Windows では、ディスク単位・ドライブレター単位で RAW バックアップを行うことが出来ます。
ディスク単位
他OSで使用しているディスクの場合は、ディスク単位でバックアップ・リカバリする必要があります。
その場合、バックアップ手順の2.と4.およびリカバリ手順の3.は省略してください。
バックアップ
- 以下の手順で、NetWorker で指定する各ディスクのスペシャルファイル名を確認します。
- 「サーバーマネージャー」ウィンドウを開き、「ツール」-「コンピューターの管理」-「ディスクの管理」ウィンドウを開き、ディスクの一覧を表示して下さい。
- 「ディスク0」「ディスク1」と表示されている最後の数字を \\.\PHYSICALDRIVE の最後に加えて下さい。
<例>
「ディスク0」 -> \\.\PHYSICALDRIVE0
「ディスク1」 -> \\.\PHYSICALDRIVE1
\\.\PHYSICALDRIVEn がNetWorker で指定する各ディスクのスペシャルファイル名になります。
RAW バックアップを行いたいディスクとの対応は、上記にて行って下さい。
- ローカルにマウントされているディスクをバックアップしたい場合、以下の手順で、
各ディスクのパーティションに割り当てているドライブレターを一時的に削除して下さい。
この作業はバックアップを行うディスク上のすべてのパーティションに対して行ってください。
「サーバーマネージャー」
->「ツール」
->「コンピューターの管理」
->「ディスクの管理」
->変更対象のパーティションにて右クリック
->「ドライブ文字とパスの変更」を選択
->削除するドライブレターを選択し、「削除」を選択する。
- バックアップを実行する
- nsrworkflow コマンド(9.x以降)、savegrp コマンド(8.x以前)で実行する場合
- クライアントリソースのセーブセット属性に、
「1」で調べたディスクのスペシャルファイル名を追加する
<例> \\.\PHYSICALDRIVE0
- nsrworkflow (9.x以降)、もしくは savegrp(8.x以前)を実行する。
- save コマンドで実行する場合
- 「save -s server-name ディスクのスペシャルファイル名」を実行する。
<例> save -s test \\.\PHYSICALDRIVE0
プールを指定する場合は、「-b pool-name」を追加します。詳しくはコマンドリファレンスガイドをご参照ください。
[注意事項]
RAWバックアップはVSSに対応しないため、VSSの使用をサポートしないメッセージが表示されます。
NetWorker 8.1.1以降では明示的にVSSを無効にする必要があります。 8.x 以前のバージョンで savegrp コマンドにてバックアップ実行する場合、もしくは9.1 以降のバージョンで nsrworkflow コマンドにてバックアップ実行する場合は、クライアントリソースのセーブオペレーション属性に「VSS:*=off」を設定してください。
save コマンドで実行する場合は、save に「-o VSS:*=off」を付けてください。
- ローカルにマウントされているディスクをバックアップした場合、以下の手順で、
各ディスクのパーティションに割り当てていたドライブレターを再度割り当てて下さい。
この作業はバックアップを行ったディスク上のすべてのパーティションに対して行ってください。
「サーバーマネージャー」
->「ツール」
->「コンピューターの管理」
->「ディスクの管理」
->変更対象のパーティションにて右クリック
->「ドライブ文字とパスの変更」を選択
->「追加」を選択し、以前のドライブレターを選び「OK」を選択する
リカバリ
- ディスク単位のリカバリ時の前提条件として、ディスクがオンラインかつボリュームが作成されていない状態であることが必要です。
他OSのディスクに対してリカバリを行いたい場合、ボリューム(パーティション)が存在しても見えませんが、ディスクはオンラインにする必要があります。
オンライン状態にする一般的な作業手順を以下に示します。
- [ディスクの管理] でリカバリ先ディスクが[オフライン] と表示されている場合、
ディスクを右クリックし、[オンライン] を選択します。
ディスクは再アクティブ化された後、[オンライン] と表示されます。
- オンラインになったディスクの状態を確認しボリュームが存在する場合、
削除します。ボリュームを右クリックして次に[ボリュームの削除]を
選択します。これを対象ディスク上のボリュームがなくなるまで続けます。
- リカバリを実行する
- NetWorker Management Console(NMC)からリカバリを行う場合
- NMC上部メニューから「リカバリ」を選択し、「ファイル」-「新規」を選択します。
- 「Traditional NetWorker Client Recovery」を選択し、「次へ」を押下します。
- 「ソースホスト」の「Name」欄にてリカバリ対象のクライアントを選択して「次へ」を押下します。
- リカバリを行うディスクパス、もしくはセーブセットを選択して「次へ」を押下します。
- 「File Path for Recovery」で「Original」を選択し、「Duplicate File Options」で「Overwrite the existing file」を選択し、「次へ」を押下します。
- リカバリに必要なボリュームを選択します。「次へ」を押下します。
- 「Recovery name」欄に任意の文字列を入力します。
- 「リカバリの実行」を押下します。
- NetWorkerユーザーからリカバリを行う場合
- NetWorkerユーザープログラムを起動する
- 「リカバリ」を選択する
- 「オプション」->「リカバリオプション」を選択し、「リカバリオプション」ウィンドウを開く
- 「既存のファイルを上書き」を選び、「OK」を選択する
- リカバリを行うディスクのスペシャルファイル名を選択する
- 「開始」を選択する
- recover コマンドから行う場合
- 「recover -s server-name -iY -a ディスクのスペシャルファイル名」を実行する。
<例> recover -s test -iY -a \\.\PHYSICALDRIVE0
- 「ディスク単位・バックアップ-4」と同じ手順で、
各ディスクのパーティションに割り当てていたドライブレターを再度割り当てます。
この作業は、リストアを行ったディスクのすべてのパーティションに対して行ってください。
ドライブレター単位
バックアップ
- バックアップを実行する
- nsrworkflow コマンド(9.x以降)、savegrp コマンド(8.x以前)で実行する場合
- クライアントリソースのセーブセット属性に、バックアップを実行するドライブレターを追加する
<例> \\.\x:
- nsrworkflow (9.x以降)、もしくは savegrp(8.x以前)を実行する。
- save コマンドで実行する場合
- 「save -s server-name \\.\ドライブレター名」を実行する。
<例> save -s test \\.\x:
プールを指定する場合は、「-b pool-name」を追加します。詳しくはコマンドリファレンスガイドをご参照ください。
[注意事項]
RAWバックアップはVSSに対応しないため、VSSの使用をサポートしないメッセージが表示されます。
NetWorker 8.1.1以降では明示的にVSSを無効にする必要があります。 8.x 以前のバージョンで savegrp コマンドにてバックアップ実行する場合、もしくは9.1 以降のバージョンで nsrworkflow コマンドにてバックアップ実行する場合は、クライアントリソースのセーブオペレーション属性に「VSS:*=off」を設定してください。
save コマンドで実行する場合は、save に「-o VSS:*=off」を付けてください。
リカバリ
- リカバリを実行する
- NetWorker Management Console(NMC)からリカバリを行う場合
- NMC上部メニューから「リカバリ」を選択し、「ファイル」-「新規」を選択します。
- 「Traditional NetWorker Client Recovery」を選択し、「次へ」を押下します。
- 「ソースホスト」の「Name」欄にてリカバリ対象のクライアントを選択して「次へ」を押下します。
- リカバリを行うディスクパス、もしくはセーブセットを選択して「次へ」を押下します。
- 「File Path for Recovery」で「Original」を選択し、「Duplicate File Options」で「Overwrite the existing file」を選択し、「次へ」を押下します。
- リカバリに必要なボリュームを選択します。「次へ」を押下します。
- 「Recovery name」欄に任意の文字列を入力します。
- 「リカバリの実行」を押下します。
- NetWorkerユーザーからリカバリを行う場合
- NetWorkerユーザープログラムを起動する
- 「リカバリ」を選択する
- 「オプション」->「リカバリオプション」を選択し、「リカバリオプション」ウィンドウを開く
- 「既存のファイルを上書き」を選び、「OK」を選択する
- リカバリを行うドライブレターを選択する
- 「開始」を選択する
- recover コマンドからリカバリを行う場合
- 「recover -s server-name -iY -a \\.\ドライブレター名」を実行する。
<例> recover -s test -iY -a \\.\x:
[注意事項]
- Windows では、NetWorkerのrawasm ディレクティブ機能を使用しなくても、RAW バックアップが行えます。
- ドライブレターが割り当てられていない場合、パーティション単位のRAWバックアップを行うことは出来ませんが、
その場合でもパーティションを意識しないディスク単位のバックアップは可能です。
- RAWデータのリカバリ時、バックアップした容量よりもリカバリ先のパーティション(ディスク)が大きければリカバリはできますが、
バックアップした容量しか使用できません(保証していません)。
- RAWバックアップのソフト圧縮(compressasm等)はサポートされていません。 RAWバックアップにディスクバックアップを使用する場合、
バックアップ先のディスク容量は非圧縮での容量で見積りを行う必要があります。
- WindowsのRAWバックアップはバックアップ時と同じ名前のディスクパス、ドライブレターにのみリカバリ可能です。
例えば、\\.\PHYSICALDRIVE1でバックアップしたものを\\.\PHYSICALDRIVE2へリカバリすることはできません。
ドライブレターについても同様なのでご注意ください。
尚、UNIX系であればバックアップ時とは異なるパスにリカバリすることも可能です。