【ESMPRO/電源管理】計画停電時のシャットダウン手順について
無停電電源装置(UPS)を使用した電源管理を行っている場合の注意事項です。
計画停電が行われる場合、スケジュールによる自動起動を伴う自動運転は
下記【計画停電時の制限】があるため、UPS装置のバッテリを消費しない
方法によって停止する必要があります。
それに従い、計画停電時におけるサーバ、UPS装置の停止方法として、停電期間の
長さに関わらず、自動起動を伴う自動運転は推奨できません。
【電源制御ソフトを利用しないシャットダウン手順】または、【電源制御ソフト別
シャットダウン手順】によって、計画停電前にサーバシャット
ダウンを実行するよう操作または設定をお願いいたします。
【対象製品】
ESMPRO/AutomaticRunningController
ESMPRO/UPSManager
PowerChute Business Edition
PowerChute Serial Shutdown
SigmaSystemCenter/電源管理基本パック
【計画停電時の制限】
計画停電時にUPSを使用した運用では以下の3つの方法がありそれぞれ
制限があります。
①計画停電の時間帯にサーバを停止させ停電終了後にサーバ再起動
②計画停電発生時にUPS装置による停電シャットダウンを実行
③バッテリ増設し計画停電の時間帯運用を継続
上記①②③はいずれの場合においても、計画停電が繰り返し行われ、
バッテリの充放電が繰り返されることにより、バッテリ寿命が短くなります。
また、バッテリ充電が十分でなかった場合、予期しない停電発生時に
バッテリバックアップができなくなる可能性があるため、
利用しないでください。
ただし①については、自動停止、自動起動を行わず、自動停止に
限定した運用であれば、バッテリの充放電を抑制することができるため、
利用可能です。
【電源制御ソフトを利用しないシャットダウン手順】
1) 計画停電予定時刻の前に、手動によるシャットダウンにてサーバおよび
UPS装置を停止する。
2) 計画停電が終了し商用電源の供給が開始された後、UPS装置のONボタン
およびサーバの電源スイッチによりサーバ起動します。(サーバのBIOS
設定でAC Linkが[Power On]の場合には、UPSの起動に連動しサーバ起動します。)
【電源制御ソフト別シャットダウン手順】
[ESMPRO/AutomaticRunningControllerを使用している場合]
□自動停止に限定したスケジュール運転設定
1) スケジュールを設定する。
[サーバOSがWindowsの場合]
a)ESMPRO/AC GUIの「スケジュール」設定画面よりスケジュールを作成
b)ESMPRO/AC GUIの「監視要因」により「投入要因」のスケジュールをOFF状態
「切断要因」のスケジュールをON状態に設定
c)全てOKボタンで設定を反映
[サーバOSがLinuxの場合]
a)Windowsクライアントマシンにインストールしたマルチサーバ構成データ編集
のESMPRO/AC GUIを使用し、b)~d)の手順により設定ファイル作成してください。
設定ファイル:config.cfg schedule.cfg
b)ESMPRO/AC GUIの「スケジュール」設定画面よりスケジュールを作成
c)ESMPRO/AC GUIの「監視要因」により「投入要因」のスケジュールをOFF状態
「切断要因」のスケジュールをON状態に設定
d)全てOKボタンで設定ファイルを作成
e)設定ファイルをLinuxサーバへアップロード
※詳細は製品添付のセットアップカードを参照ください。
f)ESMPRO/ACサービスの再起動
2) スケジュールにより設定された時刻に自動停止。
※UPS装置はスリープ状態にならずOFF
3) 計画停電終了後、ソフトの操作またはUPS装置のONボタンよりサーバを起動する。
○LAN制御(Smart-UPS+SNMPカード使用時):
[制御端末のOSがWindowsの場合]
-制御端末上のAC Management Console(AMC)より、
UPSを選択し「操作」-「UPSの電源ON」を実行
-リモートUPS制御コマンド(ac_e_ups)を使用してUPS装置の起動操作を行う
ac_e_ups on SNMPコミュニティ名 UPSのIPアドレス
※AC Management Console(AMC)のオンラインヘルプに利用方法を記載
※本コマンドは制御端末にインストール済み。
また、「マルチサーバ構成データ編集」をインストールしたクライアント
において利用可能です。
[制御端末のOSがLinuxの場合]
-マルチサーバ構成データ編集のAC Management Console(AMC)より、
UPSを選択し「操作」-「UPSの電源ON」を実行
-クライアントインストールしたマルチサーバ構成データ編集に含まれる
リモートUPS制御コマンド(ac_e_ups)を使用してUPS装置の起動操作を行う
ac_e_ups on SNMPコミュニティ名 UPSのIPアドレス
※AC Management Console(AMC)のオンラインヘルプに利用方法を記載
-リモートUPS制御コマンド(ac_e_ups)を使用してUPS装置の起動操作を行う
ac_e_ups on SNMPコミュニティ名 UPSのIPアドレス
※AC Management Console(AMC)のオンラインヘルプに利用方法を記載
※本コマンドは「マルチサーバ構成データ編集」をインストールした
クライアントにおいて利用可能です。
○シリアル制御:
UPS装置のONボタンよりサーバを起動する。
□手動操作によるシャットダウン
1) サーバを手動でシャットダウンする。
○LAN制御(Smart-UPS+SNMPカード使用時):
[制御端末のOSがWindowsの場合]
制御端末上のAC Management Console(AMC)より、
「操作」-「指定サーバのシャットダウン」にて
全サーバを選択し、[シャットダウン/電源OFF要求を行う]を実行
[制御端末のOSがLinuxの場合]
制御端末上のAC Management Console(AMC)より、
全サーバのOFF/REBOOTチェックボックスをONにし、
サーバの操作:「OFF(切断条件成立)」を選択し「要求」ボタンを押下
○シリアル制御:
ESMPRO/AC GUIよりシャットダウンを実行
または、
スタートメニュー→プログラム→ESMPRO_AutomaticRunningController→
[ESMPRO_ACシャットダウン]を実行
2) 計画停電終了後、UPS装置のONボタンよりサーバを起動する。
※マルチサーバ環境にて、各サーバやストレージを起動する順序、タイミングを
考慮する必要がある場合は、注意して起動してください。
[ESMPRO/UPSManager, PowerChute Business Edition(PCBE)および
PowerChute Serial Shutdown(PCSS)を使用している場合]
□自動停止に限定したスケジュール運転設定
本製品では自動停止に限定したスケジュール運転設定は行えませんので
手動操作によるシャットダウンを行ってください。
□手動操作によるシャットダウン(方法1)
1) サーバを手動でシャットダウン(スタートメニューからシャットダウンなど)する。
2) UPS装置のOFFボタンにより停止する。
3) 計画停電終了後、UPS装置のONボタンよりサーバを起動する。
□手動操作によるシャットダウン(方法2)
※PCBE v10.0以降とPCSSは「手動操作によるシャットダウン(方法1)」を実施願います。
1) 右クリックシャットダウンにてサーバをシャットダウンする。
操作方法は以下の通りです。
【手順】
a)PCBEコンソール画面にて該当のサーバを選択します。
b)右クリックメニューの「<ホスト名>のシャットダウン」を選択します。
c)「<ホスト名>のシャットダウン」ダイアログボックスが表示されますので、
本画面にて、以下のように設定します。
・次の時間経過後、シャットダウンを開始する
→シャットダウンプロセスを開始するまでの開始までの時間を設定します。
最大値は"59分59秒"
・UPSシャットダウンタイプ:"シャットダウンのみ"を選択
d)"適用"ボタンをクリックします。
e)シャットダウンを実行するかどうかのメッセージが表示されますので、"はい"を
選択してください。
上記操作を行うと、設定した時間後に、シャットダウンプロセスが開始され、
シャットダウンシーケンスに基づきOSシャットダウンおよびUPSがオフされます。
2) 計画停電終了後、UPS装置のONボタンよりサーバを起動する。
※本内容は以下の製品に該当します。
・ESMPRO/AutomaticRunningController(ESMPRO/AC Lite等シリーズ製品、および、
ESMPRO/AC Enterprise等オプションライセンス含む)全製品
・ESMPRO/AutomaticRunningController for Linux(オプションライセンス含む)全製品
・ESMPRO/UPSManager(オプションライセンス含む)全製品
・PowerChute Business Edition全製品
・PowerChute Serial Shutdown全製品
・SigmaSystemCenter/電源管理基本パック全製品
以上