Express5800/R320e(VMware対応モデル)のvSphere6.0を利用しftサーバに接続するLUN数が概ね30個を超える場合、ftサーバの運用状況によりft管理アプライアンスのリソースが不足し、ft管理アプライアンスが再起動される場合があります。
ft管理アプライアンスの再起動自体は、それが行われても、その旨のエラーメッセージが出力されるのみで、ESXiホストおよびゲストOSや、ゲストOS上で動作している業務アプリケーション等への影響はありませんが、以下のいずれかの方法にて回避することができます。
<<回避策>>
- ft管理アプライアンスのプロセス(osm)をシェルスクリプトにて自動で再起動する
- ft管理アプライアンスのメモリ割り当てを拡張する
上記いずれの回避策でも、ESXiホストおよびゲストOSや、ゲストOS上で動作している業務アプリケーション等への影響はありません。
また、ftサーバの二重化が外れるというような事象も発生しません。
再起動による影響については、下記「関連情報」に記載のコンテンツをご参照ください。
■ft管理アプライアンスのプロセス(osm)をシェルスクリプトにて自動で再起動する手順
以下の手順にてft管理アプライアンスの中のプロセスを再起動するシェルスクリプトをcronに登録することで、本事象を回避できます。
※シェルスクリプトは標準設定の場合、「毎月1日午前4時42分」に実行されます。
□WinSCPなどのWindowsのSCPクライアントが利用可能な場合
- 下記「ダウンロード」にあるシェルスクリプト(restart-osm.sh)をダウンロードします。
- scpクライアントにてシェルスクリプトを/etc/cron.monthlyにコピーします。
- ft管理アプライアンスにrootユーザアカウントでログインします。
- コピーしたシェルスクリプトに実行権を付与します。
# chmod 755 /etc/cron.monthly/restart-osm.sh
□WinSCPなどのWindowsのSCPクライアントが利用できない場合
- ft管理アプライアンスにrootユーザアカウントでログインします。
- /etc/cron.monthlyディレクトリに移動します。
# cd /etc/cron.monthly
- viテキストエディタにて以下のスクリプトを記載したシェルスクリプト(restart-osm.sh)を作成します。
【設定例】
#!/bin/bash
#
# OSM process restart script
#
if [ -f /var/run/osm.pid ]
then
OSMPID=$(cat /var/run/osm.pid)
/usr/bin/logger -t restart-osm "Restarting osm process (pid $OSMPID)"
kill $OSMPID > /dev/null 2>&1
fi
- 作成したシェルスクリプトに実行権を付与します。
# chmod 755 /etc/cron.monthly/restart-osm.sh
■ft管理アプライアンスのメモリ割り当てを拡張する手順
以下の手順にてft管理アプライアンスへのメモリ割り当てを1GBから2GBに拡張いただくことで、本事象を回避できます。
【ft管理アプライアンスのメモリ拡張手順】
- vSphere Clientを起動しESXiホストに接続します。
- ft管理アプライアンスの仮想マシンを選択します。
- ft管理アプライアンスをシャットダウンします。
- コンテキストメニューより[設定の編集]を選択します。
- 「仮想マシンのプロパティ」ウィンドウが表示されます。
メモリサイズを「1024MB」から「2048MB」に変更します。
- パワーオンを選択してft管理アプライアンスを再起動します。