(1)WebOTX修正モジュール の適用
WebOTX V5.1 を使用する場合、以下の修正モジュールを適用する必要があります。
・WebOTX 実行環境 Ver5.1 (5.10_03)
・WebOTX マニュアル Ver5.1 (5.10_03)
修正モジュールの取得方法については、WebOTX 開発元に問い合わせてください。 |
(2)Holonランタイムのコピー
WebOTX V5.1 を使用する場合には、以下の作業が必要です(開発環境および実行環境の両方)。
CD-ROM媒体(オーバライト物件)の APPENDIX\cs\WebOTX\Ver510 に格納されている物件をHolonインストールディレクトリに上書きコピーします。
APPENDIX\cs\WebOTX\Ver510\bin => Holon\bin へコピー
APPENDIX\cs\WebOTX\Ver510\lib => Holon\lib へコピー
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(3)HCSGEN1.rcの修正
コンポーネントデザイナで WebOTX V5.1 (Windows版) を使用する場合は、Holon\bin\HCSGEN1.RC
ファイル内の定義内容を書き換える必要があります(開発環境のみ)。
<変更前>
;============================
;WebOTX V3.1, V3.2 link lib
;============================
WOX_CLIENT_WINLIB=nosp503.lib nWOBS51.lib
WOX_SERVER_WINLIB=nosp503.lib nORBw511.lib nWOBS51.lib
;WOX_SERVER_WINLIB=nosp503d.lib nDmyorbw.lib nWOBS51d.lib
WOX_S_WINLIB=notscu31.lib
;============================
;WebOTX V5.1 link lib
;============================
;WOX_CLIENT_WINLIB=nosp703.lib nWOBS71.lib
;WOX_SERVER_WINLIB=nosp703.lib nORBw711.lib nWOBS71.lib
;WOX_S_WINLIB=notscu51.lib
↓
<変更後> セミコロン(;)を移動させる。
;============================
;WebOTX V3.1, V3.2 link lib
;============================
;WOX_CLIENT_WINLIB=nosp503.lib nWOBS51.lib
;WOX_SERVER_WINLIB=nosp503.lib nORBw511.lib nWOBS51.lib
;;WOX_SERVER_WINLIB=nosp503d.lib nDmyorbw.lib nWOBS51d.lib
;WOX_S_WINLIB=notscu31.lib
;============================
;WebOTX V5.1 link lib
;============================
WOX_CLIENT_WINLIB=nosp703.lib nWOBS71.lib
WOX_SERVER_WINLIB=nosp703.lib nORBw711.lib nWOBS71.lib
WOX_S_WINLIB=notscu51.lib
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(4)旧バージョンの混在
WebOTX2.x、WebOTX3.x、および WebOTX4.x 環境で生成した旧バージョンのコンポーネントを混在させることはできません。WebOTX5.1環境で再生成を行い、運用管理ツールへの登録は「バージョン:
5」として登録してください。 |
(5)アプリケーション作成方法
WebOTX5.1 では、R4.2 までのアプリケーション作成方法「R4形式」、R5.1 以降のアプリケーション作成方法「R5形式」の2つがあります。
「R5形式」では、1つのインタフェースから複数の実装が作成/登録可能になりましたが、基本的にステートレスになり、ステートフルオブジェクトを扱うには決められたルールに従う(アプリケーション側でサーバントの生成/解放を行う)必要があります。また、例外処理(異常系コールバック)についてもアプリケーション側で実装する必要があります。
HolonEnterpriseコンポーネントデザイナでは、「R4形式」を採用しており、WebOTX4.2 までと同様にストートフルオブジェクトを利用できます。また、アプリケーション例外処理の
OnTPSAbort()、およびクライアントとのセション切断処理(ステートフル時)の OnTPSDisconnect()についても利用できます。 |
(6)運用管理ツールへの登録
WebOTX5.1を利用する場合、HolonEnterpriseコンポーネントデザイナで作成したWebOTXコンポーネントは、「R4形式」のV5.1のアプリケーションとなります。したがって、運用管理ツールへの登録は「バージョン:
5」として登録してください。また、コンポーネントの新規作成/置換では「コンポーネント初期化関数」を入力するダイアログが表示されます。空欄のままOKボタンを押してください。
HolonEnterpriseコンポーネントデザイナでは、IDLコンパイラ(woi2j,woigenxx)を用いてソースを自動生成しているため、「コンポーネント初期化関数」設定の必要はありません。 |
(7)名前サーバへの登録
WebOTX5.1を利用する場合、コンポーネントの新規作成/置換の後、ファクトリインタフェースのIORを名前サーバに登録する必要があります。(WebOTX
R4.2までは、プロセス起動時にファクトリのIORが名前サーバに自動登録されていました。)
運用管理ツールにてコンポーネントファイル配下にあるファファクトリ "IDL:WO_Factory_インタフェース名:1.0"
を選択して、マウスの右ボタンから[名前サーバへの登録・削除]を開きます。既定値のURL "corbaname://*#NEC/WebOTX/WO_Default/WO_Factory_インタフェース名/1"
を選択して登録します。 |
(8)ステートフルの設定
プロセスグループ配下の各コンポーネントにおいて、ユーザ定義のオペレーションコールのモードは、ステートレス/ステートフルを混在させることはできません。プロセスグループ配下の各コンポーネントにおけるユーザ定義のオペレーションコールのモードは、全てステートレス、または全てステートフルに統一させてください。(ファクトリのオペレーションコールはステートレスです。)
ユーザ定義のオペレーションコールが、全てステートフルのプロセスグループでは、[プロセスのプロパティ]の[環境変数]において、以下の設定を行ってください。
変数:WOCP_PROC_STATE
値 :STATEFUL
この環境変数の設定と、各インターフェースの設定とがミスマッチの時の動作は保障されません。詳細は、WebOTXオンラインマニュアルの「注意制限事項」の「11.8.
ステートおよびスレッドモデルについて」を参照してください。 |
(9)サーバシミュレータ
HolonEnterpriseコンポーネントデザイナにより開発したWebOTXコンポーネントは、WebOTX5.1のサーバシミュレータを使っての動作確認ができません。これは、WebOTX5.1のサーバシミュレータが、「R5形式」アプリケーションしかサポートしていないためです。 |
(10)OTS連携
OTS (Transaction Service) 連携について
【 OTS 1.3 と連携する場合】
コンポーネントデザイナでインタフェース仕様を開き、メニューバの[ファイル]→[プログラム情報]を選択して「プログラム情報」ダイアログの「オプション」タブシートを表示させ、「WebOTX/S(OTS
1.1)連携」チェックボックスを選択解除した後、スタブ生成を行って下さい。
尚、新規にインタフェース仕様を作成した場合、「WebOTX/S(OTS 1.1)連携」チェックボックスは非選択状態になっています。
【 OTS 1.1 と連携する場合】
OTS 1.1 は基本的にサポートしていません。コンポーネントデザイナでインタフェース仕様を開き、メニューバの[ファイル]→[プログラム情報]を選択して「プログラム情報」ダイアログの「オプション」タブシートを表示させ、「WebOTX/S(OTS
1.1)連携」チェックボックスを選択状態にしないでください。
HolonEnterpriseランタイムでは、WebOTX5.1より別ライブラリとして提供されるOTS1.1互換ライブラリをリンクしていません。したがって、WebOTX5.1を利用する場合、HolonEnterpriseコンポーネントデザイナにおいて、[ファイル]-[プログラム情報]-[オプション]の「WebOTX/S(OTS1.1)連携」をチェックした場合、(WebOTXインストールディレクトリ)\TS\lib配下のnots51im.libとnots51cm.libをリンクライブラリに追加する必要があります。
また、WebOTXインストールディレクトリのBINディレクトリに存在するWOIgenxx.batファイルをテキストエディタで開き、SET
WEBOTS_IDL= と記載されている行の = の後ろに -woots11 を追加する必要があります。
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(11)RCS連携
RCS (Transaction Service) 連携について
【Recovery Coordination Server を使用する場合】
WebOTX5.1「トランザクション制御:Recovery Coordination Server」と連携する場合には、RCS対応済の
CLI ドライバ(Holonデータベース部品)を適用する必要があります。Windows版 Oracle8i 用の CLI68I2X.DLL
の場合、ファイルバージョン 6.5.1.1 以降を使用してください。
RCS 利用手順は、(HOLONインストールディレクトリ)\SAMPLECS\WEBOTX\EXAMPLES.CAB を展開して、WebOTX_S/ServerTransaction/readme.txtを参考にしてください。
【RecoveryServer を使用する場合】
WebOTX5.1「トランザクション制御:RecoveryServer」と連携する場合には、「Transaction Service
の旧バージョン互換サービス(WebOTX TS RecoveryServer)」をインストールする必要があります。(WebOTX5.1
インストーラの既定値ではインストールされません。)
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