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よくあるご質問(サポートFAQ)

NetWorker 7.5.1 以降のログについて

質問内容

NetWorker 7.5.1 以降のログにはどんなものがあって何が記録されますか?また、そのサイズ、管理の必要性は?

回答内容

NetWorkerのログは HP-UX、Solaris、Linux は /nsr/logs に、Windows は NetWorker_install_path\nsr\logs に出力されます。

■作成されるログと存在する場所

  • NetWorkerサーバ上に作成されるログファイル
    デフォルトの状態で作成されるログファイル
    名称
    daemon.raw
    daemon_XXXXXX_XXXXXX.raw
    messages
    summary
    license-conformance_hostname_XXXX-X-XX.txt 
    NetWorker8.0.1以降を使用している場合に作成されるログファイル
    名称
    XXXXX_sec_audit.raw
    nsrtask.raw 
    ※nsrtask.raw はバージョン 8.1.1 以降では「logs」内「report_home」配下の「DefaultReportHome_YYYYMMDDHHMMSS」ファイルになります。

    設定した場合やある特定の条件を満たした場合に作成されるログファイル
    名称 設定
    daemon.log  runtime render log 属性に出力ログファイル名 (/nsr/logs/daemon.log)を追加した場合。 
    rap.log
    rap_XXXXXX_XXXXXX.log 
    サーバリソースの Monitor RAP 属性を有効にした場合。 
    NMiStr.log  Enterprise Storage Module(ESM)がインストールされている場合。 
    NMOのログファイル  NetWorker Module for Oracle(NMO)がインストールされている場合。 
    NMDAのログファイル  NetWorker Module for Databases and Applications(NMDA)がインストールされている場合。 
  • NetWorker クライアント と NetWorker ストレージノードに作成されるログファイル
    デフォルトの状態で作成されるログファイル
    名称
    daemon.raw
    daemon_XXXXXX_XXXXXX.raw
    messages
    summary 
    設定した場合やある特定の条件を満たした場合に作成されるログファイル
    名称 設定
    daemon.log  runtime render log 属性に出力ログファイル名 (/nsr/logs/daemon.log)を追加した場合。 
    NMiStr.log  Enterprise Storage Module(ESM)がインストールされている場合。 
    NMOのログファイル  NetWorker Module for Oracle(NMO)がインストールされている場合。 
    NMDAのログファイル  NetWorker Module for Databases and Applications(NMDA)がインストールされている場合。 

■各ログの説明

  • デフォルトの状態で作成されるログファイル
    daemon.raw
    出力目的  NetWorkerのデーモンが出力するメッセージを記録します。 障害対応時に有効度大。バックアップ全体の開始、終了、 結果などはこのファイルで確認可能です。 
    ログトリミング  NetWorkerサーバ起動時に2MB(デフォルト値、変更可) を超えていた場合にログトリミングが行われます。
    NetWorkerの再起動を行わなければ2MB(デフォルト値、変更可)を超えて増大していきます。
    置き換えられた古いログファイルは、daemon_yymmdd_hhmmss.rawという形式で保存されます。
    現在使用中のものを除いて全部で10世代まで保存されます。
    設定変更方法は後述の[ログサイズおよび世代管理]で説明します。

    (NetWorker8.0.1以降)
    定期的なログサイズチェックを有効にすると、NetWorkerが起動中にログトリミングを行います。 また、サイズに関係なく指定時刻にトリミングすることも可能です。(どちらもデフォルトは無効) 
    備考  runtime render log 属性に出力ログファイル名(/nsr/logs/daemon.log など)を追加することで、 人が読める形式で出力させることが可能です。
    daemon.log も daemon.raw と同じ条件でトリミングされます。また、daemon.log も1つの世代としてカウント されるため、daemon.log と daemon.raw の置き換え後のログファイルが合計10ファイルまで保持されます。 
     
    messages
    出力目的  通知リソースで nsrlog もしくは logger に設定されているメッセージを記録します。 バックアップの細かな単位(セーブセット) の結果はこちらに記録されます。 
    ログトリミング  行われません。ログサイズの制限及び世代管理はできません。 
    備考  /etc/syslog.conf に記録の指示がある場合はそれらのメッセージも記録されます。 
    また、ログトリミングが行われないため、 適当なサイズで、messages をmv コマンドで別名で保存、または削除してください。
    出力方法によっては、別名で保存、または削除後に対処を行わないと messages に記録されなくなります。
    1. logger コマンドでmessages に記録を行っている場合
      syslogd の再起動(kill -HUP)を行って下さい。
    2. nsrlog コマンドでmessages に記録を行っている場合
      ファイルが自動的に新規作成されるため、対処の必要はありません。
     
    summary
    出力目的  メッセージのサマリを記録します。 
    ログトリミング  行われません。ログサイズの制限及び世代管理はできません。 
    備考  なし。 
     
    license-conformance_hostname_[year]-[month]-[day].txt
    出力目的  ライセンスの使用状況の一覧が出力されます。 そのため、多くのログは出力されません。 
    ログトリミング  行われません。作成日の日付で常に新規に作成されます。 ファイル名の例としては以下のようになります。
    例)license-conformance_hostname_2010-7-19.txt 
    備考  本ログは以下のどちらかに当てはまる場合に作成されます。
    A: NetWorker サーバ起動時の月が、1月, 4月, 7月, 10月 のいずれかである場合
    B: NetWorker サーバが 1月, 4月, 7月, 10月 の 1日 に起動していた場合
    起動時と、三ヶ月毎に定期的に出力するようになっています。 
  • NetWorker8.0.1以降を使用している場合に作成されるログファイル
    [server-name]_sec_audit.raw
    出力目的  NetWorker サーバ-クライアント間で発生するセキュリティ関連イベントを記録する、セキュリティ監査ログです。 
    ログトリミング  メッセージ出力100回毎にチェックを行い、2MB(デフォルト値、変更可) を超えていた場合にログトリミングが行われます。
    置き換えられた古いログファイルは、 [server-name]_sec_audit_yymmdd_hhmmss.raw という形式で保存されます。
    デフォルトでは全世代のログを保存するよう設定されています。

    設定変更方法については下記ドキュメントをご確認ください。
    『EMC NetWorker 管理ガイド』→「セキュリティ監査ログ リソースの変更」 
    備考  なし。 
     
    nsrtask.raw
    出力目的  NSR task リソースに設定された機能により出力されたメッセージが記録されるログファイルです。 
    ログトリミング  NSR task の機能実行時に2MBを超えていた場合にログトリミングが行われます。
    置き換えられた古いログファイルは、nsrtask_yymmdd_hhmmss.rawという形式で保存されます。
    現在使用中のものを除いて全部で4世代まで保存されます。
    サイズ、保存世代数の設定変更はできません。 
    備考  デフォルトでは ConnectEMC 機能と Report Home 機能が設定されていますが、どちらもNECが未サポートの機能です。 Report Home 機能はデフォルトで有効になっており、毎日ログを出力します。 この機能を無効とする手順は後述の[nsrtask.raw への出力の抑制]にて説明します。

    ※バージョン 8.1.1 以降は「logs」内「report_home」配下に格納されている「DefaultReportHome_YYYYMMDDHHMMSS」ファイルに名称が変わります。 
  • 設定した場合やある特定の条件を満たした場合に作成されるログファイル
    rap.log
    出力目的  サーバリソースの Monitor RAP 属性を有効にすると作成されます。 ログには、リソースの変更履歴が出力されます。 
    ログトリミング  NetWorkerサーバ起動時に1MB(デフォルト値、変更可) を超えていた場合にログトリミングが行われます。
    現在使用中のものも含め全部で5世代まで保存されます。 
    備考  デフォルトの設定では作成されません。 サーバリソースの Monitor RAP 属性を有効にすると作成されます。 

    (NetWorker8.0.1以降)
    デフォルトの設定で作成されます。 (Monitor RAP 属性がデフォルトで有効になっている為)
     
    NMiStr.log
    出力目的  Enterprise Storage Module(ESM)のログを記録します。 
    ログトリミング  サイズが5MBになると新しいログに切り替わり、 5世代分管理されます。 
    備考  なし。  
     
    NMOのログファイル
    出力目的  NMO でのバックアップ実行時の詳細なログが出力されます。 
    ログトリミング  トリミングは行われません。 
    備考  nsrnmo スクリプトのNSR_RMAN_ARGUMENTSと NSR_RMAN_OUTPUTの変数にて行った設定先にログが出力されます。
    • NSR_RMAN_ARGUMENTSの設定例
      NSR_RMAN_ARGUMENTS="nocatalog msglog '/nsr/applogs/msglog.log'"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、上書きされます。

      NSR_RMAN_ARGUMENTS="nocatalog msglog '/nsr/applogs/msglog.log' append"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、追記されます。

    • NSR_RMAN_OUTPUTの設定例
      NSR_RMAN_OUTPUT="/nsr/applogs/msglog.log"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、上書きされます。

      NSR_RMAN_OUTPUT="/nsr/applogs/msglog.log append"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、追記されます。

    作成タイミング
    ファイルが存在しない場合には、NMO でのバックアップ実行時に作成されます。
    ファイルが存在する場合には、先に記述した例のように、 変数への記述の内容によって動作が変わります。
    また、詳細については以下をご参照願います。
    『EMC NetWorker Module for Oracle 管理ガイド』
    → Oracle スケジュール・バックアップ
    → NSR_RMAN_ARGUMENTS
    → NSR_RMAN_OUTPUT

     
     
    NMDAのログファイル
    出力目的  NMDA でのバックアップ実行時の詳細なログが出力されます。 
    ログトリミング  トリミングは行われません。 
    備考  NMDA構成ファイルのNSR_RMAN_ARGUMENTS変数にて行った設定先にログが出力されます。
    • NSR_RMAN_ARGUMENTSの設定例
      NSR_RMAN_ARGUMENTS="nocatalog msglog '/nsr/applogs/msglog.log'"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、上書きされます。

      NSR_RMAN_ARGUMENTS="nocatalog msglog '/nsr/applogs/msglog.log' append"
      → /nsr/applogs/msglog.log にログが出力されます。
      すでに存在する場合には、追記されます。

    作成タイミング
    ファイルが存在しない場合には、NMDA でのバックアップ実行時に作成されます。
    ファイルが存在する場合には、先に記述した例のように、 変数への記述の内容によって動作が変わります。
    また、詳細については以下をご参照願います。
    『EMC NetWorker Module for Databases and Applications Administration Guide』
    → NMDA Parameters and Configuration File
    → Oracle-specific NMDA parameters
    → NSR_RMAN_ARGUMENTS

     
     
    savegrp.log
    出力目的  savegrp コマンドの実行結果を記録する。 
    ログトリミング  行われません。ログサイズの制限及び世代管理はできません。 
    備考  Windows版NetWorkerの通知の一つ 「Savegroup completion」を設定した場合出力されます。

■ログ出力方式(上書きor追加orその他)

ログへの記録は、追加方式です。


■ログ出力頻度(一般的にどの程度の頻度で出力されるのか)

使用方法によって変動します。


■ログサイズおよび世代管理

  • daemon.raw のログサイズと最大数
    daemon.raw のトリミング設定は NSR log リソースで行います。関連する項目は下記の通りです。

    属性 デフォルト
    maximum size  最大サイズ  2MB 
    maximum versions  保存世代数  10 
    runtime rollover by size  1時間毎のログサイズチェック(8.0.1以降)  無効 
    runtime rollover by time  指定時刻のトリミング(8.0.1以降)  指定無し 
  • daemon.raw のログサイズおよび世代管理の変更手順

    以下の手順で、実行して下さい。
    1. NetWorker サーバに、root またはWindows 管理者としてログインします。
    2. プロンプトから次のように入力します。
      nsradmin -p nsrexec
      nsradmin のプロンプトが表示されます。
    3. nsradmin プロンプトで次のコマンドを入力して、編集の対象であるdaemon.rawを選択します。
      . type: NSR log; name: daemon.raw
    4. nsradmin プロンプトで次のコマンドを入力して、ログサイズおよび世代数を設定します。
      update maximum size MB: 最大ログサイズ
      update maximum versions: 最大ログ世代数
    5. NetWorker を再起動します。

    下記ドキュメントも合わせてご参照ください。
    (NetWorker7.6.4以前) 『WebSAM NetWorker をご利用にあたり』→「daemon.raw のログサイズおよび世代数についての注意事項」
    (NetWorker8.0.1以降) 『EMC NetWorker 管理ガイド』→「ログ ファイル サイズの管理」

■管理の必要性(障害対処等に向けログとして保存/管理する必要があるか)

基本的に管理の必要があります。特に daemon.raw は障害調査時に非常に重要です。 ただし、daemon.raw はバイナリ形式が含まれるためそのままでは非常に読みにくい形式になっています。 そのため監視する場合には、runtime render log 属性の設定を行い別ファイルに出力して監視するのが適切です。
具体的な手順は、管理者ガイド 第28章「トラブルシューティング」 を確認してください。


■管理が必要な場合、一般的な管理方法
(例えば上書きされる場合の退避方法や、追加され続ける場合の処置方法。)

daemon.rawについてはNetWorkerの再起動を行わないと、ログサイズは無限に増加しますが 数百MBなどの大きなサイズに達するには長い年月がかかります。 サイズが気になる場合は、 1~2年に1回NetWorkerの再起動を行うなどしてログの切り替えを管理者の判断により実施してください。

messages、summary、savegrp.logなどログの切替が行われないログについては一般的にdaemon.rawと比較して出力が少なく、 数百MBなどの大きなサイズに達するにはdaemon.rawよりもさらに長い時間がかかります。 サイズが気になる場合は、移動または削除してください。
移動または削除する際は、NetWorker停止→ログファイルの移動または削除→NetWorker再起動 という手順を踏むようにしてください。 尚、ログファイルが存在しない場合に出力の必要が生じた場合は、新たにログファイルが作成されて出力されます。


■nsrtask.raw への出力の抑制(NetWorker8.0.1以降)

NSR taskリソースにデフォルトで設定されている Report Home 機能により、nsrtask.raw (バージョン 8.1.1 以降では、「DefaultReportHome_YYYYMMDDHHMMSS」ファイル)には毎日ログが出力されます。 Report Home 機能はNEC未サポート機能のため、この機能を無効にしてログ出力を抑制します。
以下の手順で設定を変更します。
※以下の手順は「DefaultReportHome_YYYYMMDDHHMMSS」ファイル(バージョン 8.1.1 以降)に対しても有効です。

  1. NetWorker サーバに、root またはWindows 管理者としてログインし、 nsradmin コマンドを実行します。
  2. nsradmin のプロンプトで、以下のように入力します。
    nsradmin> . type: NSR task; name: DefaultReportHomeTask
    nsradmin> update autostart: Disabled
    Update? y
    nsradmin> print
  3. print にて [autostart] が Disabled になっていることを確認します。変更されていれば、 q を入力して nsradmin のプロンプトを終了します。


■その他注意事項

  • バックアップ規模や保存期間が長い場合には /nsr/index のサイズにもご注意ください。 indexとはバックアップに必要なデータベースが格納されるスペースです。
  • daemon.raw、daemon.log、rap.log、[server-name]_sec_audit.rawを削除や移動(rm、mvなど)した場合、メッセージがログに出力されなくなります。 その場合NetWorkerの再起動を行ってください。(OSの再起動は不要です)

製品名カテゴリ

WebSAM NetWorker

対象製品

品名: WebSAM NetWorker
リビジョン: 7.5.1以降、8.2.xまで
対象OS: HP-UX
Linux
Solaris
Windows
  • コンテンツID: 3150103293
  • 公開日: 2014年02月27日
  • 最終更新日:2018年08月30日

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