業務アプリケーションがJava EE(J2EE)アプリケーションの場合は、実行基盤においてWebOTXがバンドルしているライブラリを使用しているため、バンドルされたバージョン以外を業務アプリケーションで使用することはできません。Webアプリケーションの場合は以下の方法でバンドルされたバージョン以外を利用することができますが、お客様の責任のもとで十分に評価を行った上でご利用下さい。Webアプリケーション以外のJava EEアプリケーションで利用したい場合は、PP・サポートサービスへお問い合わせ下さい。
1)ライブラリの配置
Xalan、XercesのライブラリをWebアプリケーションのWEB-INF/libの下に配置します。
2)Webアプリケーションの設定
XMLパーサを使用するために、Webアプリケーション内のWEB-INF/nec-web.xml ファイルに次の設定を追加します。
・クラスローダ優先順位の設定
delegate="false" に設定し、Webアプリケーション内のクラスを優先してロードさせます。
・読み込みを許可するパッケージ名の指定
読み込みを制限しているjavaxなどのパッケージ名を、overrideablejavaxpackagesに指定し、読み込みを許可します。
設定例：
<nec-web-app>
:
<class-loader delegate="false">
<property name="overrideablejavaxpackages"
value="javax.xml,org.apache.xalan,org.apache.xerces,org.xml.sax,org.w3c.dom"/>
</class-loader>
:
</nec-web-app>
ただし、この方法はクラスのロード処理の順序が変わるため、アプリケーションの作りによって、NoClassDefFoundErrorの発生や意図しないクラスがロードされる問題が発生する可能性がありますのでご注意下さい。また利用には以下の制限があります。
1)ライブラリのクラスパス指定
Xalan、Xercesのライブラリをクラスパス指定しないでください。ライブラリ(xalan.jarなど)をクラスパス指定するなどの方法でWebアプリケーション外に配置すると、WebOTX/lib/endosedのXMLパーサが優先的に使われてしまうため正常に動作しません。
2)JSPでのカスタムタグの利用
JSPでカスタムタグなどXMLファイルを解析する必要がある場合は、Webアプリケーション配備時にJSPを事前コンパイルして下さい。実行時にJSPコンパイルした場合、WebアプリケーションのXMLパーサとJSPのコンパイル処理においてXMLパーサーが競合を起こし例外が発生します。
3)XMLパーサーの設定
XMLパーサーの設定（以下のようなシステムプロパティの設定）はドメインの動作に影響を与えるため指定しないでください。
-Djavax.xml.parsers.DocumentBuilderFactory
通常XMLパーサーのjar内に使用するクラス名の定義が行われているため指定する必要はありません。
xercesImpl.jar
+ META-INF
+ services
+ javax.xml.parsers.DocumentBuilderFactory 等
業務アプリケーションがCORBA Javaアプリケーションの場合は、実行基盤においてXalan、Xercesを使用していないため業務アプリケーション側で使用するこれらのバージョンに制限はありません。
【対象製品】Application Server
【確認済みのバージョン】 V6.1 V6.2 V6.3 V6.4 V6.5 V7.1 V8.1 V8.2 V8.3 V8.4
【確認済みのエディション】 すべて
【確認済みの対象OS】すべて
【確認済みのJavaバージョン】すべて
【コンポーネント】運用管理
【カテゴリー】開発/設計(性能チューニング)