ESMPRO/ServerAgentService(Windows/Linux)の設定をバックアップ・リストアする方法は以下となります。
バックアップ・リストアの注意事項・実行条件(Windows/Linux共通)
注意事項
ESMPRO/ServerAgentService環境設定ファイルのバックアップおよびリストアする際に、
ESMPRO/ServerAgentService関連サービスの停止を行います。
その時、以下のような影響が考えられます。
・ESMPRO/ServerManagerからESMPRO/ServerAgentServiceに対するWS-Man管理が
行えません。
・作業中に発生した障害の検出がリアルタイムに行なえません。
バックアップ・リストア後に検出を行います。
・サーバアクセス不能イベントが発生する場合があります。
ただし、ESMPRO/ServerManagerの設定で「サーバダウン時アラート送信」が
有効な場合のみ発生します。
実行条件
・バックアップ・リストアは必ず同一装置に行うこと。
- 同一モデルであること。
- 同一OSバージョンであること。
- 同一動作言語であること。
- 同一ハードウェア構成(CPU・メモリ・ストレージ)であること。
- 同一ソフトウェア構成であること。
・ESMPRO/ServerAgentServiceをインストールした後、システムの再起動が
行われていること。
・エクスプレス通報サービスをご利用の場合、エクスプレス通報の開局は、
装置毎に実施する必要があるため、バックアップ/リストアは
エクスプレス通報開局前に実施すること。
・リストア前にESMPRO/ServerAgentServiceの動作に必要な設定が
済んでいること。
・同一ESMPRO/ServerAgentServiceバージョン・モードであること。
ESMPRO/ServerAgentServiceのバージョン・モードは、
以下の方法で確認できます。
<Windows>
バージョンは下記の手順で確認できます。
1)スタートメニュー、またはスタート画面のすべてのアプリより、
[ESMPRO ServerAgentService]-[バージョン情報]を起動してください。
2)エージェントタブの「カレントバージョン」の項目にバージョンが表示されます。
モードは、サービス一覧に表示されるサービス名によって確認できます。
「ESMCommonService」が表示されていれば「サービスモード」です。
表示されていなければ「非サービスモード」です。
<Linux>
以下のコマンドを実行することで確認できます。
パッケージ名の後ろの数字がバージョンとなります。
# rpm -qa |grep Esmpro
出力例1)
以下の出力例の場合、バージョン2.3.6-0のサービスモードがインストールされています。
Esmpro-Cmnsrv-2.3.6-0.x86_64
Esmpro-Expsrv-2.3.6-0.x86_64
Esmpro-Provider-2.3.6-0.x86_64
Esmpro-Selsrv-2.3.6-0.x86_64
Esmpro-strgfs-Provider-2.3.6-0.x86_64
出力例2)
以下の出力例の場合、バージョン2.3.6-0の非サービスモードがインストールされています。
Esmpro-Provider-2.3.6-0.x86_64
Esmpro-strgfs-Provider-2.3.6-0.x86_64
バックアップ・リストア手順(Windows)
バックアップ手順
- 「関連サービス」を停止してください。
- 「バックアップ対象の環境設定」に記載されているファイル、フォルダーとレジストリを
保存してください。
- 「バックアップ対象の環境設定」に記載されているフォルダーとレジストリの
アクセス権を記録してください。
配下のフォルダーとレジストリは同じアクセス権となりますので、記録するのは記載しているパスのみです。
- "Alert Manager ALIVE(S) Service"サービスと"Alert Manager Socket(S) Service"サービスの
「スタートアップの種類」を記録してください。
- 「関連サービス」を起動してください。
リストア手順
- BMC搭載装置では、OSのリストア後に必ずEXPRESSBUILDERから「Starter Pack の適用」を
実施してください。
- ESMPRO/ServerAgentServiceを再インストールしてください。
- 「関連サービス」を停止してください。
- [バックアップ手順]の2.でバックアップしたデータをリストアしてください。
- [バックアップ手順]の3.で記録したフォルダーとレジストリのアクセス権が異なる場合は
設定を変更してください。
- [バックアップ手順]の4.で記録した"Alert Manager ALIVE(S) Service"サービスと
"Alert Manager Socket(S) Service"サービスの「スタートアップの種類」がバックアップ前と
異なる場合は設定を変更してください。
- システムの再起動をしてください。
関連サービス
・Alert Manager ALIVE(S) Service (※1)
・Alert Manager Main Service
・Alert Manager Socket(S) Service (※2)
・ESM System Management Service
・ESMCommonService
・ESMNVMeMonitor (※3)
・ESMS2DMonitor (※4)
・SNMP Service
- (※1)エクスプレス通報サービス(ダイヤルアップ経由)の通報が有効の場合は、本サービスの「スタートアップの種類」は自動となっています。
- (※2)TCP/IP In-Band通報、TCP/IP Out-of-Band通報が有効の場合は、本サービスの「スタートアップの種類」は自動となっています。
- (※3)64bit OS、BMC搭載装置の環境でESMPRO/ServerAgentService バージョン 1.2 ~ 2.37 の場合にのみインストールします。
- (※4)ESMPRO/ServerAgentService バージョン 2.22以降の場合にのみインストールします。
【順序】 | 【サービス停止】 | 【サービス開始】 |
1 |
ESMCommonService |
ESMCommonService |
2 |
ESM System Management Service |
ESM System Management Service |
3 |
ESMNVMeMonitor |
ESMNVMeMonitor |
4 |
ESMS2DMonitor |
ESMS2DMonitor |
5 |
Alert Manager ALIVE(S) Service |
SNMP Service |
6 |
Alert Manager Main Service |
Alert Manager ALIVE(S) Service |
7 |
Alert Manager Socket(S) Service |
Alert Manager Main Service |
8 |
SNMP Service |
Alert Manager Socket(S) Service |
バックアップ対象の環境設定
【ファイル、フォルダー】
・%EsmDir%\data 配下すべて
・%EsmDir%\dat 配下すべて
・%EsmDir%\bin\ESMCommon.xml
※ %EsmDir% … ESMPRO/ServerAgentServiceのインストールフォルダー
【レジストリ】
OSが64bit環境の場合:
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NEC\ESMAgent 配下すべて
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\ESMAgent 配下すべて
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\ESMAlertMan 配下すべて
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\EXPService 配下すべて
OSが32bit環境の場合:
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NEC\ESMAgent 配下すべて
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NEC\ESMAlertMan 配下すべて
・HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NEC\EXPService 配下すべて
バックアップ・リストア手順(Linux)
バックアップ手順
- ESMPRO/ServerAgentService関連サービスを停止します。
# /opt/nec/esmpro_sa/bin/ESMRestart stop
# systemctl stop tog-pegasus
- 環境設定ファイルをバックアップします。
# cd /
# tar czvf esmsas_backup.tgz /opt/nec/esmpro_sa/registry/ /opt/nec/esmpro_sa/data/
- ESMPRO/ServerAgentService関連サービスを起動します。
# systemctl start tog-pegasus
# /opt/nec/esmpro_sa/bin/ESMRestart start
- バックアップした環境設定ファイル(esmsas_backup.tgz)を外部メディアに格納します。
リストア手順
- ESMPRO/ServerAgentService関連サービスを停止します。
# /opt/nec/esmpro_sa/bin/ESMRestart stop
# systemctl stop tog-pegasus
- 旧ファイルを削除します。
# rm -rf /opt/nec/esmpro_sa/registry/*
- バックアップした環境設定ファイルを / 配下に格納して、リストアします。
# cd /
# tar xzvf esmsas_backup.tgz
- iLO搭載装置の場合、以下のコマンドで一部の内部ファイルを削除します。
# rm -rf /opt/nec/esmpro_sa/registry/HKEY_LOCAL_MACHINE/SYSTEM/CurrentControlSet
/Services/ESMSystemManagementService/Parameters/V_READEVENTNUMBER
# rm -rf /opt/nec/esmpro_sa/registry/HKEY_LOCAL_MACHINE/SYSTEM/CurrentControlSet
/Services/ESMSystemManagementService/Parameters/V_CHECKEDTIME
- システムを再起動します。
# systemctl reboot
■更新履歴
2025/06/18 更新公開
・バックアップ・リストアの注意事項・実行条件を追記しました。
・Windows版の内容について、バックアップ手順とリストア手順に分割し、
手順の「関連サービス」と「バックアップ対象の環境設定」について
コンテンツ内の該当箇所へのリンクを設定
Windows版の関連サービスの停止と開始順序の表を追加
・Linux版の内容を追記
2023/04/19 更新公開
ESMNVMeMonitorサービスのインストール対象バージョンを追記
2020/06/25 更新公開
関連サービスにESMS2DMonitorを追加したため、公開資料を更新
2015/07/24 更新公開
関連サービスにESMNVMeMonitorを追加したため、公開資料を更新
2014/09/30 新規公開