GUARDIANWALL 全文検索システムにつきまして、 GUARDIANWALL V7.4 用パッチ 「アップデートモジュール 20110610」 を適用した後に作成された全文検索インデックスを検索すると、 ひらがなとカタカナが同一視された検索結果となることが確認されました。 本件につきまして、ご案内が遅れまして誠に申し訳ございませんでした。

全文検索システムをご利用のお客様は、大変お手数ですが下記内容をご参照いただきますようお願いいたします。

1  対象製品とバージョン

本注意事項は、以下の製品・バージョンを対象としております。

製品名	バージョン
GUARDIANWALL 全文検索システム	3.7.61 (Linux版)

2  内容

従来の GUARDIANWALL 全文検索システムでは、キーワード検索時にひらがなとカタカナの同一視はせず、 区別された検索結果となります。

一方、「アップデートモジュール 20110610」 (ファイル名: update_P110301.sh) 適用後の環境では、 ひらがなとカタカナを同一視するような全文検索インデックスが作成されます。
この全文検索インデックスを利用して検索を行った場合に、 ひらがなとカタカナが区別されずに同一視して検索されます。
そのため、当該パッチの適用前後で異なる検索結果となる場合がございます。

なお、ひらがなとカタカナを同一視して検索するかどうかは、検索時のパッチ適用状況ではなく、 全文検索インデックスを作成した時の環境に依存します。
そのため当該パッチを適用する前に作成された全文検索インデックスについては、 当該パッチを適用した環境であっても、ひらがなとカタカナを区別した検索結果となります。

3  影響範囲

「アップデートモジュール 20110610」適用後に作成された全文検索インデックスについては、 ひらがなとカタカナを同一視した検索結果となります。

例として、同じキーワードについて「ひらがな」と「カタカナ」両方を含むデータに対して「ひらがな」で検索する際、 全文検索インデックスが当該パッチ適用前に作成されたものである場合は「ひらがな」のみが検索結果として表示されます。
一方、当該パッチ適用後に作成されたものである場合は「ひらがな」「カタカナ」のどちらも検索結果として表示されます。

表 パッチ適用前後の環境で作成された全文検索インデックスの検索結果
※全文検索対象データに「ひらがな」「カタカナ」が含まれている場合

	「ひらがな」で検索	「カタカナ」で検索
パッチ適用前 (または本稿 4 の 動作変更後) に作成したインデックス	ひらがな	カタカナ
パッチ適用後に作成した インデックス	ひらがな、カタカナ	ひらがな、カタカナ

検索対象期間内にパッチ適用前と適用後の両方の全文検索インデックスが混在していた場合でも、 検索結果はそれぞれの全文検索インデックス作成時のパッチ適用状況に応じた表示となります。

また、リストアデータに対する全文検索で、ひらがなとカタカナを区別するか同一視するかどうかにつきましても、 そのリストアした全文検索インデックス作成時の環境に応じた動作となります。
リストアする際に「全文検索インデックスを作成する」にチェックし、新たにインデックスを再作成した場合は、 リストア実行環境のパッチ適用有無に依存します。
全文検索インデックスを含むバックアップデータをリストアする際に、 「すべてリストアする」または範囲指定で「全文検索インデックス」を選択した場合は、 バックアップされた全文検索インデックスを作成した環境のパッチ適用有無に依存します。

4  動作変更方法

「アップデートモジュール 20110610」適用前と同様にひらがなとカタカナを区別した検索を行う場合は、 お手数ですが管理サーバにて以下（１）および（２）の作業を実施いただけますようお願いいたします。

本手順を実施した場合でも、「アップデートモジュール 20110610」にて改修された内容に対する影響はありません。
本パッチでは様々な不具合修正や機能拡充を行っておりますので、 全文検索でひらがなとカタカナを区別する場合でも必ず本パッチを適用し、 その後に本手順を実施いただくようお願いいたします。

（１）全文検索システム用動作定義ファイルを「アップデートモジュール 20110610」適用前のものに戻す

管理サーバにて以下のコマンドを順に実行します。

# cd /opt/Guardian/Admin/search/cyclope/lib/
# mv notate_config.xml notate_config.xml.bak
# cd /opt/Guardian/backup/GRDNsrch-3.7.61_P110301/opt/Guardian/Admin/search/cyclope/lib/
# cp notate_config.xml /opt/Guardian/Admin/search/cyclope/lib/notate_config.xml

※作業完了後に作成した全文検索インデックスから効果が適用されます。


（２）「アップデートモジュール 20110610」適用後に作成された全文検索インデックスを再作成する

管理サーバにて以下のコマンドを順に実行します。

# cd /opt/Guardian/Admin/search/bin/
# ./mw_makesrchindex.pl --overwrite --mail=<通知先アドレス> <開始日> <終了日>

開始日 ： 当該パッチを適用した日付（またはそれ以前の任意の日付）
終了日 ： （１）を実施した前日の日付
通知先アドレス ： 完了通知の送付先メールアドレス

※インデックス再作成の量によっては、完了までに長時間を要する場合があります。
※「mw_makesrchindex.pl」コマンドの使用方法については、 『GUARDIANWALL 全文検索システム利用の手引き』の「5-4 インデックス作成コマンド」に記載がございます。

（実行例）
2012年6月1日から2012年7月1日までのインデックスを再作成し、 その完了通知メールを root@example.test に送信する場合

# cd /opt/Guardian/Admin/search/bin/
# ./mw_makesrchindex.pl --overwrite --mail=root@example.test 20120601 20120701