TLS 1.0を無効化したメールサーバから、ExpressMailへメールが送信できないといった事例が発生しております。この件について、説明いたします。
ExpressMailで対応しているSSL/TLSバージョンはTLS 1.0まで、また対応する暗号アルゴリズムはDES-CBC3-SHA、RC4-SHA、RC4-MD5となります。
そのためSMTP/POP/IMAP通信で、接続元のメールクライアントもしくはメールサーバより、TLS 1.1以降のバージョンで通信を求められた場合は、ExpressMailに接続に失敗します。失敗時はSMTPログ(※)に以下の通り出力されます。
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タイムスタンプ [プロセスID/スレッドID]: 接続元IPアドレス:
disconnected by error during starttls: error:1408A0C1:SSL routines:
SSL3_GET_CLIENT_HELLO:no shared cipher: 1.0
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(※)
SMTPログは下記の場所に保存されています。
ログ保存先:(ExpressMailインストールディレクトリ)\log\smtp配下
ファイル名:YYYYMMDD.log
今後もExpressMailではTLS 1.1以降のバージョンに対応する予定はございません。SSLが必要な環境でご利用の場合は、別製品へ移行するか、ExpressMailの利用を継続する場合は、上位にTLS1.1以降に対応したSMTPサーバを配置し、そのサーバでメールを受信した後、ExpressMailに配送するようにしてください。
尚、ExpressMailのSMTPサービスにてSTARTTLSを無効化する設定が可能です。本設定後は平文での通信となりますので、盗聴などの恐れがない安全な通信環境であることを確認の上、実施願います。
■ STARTTLS 無効化手順
1. (ExpressMail)\cfg\smtp.txt をメモ帳等のテキストエディタで開きます。
※(ExpressMail)は ExpressMailのデータ保存用ディレクトリとなります。
※万一に備えて、ファイルのバックアップを実施して下さい。
2. [service] - smtp: グループの終端に、次の一行を追加して下さい。
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(tab)use_ssl=0
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※(tab)は、タブ文字を指定して下さい。
<設定例>
[service]
smtp:
(tab)port=25
:
(tab)queue_active=0:00-23:59
(tab)use_ssl=0 ←この行を追加します
[resolver]
:
追加を行いましたら保存して下さい。
3. ExpressMailマネージャより、[SMTP]サービスを再起動して下さい。