システムが不安定になる原因がメモリリークによると思われる場合には以下の手順で切り分け
調査をお願いいたします。
<採取資料>
以下の手順でパフォーマンスモニターのカウンタログを採取してください。
1.採取するパフォーマンスオブジェクト
・Memory
すべてのカウンタ
・Process
すべてのカウンタ、すべてのインスタンス
2.データのサンプル期間
メモリリークと思われる現象(イベントログへの記録等)が発生する期間の
半分の期間程度にわたり資料採取をお願いします。
※連続運転のシステムで再起動後1ヶ月程度で現象発生する場合には、
2週間程度の資料採取をお願いします。
3.データのサンプル間隔
およその目安として、12時間までの間隔でサンプル期間からサンプリング回
数が100回程度になる間隔を指定して下さい。
<確認方法>
1.Memoryオブジェクトの以下のカウンタが単調増加/減少する場合は<メモリ
ダンプによる調査>手順を行ってください。
・System Driver Total Bytes(単調増加)
・Free System Page Table Entries(単調減少)
2.Memoryオブジェクトの以下のカウンタが単調増加する場合の調査
・Pool Nonpaged Bytes
・Pool Paged Bytes
Processオブジェクトの_Totalインスタンスについて以下のカウンタが単調増
加しているかについて確認する。
単調増加していなければ、<メモリダンプによる調査>手順を行ってください。
・Pool Nonpaged Bytes
・Pool Paged Bytes
Processオブジェクトの上記カウンタが単調増加している場合は各インスタン
ス(各プロセス)について同様のカウンタ値を確認することにより、
メモリリークしているプロセスを特定して下さい。
3. 1,2以外に確認が必要な場合
Memoryオブジェクトの以下のカウンタが単調増加/減少しているかについて
確認して下さい。
・Available Bytes(単調減少)
・Cache Bytes(単調減少,増加は問題なし)
・Committed Bytes(単調増加)
上記のカウンタが単調増加/減少している場合には、Processオブジェクトの
_Totalインスタンスについて下記カウンタを確認してください。上記カウンタが
単調増加/減少していなければメモリリークはしていないので別の障害が考
えられます。
・Page File Bytes(単調増加)
・Private Bytes(単調増加)
上記カウンタが単調増加している場合は、各インスタンス(プロセス)について
同様のカウンタを確認しメモリリークしているプロセスを特定して下さい。
上記カウンタに変化がない場合は、<メモリダンプによる調査>手順を行って
ください。
<メモリダンプによる調査>
先述したパフォーマンスモニタのサンプル期間にわたり運用した後ダンプスィッ
チを押してメモリダンプを採取してください。
メモリダンプはカーネルダンプあるいは完全ダンプにて採取してください。
また、パフォーマンスモニタの調査において変化が見られたオブジェクト/カウン
タ/インスタンスのみを再度採取しておいてください。(採取条件は同じ設定で
問題ありません)