お客様各位
掲載日:2011年11月04日
更新日:2012年01月30日
更新日:2012年02月22日
更新日:2012年04月16日
更新日:2014年01月27日
日本電気株式会社
日頃は、ビジネス向けExpress5800/ftサーバシリーズをご愛用いただきまして誠にありがとうございます。
2010年1月よりご案内させていただいておりますが、Express5800/ftサーバシリーズの一部製品におきまして、2010年以降、2年毎に日付が不正となる不具合が判明しております。
既に多くのお客様にはパッチの適用により対策いただいておりますが、
まだ対策がお済みでない場合は、「
パッチを適用されていないお客様へのお願い」をご参照いただき、ご対応くださいますよう宜しくお願いいたします。
一方、
既にパッチを適用されている場合も、万全を期すために「
パッチを適用済みのお客様へのお願い」をご参照いただき、
パッチが正しくインストールされ、確実に動作していることをご確認ください。
お客様には大変ご迷惑とご不便をおかけいたしますこと、深くお詫び申し上げますとともに、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
1. 不具合内容および現象
2010年2月28日を初めとして、以降2年毎に日付が不正となる可能性があります。
不具合の発生は複数の条件(後述)が絡んでおり、これまで問題が発生しなかった場合でも、次回には問題が発生する可能性もございますのでご注意ください。
(1) 対象製品
以下のモデル名・型番の製品が対象となります。(以降、当該製品を「当該ftサーバ」と呼称します。)
販売期間は2006年2月~2009年5月までとなっております。
モデル名 |
型番 |
Express5800/320Fa-L | [N8800-082/082A/082B/082(Z)/082A(Z)] |
Express5800/320Fa-LR | [N8800-083/083A/083B/083(Z)/083A(Z)] |
Express5800/320Fa-M | [N8800-088/088A/088B/088(Z)/088A(Z)] |
Express5800/320Fa-MR | [N8800-089/089A/089B/089(Z)/089A(Z)] |
Express5800/320Fb-L | [N8800-096/110/116, NP8800-116P1/116P2] |
Express5800/320Fb-LR | [N8800-097/111/117, NP8800-117P1/117P2] |
Express5800/320Fb-M | [N8800-098/112/118, NP8800-118P1/118P2] |
Express5800/320Fb-MR | [N8800-099/113/119, NP8800-119P1/119P2] |
(2) 発生条件
年により発生条件が異なりますのでご注意ください。
2010年、2014年、2018年の発生条件
a. | 2月28日の午後11時45分から翌3月1日の午前4時までの間に、稼働中の当該ftサーバをシャットダウン、 もしくは再起動した場合
⇒ 日付が本来「3月1日」となるべき日に、「2003年7月31日」になります。 |
2012年、2016年の発生条件
b. | 2月28日~2月29日の日付をまたいで当該ftサーバを連続稼動した場合
⇒ 日付が本来「2月29日」となるべき日に、「3月1日」になります。 |
c. | 2月29日の午後11時45分から翌3月1日の午前4時までの間に、稼働中の当該ftサーバをシャットダウン、もしくは再起動した場合
⇒ 日付が本来「3月1日」となるべき日に、「2003年7月31日」になります。 |
(3) 原因
当該ftサーバは、GeminiEngineと呼ばれるft制御LSIで二重化制御を行っていますが、GeminiEngineに実装されているハードウェアクロックの日付計算方法に誤りがあったことが原因です。
2. 対策
(1) パッチの適用
本不具合を修正するパッチを当該ftサーバへ適用することにより、日付が不正になる問題を未然に防ぐことが出来ます。
本パッチのインストールにかかる時間は約5分程度です。パッチ適用後、システムを再起動する必要はありません。
また、本パッチはシステムに常駐しないため、お客様のシステムの性能を低下させることはありません。
(2) 運用回避
年により運用回避方法が異なりますのでご注意ください。
2010年、2014年、2018年の運用回避方法
下記「a.」「b.」の
どちらか一方を実施していただくことにより、パッチを適用することなく不具合を回避することが可能です。
a. | 2月28日の午後11時45分までに当該ftサーバをシャットダウンし、翌3月1日の午前0時5分以降に起動する。
|
b. | 2月28日の午後11時45分から翌3月1日の午前4時までの間、稼働中の当該ftサーバのシャットダウン、 および再起動をしない。 |
2012年、2016年の運用回避方法
下記「c.」「d.」の
両方を実施していただくことにより、パッチを適用することなく不具合を回避することが可能です。
c. | 2月28日の午後11時45分までに当該ftサーバをシャットダウンし、翌29日の午前0時5分以降に起動する。
|
d. | 2月29日の午後11時45分から翌3月1日の午前4時までの間、稼働中の当該ftサーバのシャットダウン、 および再起動をしない。 |
3. お客様へのお願い
パッチを適用済みのお客様へのお願い
下記の「パッチの動作確認手順書」に従って、パッチが確実に動作していることをご確認くださいますようお願いいたします。
パッチの動作確認にかかる時間は約5分程度です。また、バッチの動作確認中にシステムにかかる負荷は軽微(時間:約2~3秒間、CPU使用率:10[%]程度)ですので、稼働中に実施していただいて問題ありません。
お客様には大変お手数をおかけいたしますが、宜しくお願いいたします。
カレンダ補正パッチ 動作確認手順書
パッチを適用されていないお客様へのお願い
お手数をおかけいたしますが、下記の連絡先「a.」「b.」のいずれかにご連絡ください。
保守員がお伺いして無償でパッチを適用させていただきます。
※ ただし、発生日間近にパッチの適用をご依頼いただいた場合には、ご希望に添えない可能性もありますのでご了承ください。
a. | NECフィールディング保守担当拠点、または、弊社販売店の保守担当拠点
保守契約を結ばれているお客様、または過去に保守契約を結ばれており最寄りの保守担当拠点をご存知のお客様は、保守担当拠点に直接ご連絡ください。 |
b. | 弊社営業担当者
お客様をご担当させていただいている弊社営業担当者をご存知の場合には、そちらにご連絡ください。 |
また、お客様自身でパッチをご適用いただく場合は、下記リンクよりパッチをダウンロード後、手順書に従って適用ください。
Express5800/320Fa、320Fb向け カレンダ補正パッチ
日付不正が発生してしまったお客様へのお願い
万一パッチ適用が間に合わず、サーバの日付不正が発生してしまった場合は、「
ftサーバ日時修正手順」をご参照いただき、速やかに日付を修正ください。
4. 注意事項
- 本パッチの適用は、ローカルマシンの管理者権限が付加されたユーザで実施する必要があります。
- 本パッチはタスクスケジューラに非表示タスクとして登録されます。登録されたタスクを削除しないようご注意願います。
- Sysprepを実行するとコンピュータのSID(Security ID)が変更され、本パッチが正常動作しなくなります。
その為、Sysprepで作成したOSイメージを使用してセットアップを実施される場合には、
セットアップ完了後、本パッチを再インストールして下さい。
- バージョン4.013k-F(320Fa装置用)未満、または、バージョン4.014f-F(320Fb装置用)未満のEXPRESSBUILDERを使用してOSの再インストールを実施される場合は、
本パッチの再適用が必要になります(EXPRESSBUILDERのバージョンはCD-ROM表面の印字をご確認下さい)。
- バージョン4.013k-F(320Fa装置用)以降、または、バージョン4.014f-F(320Fb装置用)以降のEXPRESSBUILDERを使用してOSの再インストールを実施された場合は、
本パッチも自動的に適用されるため手動での適用は不要です。この場合、システムの稼働開始後、「カレンダ補正パッチ 動作確認手順書」に従ってパッチの動作確認を実施して下さい。
以上