ユーザの登録時にエラーが発生し、ディレクトリのデータがメールサービスへ連携されず、メールサービスにパスワードが設定されていない、またはメールサービスに該当ユーザのデータが存在していない可能性があります。
以下の手順を試してみてください。
1.パスワードの変更
ディレクトリメンテナンスツールから、該当ユーザのパスワードを変更してください。
その後、そのユーザでStarOffice Xにログインし、Webメール画面を起動できるか確認してください。
これでメール画面が起動できるようになったら、メールサービスにパスワードが連携されていなかったことが原因だったことになります。
2.メールサーバに登録されているユーザ一覧の取得
該当ユーザのデータが存在するはずのメールサーバで、下記コマンドをコマンドプロンプトから実行してください。
<StarOfficeフォルダ>\Mail\opt\nec\mail\qcheck\getuserlist.exe
すると、<StarOfficeフォルダ>\Mail\home\mail\#qcheck\getuserlist.txt ファイルが作成され、メールサーバに登録されているユーザ/オフィスの一覧が記されています。
登録したはずのユーザが出力されていない、もしくは登録内容が不正な場合は、ユーザ登録時にメールサーバへの連携に失敗していた可能性がありますので、「3.メールサーバへの登録」の手順を行ってください。
なお、getuserlist.txtの出力内容については、下記マニュアルを参照ください。
StarOffice X ~運用管理者編~ リファレンスガイド
第 2 章メールサービス
- コマンドリファレンス
- ユーザ・オフィスのメールボックス使用量一覧を取得する
3.メールサーバへの登録
上記1.、2.を確認した上で、ディレクトリ情報が正しく登録されているにもかかわらず、メールサービスへの登録のみが正しく行われていないユーザに関しては、以下の手順によりディレクトリ情報をメールサーバへ同期させることで、対処が可能です。
3-1. ディレクトリのメンテナンスツールからパラメータファイルを作成
1)当該ユーザを選択
2)[ファイル]-[sodirmtn用パラメータファイル生成]
3)[sodirmtn用パラメータファイル生成]ダイアログを以下のように
設定して[OK]ボタンを選択
操作 :REGISTER
リストオブジェクト:ユーザのみ選択
4)[名前を付けて保存]ダイアログが表示されるので、任意の名前で
任意の場所に保存 (パスワードを確認/設定してください)
3-2. コマンドプロンプトで、カレントディレクトリを下記に移動
<StarOfficeフォルダ>\BusinessDirectory\bin
3-3. 以下のコマンドを実施
sobdsync.exe -i <3-1.で作成したパラメータファイルのファイルパス> -R 05mail
3-4. 当該ユーザでログイン
事象が回避出来ていることを確認してください。
参考情報:
ディレクトリ情報とメールサービスに登録されている情報の不整合が発生する原因(メールサーバへのディレクトリ連携に失敗する原因)としては、ユーザ登録時に以下のサービスが利用できなかったことが考えられます。
SO-X Mail Shell Service
このサービスが利用できない原因としては、たとえば以下のような可能性が考えられます。
1. メールサービスを実行しているサーバで、SO-X Mail Shell Service が起動していなかった。
2. メールサービスを実行しているサーバ(Webサーバ含む)に起動していないサーバがあった。
3. メールサービスを実行しているサーバのFQDNが、名前解決できなかった。
4. 複数のネットワークボードを使用している場合、StarOfficeで利用しているIPアドレスを割振っているLANのバインド順がインストール時と異なる状態だった。
5. SO-X Mail Shell Service が利用しているポート220が利用できなかった。
通常は、「1.」が原因であることが多いです。
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V1.0以降のバージョン