■現象
VMware ESXi 4(以降ESXi 4と記載)、VMware ESXi 5(以降ESXi 5と記載)、
VMware ESXi 6(以降ESXi 6と記載)環境において、ESXi 4,ESXi 5, ESXi 6
から行われるEXPRESSSCOPEエンジンへのIPMIアクセスが競合することに
より、EXPRESSSCOPEエンジンからのSNMP通報(*)が行われない場合があります。
(*)PET(Platform Event Trap)フォーマットに従ったSNMP Trap通報。
[補足]
以下の装置モデルとEXPRESSSCOPEエンジン(BMC)のファームウェアリビジョン
の場合は本注意事項には該当しませんので下記の回避手順の実施は不要です。
それ以外の場合は下記の回避手順を実施してください。
R120f-1M/R120f-2M/R120g-1M/R120g-2M/R120f-1E/R120g-1E 02.25以降
R120f-2E/T120f/R120g-2E/T120g/iStorage NS500Rh/NS500Rg 02.25以降
E120f-M 02.24以降
E120g-M 02.23以降
GT110h/R110h-1/T110h-S/T110h/iStorage NS100Tg NS300Rg 02.06以降
GT110i/R110i-1/T110i-S/T110i/iStorage NS100Th NS300Rh 02.26以降
B120f/B120f-h/B120g-h 02.13以降
■回避手順
EXPRESSSCOPEエンジンからのSNMP通報を利用する場合、以下の手順で
IPMIアクセスを無効にしてください。
○ESXi 5,ESXi 6の場合(*1)
以下vSphere Client を利用した場合の設定例です。
1) vSphere ClientでvCenter Server もしくはESXi 5(ESXi 6)ホストに接続します。
2) インベントリでESXi 5(ESXi 6)ホストを選択します。
3) 構成タブをクリックします。
4) [ソフトウェア] - [詳細設定]をクリックします。
5) ツリーの[VMkernel] - [Boot]をクリックします。
6) VMKernel.Boot.ipmiEnabled のチェックボックスをOFFにします。
7) OKボタンを押し、詳細設定ウィンドウを閉じます。
8) ESXi 5(ESXi 6)ホストを再起動します。
(*1)設定方法の詳細は
Configuring advanced options for ESX/ESXi (1038578)
http://kb.vmware.com/kb/1038578
をご参照ください。
○ESXi 4の場合(*2)
1) ESXi 4ホストにログインし、Tech Support Modeにrootとしてログインします。
Tech Support Modeの詳細については、http://kb.vmware.com/kb/1003677
をご参照ください。
2) 以下のコマンドを実行し次回起動時にsfcbd-watchdogサービスが起動
しないように設定します。
# chkconfig sfcbd-watchdog off
3) 以下のコマンドを実行し次回起動時にsfcbdサービスが起動しないように
設定します。
# chkconfig sfcbd off
4) 以下のコマンドを実行して、sfcbd-watchdogサービスを停止させます。
# /etc/init.d/sfcbd-watchdog stop
(*2)設定方法の詳細は
How to disable the CIM agent on the ESX/ESXi host (1025757)
http://kb.vmware.com/kb/1025757
をご参照ください。、
なお、上記手順を実施した場合、
・vSphere Clientの健全性ステータスの画面で各センサの表示が正しく行われない
・これに関連するvCenter Serverのアラーム機能が利用できなくなる
の制限が発生します。
ESXi 4,ESXi 5, ESXi 6ホストのハードウェア監視を行うには、ESMPRO/ServerManager
をご利用ください。
■対処が正しく適用されていることを確認する方法
以下の方法で対処が正しく適用されていることを確認してください。
○ESXi 5,ESXi 6の場合
回避策実施後、
・再度上記"回避手順"の1)~5)を実施し、VMKernel.Boot.ipmiEnabled のチェックボックス
がOFFになっていることを確認してください。
・vSphere Clientの健全性ステータスの画面で各センサ(*)の表示が行われないことを確認
してください。
以下vSphere Client を利用した場合の確認例です。
1) vSphere ClientでESXi 5(ESXi 6)ホストに接続します。
2) インベントリでESXi 5(ESXi 6)ホストを選択します。
3) 構成タブをクリックします。
4) [ハードウェア] - [健全性ステータス]をクリックします。
(*)"ファン","温度","電源","電圧"等
○ESXi 4の場合
回避策実施後、Tech Support Modeにrootとしてログインし、以下のコマンドを実行し
"stopped"と表示されることを確認してください。
# /etc/init.d/sfcbd-watchdog status
stopped
■設定を元に戻す方法
以下の手順で設定を元に戻すことが可能です。
○ESXi 5,ESXi 6の場合
1) vSphere ClientでvCenter Server もしくはESXi 5(ESXi 6)ホストに接続します。
2) インベントリでESXi 5(ESXi 6)ホストを選択します。
3) 構成タブをクリックします。
4) [ソフトウェア] - [詳細設定]をクリックします。
5) ツリーの[VMkernel] - [Boot]をクリックします。
6) VMKernel.Boot.ipmiEnabled のチェックボックスをONにします。
7) OKボタンを押し、詳細設定ウィンドウを閉じます。
8) ESXi 5(ESXi 6)ホストを再起動します。
○ESXi 4の場合
1) ESXi 4ホストにログインし、Tech Support Modeにrootとしてログインします。
2) 以下のコマンドを実行し次回起動時にsfcbd-watchdogサービスが起動
するように設定します。
# chkconfig sfcbd-watchdog on
3) 以下のコマンドを実行し次回起動時にsfcbdサービスが起動するように
設定します。
# chkconfig sfcbd on
4) 以下のコマンドを実行して、sfcbd-watchdogサービスを開始します。
# /etc/init.d/sfcbd-watchdog start
5) 以下のコマンドを実行して、"running"と表示されることを確認してください。
# /etc/init.d/sfcbd-watchdog status
running
vSphere Clientの健全性ステータスの画面で各センサが正しく表示されている
ことを確認してください。