リストアの準備
リストアする環境にNetWorkerをインストールし、バックアップしたテープを使用できるテープ装置を接続してください。
NetWorker には以下の設定をする必要があります。
テープ装置の設定
集合装置の場合は、jbconfig 等で設定をおこなってください。
単体装置の場合は、デバイスリソースを設定してください。
クライアントの設定
以下の前提で手順を解説します。
元NetWorker サーバ名: hostA-Server
元NetWorker サーバ上のバックアップクライアント名: hostA-Client
先NetWorker サーバ名: hostB-Server
先NetWorker サーバ上のリカバリ実行クライアント名: hostB-Client
バックアップしたクライアントと、リストア環境のバックアップサーバが通信できない(名前解決できない)場合、以下の事前設定を行ってください。
- /etc/hosts ファイルに、以下のようなエントリを追加
1.1.1.1 hostA-Client
*名前解決のためにエントリを追加しているだけですので、IPアドレスは何でも構いません。
その後、NetWorker Management Console (NMC) を使用して、以下の手順で設定を行ってください。
*NMC が使用できない環境では nsradmin を使用して同様の設定を行ってください。
- NetWorker サーバ"hostA-Server"上での、[hostA-Client]のクライアントリソースの[クライアントID]を確認する。
- NMC で hostA-Server に接続し、NetWorker管理画面を開く。
- クライアント一覧画面を開く。
- hostA-Client のプロパティを開く。(複数存在する場合はどれでも可)
- 「グローバル(1/2)」タブを開き、「クライアントID」に表示される値をメモする。
- NetWorker サーバ"hostB-Server"上に、[hostA-Client]のクライアントリソースを作成する。
- NMC で hostB-Server に接続し、NetWorker管理画面を開く。
- クライアント一覧画面を開く。
- 「ファイル」メニューの「新規」ボタンで新規クライアントリソースを作成する。
- 「全般」タブの「名前」に「hostA-Client」と入力する。「グループ」は全てのチェックを外す。
- 「グローバル(1/2)」タブの「クライアントID」にメモしたクライアントIDを入力する。
- 「OK」ボタンでクライアントリソースを作成する。
- NetWorker サーバ"hostB-Server"上の、
[hostA-Client]のクライアントリソースのリモートアクセス属性を設定する。
- NMC で hostB-Server に接続し、NetWorker管理画面を開く。
- クライアント一覧画面を開く。
- hostA-Client のプロパティを開く。
- 「グローバル(2/2)」タブの「リモートアクセス」に「ユーザ名@hostB-Client」を追加する。
Windows の場合: | NetWorkerユーザを起動するユーザ@hostB-Client |
それ以外の場合: | root@hostB-Client |
- 「OK」ボタンで設定を反映させる。
プールの設定
バックアップしたプールと同じ名前のプールリソースを作成する必要があります。
プールリソースの設定内容は、バックアップ環境と異なっても構いません。
リストアの実行
上記の設定が完了した後、以下の手順でリストアを行います。
- テープをドライブにロードします。
集合装置の場合は、テープを集合装置内の適当なスロットに入れた後、
以下のコマンドでテープをロードしてください。
nsrjb -s サーバ名 -ln -S スロット番号
- 以下のコマンドを実行し、テープの情報、テープ内のバックアップデータの情報を
クライアントインデックスとメディアインデックスに登録します。
scanner -i スペシャルファイル
scannerコマンドの詳細はオンラインマニュアルを参照してください。
- テープ装置が集合装置(テープライブラリ)の場合インベントリを行って、
リカバリに使用するテープの位置情報をNetWorkerに認識させてください。
インベントリの方法がわからない場合はページ下部の「関連情報」に記載のコンテンツ
「【NetWorker】テープライブラリのテープを交換した時に必要な作業は?」を参照の上実施して下さい。
- 以下のコマンドを実行し、インデックスデータベースとメディアデータベースの対応付けのチェックを行ってください。
nsrck -L3
- recover コマンドでリストアを実行します。
recover -s サーバ名 -c バックアップクライアント名
※8.2.x までの UNIX 環境の場合はnwrecoverコマンドも使用できます。
nwrecover -s サーバ名 -c バックアップクライアント名
必要に応じて、ブラウズ時刻の変更を行ってください。