ユーザドメインの起動に時間がかかっているケースとして次のような事例があります。
Webアプリケーションが、Webアプリケーション起動時に次のディレクトリに一時ファイル(テンポラリファイル)を作成しており、この一時ファイルが起動の度に作成されていた。このため、大量に存在する一時ファイルの一覧取得に時間がかかり、結果ドメインの起動完了が遅くなった。
WebOTX V8以前
<ドメインディレクトリ>\applications\j2ee-apps\<アプリケーション名>配下
<ドメインディレクトリ>\applications\j2ee-modules\<アプリケーション名>配下
WebOTX V9以降
<ドメインディレクトリ>\applications\<アプリケーション名>配下
具体的な数値としては、ユーザアプリケーション内の1つのディレクトリの下に26万のディレクトリ存在しており、WebOTXの起動時間が25分程度かかっていました。本事例では、ディレクトリの整理により、起動時間は1分程度に短縮されました。
ファイル一覧の取得は、次のログファイル、メッセージの前に実行されます。
WebOTX V9以前 :webotx_agent.log
WebOTX V10以降:agent.log
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OTX02050031: WEB0302: Webコンテナ を起動しています。
OTX02050031: Starting Web Container.
※"WEB0302" というキーワードを含まないWebOTXのバージョンもあります
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このメッセージと、その前に記録されているメッセージの時間が離れている場合は一時ファイルが大量に存在してその一覧取得に時間がかかっている可能性があります。
上記のケースでは、アプリケーションが作成する一時ファイルやディレクトリが増え続ける事が問題です。不要なファイルやディレクトリは定期的に手動で削除するか、アプリケーション起動時にチェックして削除するようにしてください。
また、大量のファイルを管理する必要がある場合は、ディレクトリを階層化したり定期的に不要なファイルやディレクトリを削除するなどの方法で、1つのディレクトリの下に配置するディレクトリやファイル数を3000個以下に抑えてください。
【対象製品】Application Server
【確認済みのバージョン】V6~V10
【確認済みのエディション】すべて
【確認済みの対象OS】すべて
【確認済みのJavaバージョン】すべて
【コンポーネント】製品全般
【カテゴリー】トラブルシューティング