Express5800/320Fa, 320Fb (Windows) 向けの ft制御ソフトウェア(GeminiEngine Control Software)での【強化内容】の履歴情報です。ft制御ソフトウェアのアップデート適用に際して参考としてください。
なお、最新のアップデートモジュールを入手するには、下記[関連情報]のリンクで、ダウンロードページを参照してください。(ダウンロードページは、各製品のご契約をお持ちの方のみ閲覧することができます。 )
対象となる GeminiEngine Control Software のバージョン
- 1.01.13 未満、および、1.01.20
- 1.01.12、1.01.13、1.01.20、1.01.21
<補足>
- OS のバージョン、および、機種による区別はありません。
- GeminiEngine Control Software のバージョンが、1.01.12、1.01.13、1.01.20、1.01.21 よりも古い(バージョン番号が小さい)場合、まず 1.01.13 または 1.01.21 へアップデートし、その後 1.01.14 または 1.01.22 にアップデートする必要があります。
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対象となる GeminiEngine Control Software のバージョン
1.01.13 / 1.01.21 での強化内容
強化内容
Express5800/ftサーバを、Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 2に対応させるためのアップデートです。あわせて、Express5800/ftサーバの信頼性/可用性の向上を目的に、機能強化と修正を行いました。
- Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 2に対応しました。
- Express5800/320Fa-L,320Fa-LR,320Fa-M,320Fa-MRにおいて、イベントログ出力機能を強化し、Windows起動時に、GeminiEngine Control Software の不正更新を検出した場合、そのファイル名をWindowsのイベントログへ出力するようにしました。
ソース:HASSETUP、イベントID:101 のシステムイベントログの出力に、不正を検出したファイル名の情報を追加します。
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強化理由
- ハードディスクに故障が発生した場合、環境や負荷状況によって、まれにディスクI/Oが停止し、無応答状態に陥る現象を修正しました。
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原因:
本来、ハードディスク故障が発生した場合、アクセスパスを切り替えてもリカバリーができないにも関わらず、アクセスパスの切り替えを実行していたことが原因です。その動作がMicrosoft社製の多重化パス管理モジュールの制限事項に抵触し、I/Oが完全に停止してしまっていたため、本現象が発生していました。
- ログを書き出すタイミングによって、まれにシステムスレッドがアプリケーションエラーとなる現象を修正しました。
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原因:
SCSI二重化ドライバのログを記録している動的ライブラリにおいて、ログファイルのオープン処理に問題がありました。ファイルオープンに失敗した場合でも該当するファイルへ書き込みを行っていたためアプリケーションエラーが発生していました。
- CPU/IOモジュールの同期開始時、まれにハードディスクのミラー外れが発生する現象を修正しました。
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原因:
CPU/IOモジュールの同期開始時に、まれにハードディスクへのアクセスがエラーとなることがあり、そのエラーが原因で本現象が発生していました。
- Windows Services for Unix を インストールした際、まれにイベントログのシステムにエラーログが多数登録される現象を修正しました。
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原因:
Windows Services for Unix をインストールするとレジストリ変更が行われ、この変更によってシステム全体が大文字、小文字を区別するようになります。その結果、SESドライバとIPMIドライバとの結合ができなくなり、エラーが登録されていました。
- 特定障害でCPU/IOモジュールの同期外れが多発した場合に、まれにシステムダウンとなる現象を修正しました。
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原因:
障害内容によってはCPU/IOモジュールの同期がすぐに外れてしまうケースがあり、この状況から復帰できない場合に本現象が発生しました。
- システム高負荷時にCPUモジュールの切り替えを行うと、まれにシステムリセットが発生する現象を修正しました。
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原因:
CPUモジュールの状態管理と、実際の装置状態との間の不整合が発生する場合があり、システムストール後、Watchdog Timerによるシステムリセットが行われていました。
- CPUモジュールにて特定障害が発生した際に、まれにシステムリセットが発生する現象を修正しました。
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原因:
CPUモジュールにて特定障害の発生時に、障害発生部位の特定処理が完了しない場合があり、正常に動作し続けているCPUモジュールを故障と判断する場合がありました。
- OS起動時にチェックディスクを動作させた場合、まれに二重化されなくなる現象を修正しました。
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原因:
OS起動時にチェックディスクを動作させた場合、モジュールの起動処理にてエラーが発生する場合がありました。
- CPUを長時間占有するドライバを使用した場合、まれにシステムダウンとなる現象を修正しました。
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原因:
CPUを長時間占有するドライバを使用した場合、CPU同期に影響が出る場合があり、その結果、システムダウンとなる可能性がありました。
- Express5800/320Fa-L,320Fa-LR,320Fa-M,320Fa-MRにおいて、1CPU構成でハイパースレッディングをオフに設定したシステム環境でシャットダウンを実行すると、まれにSTOPエラー(0x80)が発生する現象を修正しました。
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原因:
上記STOPエラー(0x80)の発生要因は、OSストール監視のWatchdog Timerがタイムアウトしたことによるものです。Watchdog Timerの更新はIPMIドライバが定期的に行いますがシャットダウン時に他からIPMIドライバへリクエストが多く発行されており、また論理CPU1つでIPMIドライバが動作していたため、リクエストの処理に時間がかかりました。その結果Timerの更新ができず、Watchdog Timerタイムアウトに至りました。
- 二重化直後に、まれにESM HAS Storage ServiceのCPU使用率が高くなる現象を修正しました。
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原因:
サービス起動のタイミングによって、監視が 0秒間隔で動作してしまうケースがまれにあり、CPU使用率が高くなっていました。
- ハードウェア構成変更時に、まれにESM Storage Serviceがメモリリークする現象を修正しました。
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原因:
ハードウェア構成変更時に内部データ再構築が行われますが、メモリの解放が正しく行われない場合がありました。
- Express5800/320Fa-L,320Fa-LR,320Fa-M,320Fa-MRにおいて、GeminiEngine Monitor ツールをインストールした状態で装置を起動した後、装置が二重化するまでの間、まれにCPU高負荷となる現象を修正しました。
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原因:
GeminiEngine Monitor ツールの状態取得間隔が短かったため、CPU高負荷状態となる場合がありました。
- システム高負荷時において、まれに発生する以下の現象を修正しました。
- 両系が同期して動作している場合、フェイルオーバーが発生
- 片系だけで動作している場合、STOPエラー(0x48415380)が発生
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原因:
まれに、システム高負荷時にBMCの故障を誤検出する場合があり、故障を検出した場合に故障モジュールを停止させていました。
- システムのフルリストアや装置構成変更時に、まれに二重化ドライバから通常のSCSIドライバに置換される場合があり、不正なイベントログが残る現象を修正しました。
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原因:
SCSIドライバのデジタル署名が取得されていなかったため、Windows File Protection機能によって置換が発生していました。
- CPUモジュール、I/Oモジュールにて特定障害が多発し、二重化が抑止された状態となった場合、障害を認識できなくなる現象を修正しました。
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原因:
CPUモジュール、IOモジュールの切り離し再組み込みとなる特定障害が多発した場合に、モジュールのFaultを示すランプが点灯しない場合があり、障害発生がわかりにくい場合がありました。
- CPUモジュールにて特定障害の発生時に、まれにシステムストールが発生する現象を修正しました。
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原因:
CPUモジュールにて特定障害の発生時に、ドライバ制御が誤作動する場合がありました。
- CPUモジュールにて特定障害の発生後、まれに同一障害が多発する現象を修正しました。
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原因:
CPUモジュールにて特定障害の発生時に、ドライバ制御が誤作動する場合がありました。
- IPMIドライバ起動中に BMC異常 (IPMB signal Error) が発生した際に、まれに IPMIドライバがアンロードされる現象を修正しました。
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原因:
IPMIドライバのロード時に BMC異常 (IPMB signal Error) を検出するとシステムの継続運用上致命的な障害ではないにも関わらず、IPMIドライバの内部処理において、致命的障害であると判断される場合があり、IPMIドライバ自身をアンロードさせていました。
- アップデートモジュール適用時に、まれにシステムの二重化状態の認識が正常に行えず、アップデートモジュールの適用が停止する場合があることに対処しました。アップデート適用時の動作以外の、GeminiEngine Control Software 自体の修正内容は、2007年8月公開の GE10113.ZIP と同一です。
(アップデートモジュール GE10113_002.zip にて対処)
- アップデートモジュール適用時に、まれにアップデート前の GeminiEngine Control Software のバージョンの認識が正しく行えず、アップデートモジュールの適用が停止する場合があることに対処しました。
アップデート適用時の動作以外の、GeminiEngine Control Software 自体の修正内容は、2007年8月公開の GE10113.ZIP と同一です。
(アップデートモジュール GE10113_003.zip にて対処)
- アップデートモジュール適用時にHASVMSが停止している場合の対処方法についての記載を手順書に追記しました。
手順書(第5版)ファイル名
- GeminiEngine Control Software 手順書_1_r5.pdf
- GeminiEngine Control Software 手順書_2_r5.pdf
- アップデートモジュール適用時に、バックアップソフト、および、ウィルス対策ソフト、セキュリティ対策ソフトに関する注意書きを追記しました。
(アップデート適用手順書 5版, 6版で追記)
- アップデートモジュール適用中に、まれにシステムが再起動される場合があり、その場合にアップデートモジュールの適用が停止することに対処しました。
アップデート適用時の動作以外の、GeminiEngine Control Software自体の修正内容は、2007年8月公開の GE10113.ZIP と同一です。
(アップデートモジュール GE10113_004.zip にて対処)
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対象となる GeminiEngine Control Software のバージョン
- 1.01.12、1.01.13、1.01.20、1.01.21
1.01.14 / 1.01.22 での強化内容
強化内容
- イベント識別機能を強化し、CPU/IOモジュールの同期が外れた後に自動復旧した場合の専用イベントを追加し、Windows のイベントログに出力するようにしました。
また、これに伴い、運用上問題のないイベントログの種別を「警告」または「エラー」から「情報」へ変更し、ESMPRO/ServerManagerへの通報とエクスプレス通報サービスでの保守センターへの通報を行わないように修正しました。
<注意事項>
イベントログ識別機能の強化に伴い、本アップデート適用後、「ソース名:HasCtrl」の通報設定が初期化されます。ESMPRO/ServerAgent にて「ソース名:HasCtrl」のイベント監視設定を既定値から変更(通報先や監視対象の追加など)されている場合は、再設定が必要となります。
また、お客様独自でイベントログ監視を行っている場合も監視項目の追加、及び、変更が必要となります。
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- Windows OS の動作状態により、システムの二重化状態の認識が正常に行われない場合でも、本アップデートモジュールの適用が停止することが無いように改善しました。
本項、アップデート適用時の動作以外の、GeminiEngine Control Software自体の修正内容は、2008年6月公開の GES10114_002.ZIP と同一です。
- アップデート手順書の記載を補足するため、2版から 3版に改版しました。
「ステップ3 GeminiEngine Control SW のアップデート」(P7, P8)で、アップデートモジュールの展開、および、アップデート適用後の確認事項の補足を「重要」として追記しました。適用手順に変更はありません。
- アップデートモジュール適用時に、まれにアップデート前の GeminiEngine Control Software のバージョンの認識が正しく行えず、アップデートモジュールの適用が停止する場合があることに対処しました。アップデート適用時の動作以外の、GeminiEngine Control Software自体の修正内容は、2008年6月公開の GES10114_002.ZIP と同一です。
(アップデートモジュール GES10114_004.ZIP にて対処)
- アップデート適用手順書に、バックアップソフト、および、ウィルス対策ソフト、セキュリティ対策ソフトに関する注意書きを追記しました。
(アップデート適用手順書 4版, 5版で追記)
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強化理由
- CPU の同期外れが発生した際に、CPU の再同期を自動で行いますが、再同期完了後も、CPU/FAULT ランプがアンバー点灯している場合がある現象を修正しました。
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原因:
CPU の同期外れのタイミングによって、再同期を実施後のモジュールの状態更新を行わない場合があり、本現象が発生していました。
- Primary状態で動作しているモジュールのBMCが故障した際に、まれに故障モジュールを切り離せない場合がある問題を修正しました。
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原因:
BMC 故障発生時、故障したBMC が他のモジュールからのヘルスチェックに対して正常と誤認される応答をする場合がありました。
- SCSIコントローラが故障した際に、まれに不正割り込みが発生する場合があり、OSがSTOPエラー(0x000000D1)でパニックする現象がありましたが、片系モジュールを切り離すことで、運用を継続できるように修正しました。
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原因:
SCSIコントローラが故障した際に、不正な割り込みが発生することがあり、それが特定のI/O 命令の実行中に発生した場合に、当該I/O 命令が異常終了し、STOPエラー(0x000000D1)となっていました。
- ハードディスクの劣化による、I/O 要求のタイムアウトが頻発した場合、該当ハードディスクを切り離すことで、I/O性能の低下を回避するようにしました。
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原因:
ハードディスクが劣化した場合、I/O 要求のタイムアウトが頻発している状態でも、当該ハードディスクを切り離さずに I/Oのリトライを繰り返していたため、I/O 性能の低下を引き起こすことがありました。
- 内蔵ハードディスクのミラー状態監視に利用する OS機能(diskpart.exe)のメモリリークが、運用に支障をきたす場合があったため、diskpart.exeが使用するメモリを1日単位で強制的に解放すように修正しました。
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原因:
diskpart.exe のメモリの解放が正しく行われない場合があり、メモリ枯渇が発生することがありました。
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ft制御ソフトウェアのバージョンの確認方法
ft制御ソフトウェア(GeminiEngine Control Software)のバージョンは以下の手順で確認できます。
- 管理者(Administrator)権限のあるユーザでログオンします。
- スタートメニューから「コントロールパネル」にある「プログラムの追加と削除」を開きます。
- 「GeminiEngine Control Software」の「サポート情報を参照するには、ここをクリックしてください。」をクリックするとバージョンが表示されます。
対象機器
Express5800/320Fa-L (型番: N8800-082 / 082A / 082B)
Express5800/320Fa-LR (型番: N8800-083 / 083A / 083B)
Express5800/320Fa-M (型番: N8800-088 / 088A / 088B)
Express5800/320Fa-MR (型番: N8800-089 / 089A / 089B)
Express5800/320Fb-L (型番: N8800-096 / 110 / 116)
Express5800/320Fb-LR (型番: N8800-097 / 111 / 117)
Express5800/320Fb-M (型番: N8800-098 / 112 / 118)
Express5800/320Fb-MR (型番: N8800-099 / 113 / 119)