッチを適用しようとした場合、 メッセージが出力され適用されないようになっております。

    (GUADIANSUITE V4.0.04 で patch.1.4.2.3.sh を適用しようとした場合の出力)
    This GUARDIANSUITE isnot Target Version.
    (This patch for 3.0.13 -> 3.0.14)
    
  • パッチ適用前の状態に戻す方法について

    修正パッチを適用すると、適用前のファイルが "guts_getarchivedata.pl.bak" としてバックアップされます。 バックアップファイルのパスは、修正パッチの適用時に下記のように出力されます。
    [Backup] /opt/Guardian/Admin/bin/guts_getarchivedata.pl.bak
    
    上記 "guts_getarchivedata.pl.bak" を "guts_getarchivedata.pl" に名前変更することにより、 パッチ適用前の状態に戻ります。

製品名カテゴリ

GUARDIANWALL

対象製品

品名: GUARDIANWALL
リビジョン: V6.0, V7.0
対象OS: Linux
Solaris

ダウンロード

  • ダウンロード
  • ファイル名: release.tar (形式:tar サイズ:188KB)
  • コンテンツID: 3140100350
  • 公開日: 2011年03月04日
  • 最終更新日:2018年11月20日

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