ディレクティブを使用することでraw バックアップすることが可能です。
rawバックアップに必要なディレクティブの形式は以下のようになります。
<< ディレクトリ >>
rawasm: パターン
ディレクティブにつきましては管理者ガイド
をご確認ください。
バックアップ
- ディスク単位のバックアップ
/dev/rdsk/c4t2d0 を raw バックアップするときの設定例
- ディレクティブを作成します。
<< /dev/rdsk >>
rawasm: c4t2d0
- クライアントリソースのセーブセット属性に /dev/rdsk/c4t2d0 を、ディレクティブ属性に1で作成したディレクティブを設定します。
- 論理ボリューム単位のバックアップ
/dev/vg00/rlvol1 を raw バックアップするときの設定例
- ディレクティブを作成します。
<< /dev/vg00 >>
rawasm: rlvol1
- クライアントリソースのセーブセット属性に /dev/vg00/rlvol1 を、ディレクティブ属性に1で作成したディレクティブを設定します。
rawasm は通常のバックアップに追加されるオプション設定です。
ディレクティブに加え、バックアップ対象のデバイスファイルをクライアントリソースのセーブセット属性に設定する必要があります。
デバイスファイルにはブロックデバイスとキャラクタデバイスの2種類ありますが、raw バックアップではキャラクタデバイスを使用します。
例えばHP-UXの場合、論理ボリュームであれば論理ボリューム名の先頭に「r」がつきます。
ディスクであれば「/dev/rdsk」配下のデバイスファイルになります。
複数のディスク(論理ボリューム)を raw バックアップする場合には、以下のようにスペースで区切ります。
<< /dev/rdsk >>
rawasm: c4t2d0 c4t6d0
<< /dev/vg00 >>
rawasm: rlvol1 rlvol2
ディレクティブは[*]や、[*]以外の正規表現を使用することが可能なので、以下のようにまとめて指定することもできます。
- /dev/rdsk配下をまとめて指定する場合
<< /dev/rdsk >>
rawasm: *
- /dev/vg00配下をまとめて指定する場合
<< /dev/vg00 >>
rawasm: *
クライアントリソースのセーブセット属性には正規表現を使用することはできません。
上記のようにディレクティブの設定を行った場合でも、セーブセット属性には /dev/vg00/rlvol1 や /dev/vg00/rlvol1 などバックアップしたいボリュームをフルパスで全て一つ一つ設定する必要があることに注意してください。
リカバリ
リカバリは、通常のファイルのリカバリと同じように nwrecover(GUI) や recover コマンドから実行することができます。
nwrecover や recover コマンドで /dev/rdsk/c4t2d0 や /dev/vg00/rlvol1 等のデバイスのスペシャルファイルを指定してリカバリしてください。
rawバックアップ/リカバリにおける注意点は以下の通りです。
- バックアップ、リカバリする際には対象のデバイスをアンマウントしてから実行してください。
- rawバックアップを行った場合、ファイルシステム経由のバックアップと異なり、ファイル単位でのリカバリはできません。
デバイスファイル単位でのディスク全体、またはデバイスファイル単位での論理ボリューム全体という単位でのリカバリになります。
[注意事項]
- RAWデータのリストア時、バックアップした容量よりもリストア先のパーティション(ディスク)が大きければリストアはできますが、
バックアップした容量しか使用できません(保証していません)。
- rawバックアップのソフト圧縮(compressasm等)はサポートされていません。
rawバックアップにディスクバックアップを使用する場合、バックアップ先のディスク容量は非圧縮での容量で見積りを行う必要があります。