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技術情報

FCコントローラ複数枚使用時の設定について

概要

ESXi7.0またはESXi8.0で、FCコントローラを複数枚搭載した環境使用時、FCコントローラの物理ポートが一部認識されない場合があります。

詳細

【対象ドライバ】
FCドライバ バージョン
lpfc
ESXi7.0/ESXi8.0 全バージョン

ESXi7.0またはESXi8.0で、対象FCコントローラの物理ポート数が1サーバあたり合計3ポート以上の環境使用時、物理ポートが認識されずに使用できない場合があります。以下に記載した装置、FCコントローラが対象です。なお、全ポートが認識されている場合は問題ありません。下記回避策は不要です。

【発生事象】

 VMware Host Client上の「ストレージ」→「アダプタ」で表示される「名前」(vmhbaX)が、搭載されているFCコントローラのポート数より少なく表示されます。または、ESXi Shell上で「esxcli storage core adapter list」コマンドを実行した際に表示される「名前」(vmhbaX)が、搭載されているFCコントローラのポート数より少なく表示されます。表示されていないポートは使用できません。

【メッセージ例】

 VMware ESXi上のログ(/var/log/vmkernel.log)に「WARNING: Heap」「lpfc」「Maximumまたはmaximum」の3つのキーワードを含むメッセージがある場合、本現象に該当している可能性があります。

  WARNING: Heap: 3646: Heap lpfc already at its maximum size. Cannot expand. 
  または、
  WARNING: Heap: 3734: Heap lpfc (xxxxxxxxx/xxxxxxxxx): Maximum allowed growth (xxxxxxxxx) too small for size (xxxxxxxxx)

回避策(対処方法)

ESXi7.0とESXi8.0で対処方法が異なります。以下を参照し、対処してください。

【ESXi7.0の場合】

 以下の[設定手順]を参照し、ヒープメモリサイズ(lpfc_max_heap_size)を512MBに設定してください。

 [設定手順]
  1. Host Clientを使用し、ESXiへログインします。
  2. インベントリでホストを選択し、右クリックで[メンテナンスモードへの切り替え]を選択します。
  3. 「メンテナンスモードの変更を確認します」というダイアログ画面では[はい]を選択します。
  4. ESXi Shellにログインします。
    対象のESXiのダイレクトコンソール画面で、ダイレクトコンソール、またはSSHによるESXi Shellへのアクセスを有効にし、"root"ユーザでログインしてください。ESXiへのShellアクセスについてはナレッジ情報「Using ESXi Shell in ESXi (Article ID:311213)」をご参照ください。
  5. 以下のコマンドを実行し、ヒープメモリサイズを設定します。

    # esxcli system module parameters set -m lpfc -p lpfc_max_heap_size=512

  6. rebootコマンドを実行し、ESXi ホストを再起動します。
  7. 以下のコマンドを実行し、ヒープメモリサイズが変更されていることを確認します。

    # esxcli system module parameters list -m lpfc | grep lpfc_max_heap_size

    ※コマンド実行後、以下のように表示されることを確認します。
    lpfc_max_heap_size int 512 Maximun Heap size in MB. Allowed range is 64 to 512

  8. ESXi Shell からログアウトします。
  9. Host ClientでESXiに接続し、メンテナンスモードを解除します。
【ESXi8.0の場合】

 以下の[設定手順]を参照し、NVMeoFC機能を無効にしてください。

※本設定は「エンタープライズサーバ(NX7700xシリーズ)向け VMware ESXi 8.0ドライバ情報」の各OSリンク先に記載の「注意事項」-「lpfcドライバ NVMe over FC(NVMeoFC)機能の無効化について」と同じ設定となります。未設定の場合は、設定してください。

 [設定手順]
  1. Host Clientを使用し、ESXiへログインします。
  2. インベントリでホストを選択し、右クリックで[メンテナンスモードへの切り替え]を選択します。
  3. 「メンテナンスモードの変更を確認します」というダイアログ画面では[はい]を選択します。
  4. ESXi Shellにログインします。
    対象のESXiのダイレクトコンソール画面で、ダイレクトコンソール、またはSSHによるESXi Shellへのアクセスを有効にし、"root"ユーザでログインしてください。ESXiへのShellアクセスについてはナレッジ情報「Using ESXi Shell in ESXi (Article ID:311213)」をご参照ください。
  5. 以下のコマンドを実行し、NVMeoFC機能を無効にします。

    # esxcli system module parameters set -m lpfc -p lpfc_enable_fc4_type=1

  6. rebootコマンドを実行し、ESXi ホストを再起動します。
  7. 以下のコマンドを実行し、NVMeoFC機能が無効になっていることを確認します。

    # esxcli system module parameters list -m lpfc | grep lpfc_enable_fc4_type

    ※コマンド実行後、以下のように表示されることを確認します。
    lpfc_enable_fc4_type int 1 Defines what FC4 types are supported

    (補足) NVMeoFC機能が有効になっている場合は以下のように表示されます。
     lpfc_enable_fc4_type int Defines what FC4 types are supported
     または、
     lpfc_enable_fc4_type int 3 Defines what FC4 types are supported

  8. ESXi Shell からログアウトします。
  9. Host ClientでESXiに接続し、メンテナンスモードを解除します。

対象装置

<エンタープライズサーバ(NX7700xシリーズ)>
  • NX7700x/A5010E-2, A5010E-2 v2
  • NX7700x/A6010E-2
  • NX7700x/A7010E-2, A7010E-2c, NX7700x/A7012M-2
  • NX7700x/A5010M-4 v2, A5012M-4 v2, A5012L-2 v2, A5012L-2D v2, A5012L-1D v2

対象FCコントローラ

<エンタープライズサーバ(NX7700xシリーズ)>
  • NE3390-163
  • NE3390-164
  • NE3390-171
  • NE3390-172
  • NE3390-175
  • NE3390-176
  • NE3390-H171/H171P2
  • NE3390-H172/H172P2

対象OS

  • ESXi7.0 および ESXi7.0 Update1以降
  • ESXi8.0 および ESXi8.0 Update1以降

掲載履歴

  • 2024/08/21  新規掲載


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製品名カテゴリ

VMware ESXi

  • コンテンツID: 3140109711
  • 公開日: 2024年08月21日
  • 最終更新日:2024年10月04日

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