StarOfficeの機能にて移行時間を短縮する方法としては下記の2つが考えられます。
①StarOffice21からデータ抽出する時間を短縮
②StarOffice Xにデータ登録する時間を短縮
以下に、それぞれの方法をご説明します。
①StarOffice21からデータ抽出する時間を短縮
StarOffice21からデータ抽出する際にはal2tarコマンドを利用します。本コマンドは複数同時起動が可能なため、複数同時起動することでサーバ全体の抽出時間の短縮が期待できます。
なお、データの抽出時間はディスク性能に強く影響されますため、移行元サーバのディスクについてデフラグ(最適化)を行うことを推奨いたします。長期運用でディスクフラグメントが極端に発生していることがございます。
過去の実績では3~4多重程度の同時起動の実績はありますが、サーバのディスクI/O・CPUの余力によって同時起動の最適数は変わりますので、現行環境で試行をして頂き最適数をご検討ください。
なお、al2tarコマンドを複数起動する際にはデータ抽出する対象のユーザ・組織が重複しないように、入力ファイル(パラメータファイル)を作成する必要があります。
パラメータファイルの作成方法は下記になります。
1:al2listコマンドを利用してユーザ情報・組織情報を出力します。
ユーザ情報:al2list OFC /1 > par1.txt
組織情報 :al2list USR /1 > par2.txt
2:出力されたpar1.txt、par2.txt内の'"'ダブルコーテーションをエディタ等で取り除きます。
3:par1.txt、par2.txtファイルをパラメータの数が均等になる様に分割します。
4:作成したパラメータファイルを利用してal2tarコマンドを実行します。
②StarOffice Xからデータ登録する時間を短縮
StarOffice Xにデータを登録する際にはsoloadmail(メールデータ)・sobcconv(キャビネットデータ)コマンドを利用します。soloadmailコマンドは最大3同時起動が可能なため、複数同時起動することでサーバ全体の登録時間の短縮が期待できます。なお、sobcconvコマンドは複数同時起動はできません。
データ登録コマンドの同時起動に関する詳細につきましては、以下のドキュメントをご参照ください。
StarOffice X ~運用管理者編~ 移行手順書
第 2 章 移行要件
- 移行の可否・作業時間・移行先ディスク容量など、移行要件に関わる注意事項
- 【メール】
- 【キャビネット(ベースサーバからの移行)】
※StarOfficeのバージョンによっては章番号が異なる場合がございます。
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V1.0以降のバージョン