複数のNIC(ネットワークカード)が挿入されているStarOffice Xサーバ環境で、ユーザやオフィスの登録・更新・削除を行うと、メールサーバへの連携処理でエラーが発生する。
ディレクトリメンテナンスツールでユーザを更新し、エラーが発生したときのメッセージ内容例:
エラー401,CONNECT ERR,PUT,TESTUSER,so-user"TEST USER",,,:::,,,,,,,,,エラー401,CONNECT ERR,INDEX_MOD,buildindex,-u PUBLIC TESTUSER 0:::
StarOffice X用のLANとバックアップ用のLANなど、複数のネットワークアダプタが存在する環境の場合、StarOffice Xで使用するLANのネットワークアダプタがアクセス順で最優先になっている必要があります。
以下の2つの設定を確認してください。また、StarOffice X V5の場合、後述のオーバーライトが適用されているかどうかも確認してください。
以下ではWindows Server 2012の場合の設定方法を記載しています。
□設定1 (ネットワークアダプタのバインド順の設定)
[コントロールパネル](カテゴリ表示)-[ネットワークと共有センター]-[アダプター設定の変更]
で表示される画面でF10キーを押して表示されるメニューバーの「詳細設定」メニューで「詳細設定(S)...」をクリック。
表示される画面で、StarOffice Xで使用するアダプターが最優先(一番上)になっていることを確認。
最優先になっていない場合は最優先になるように順番を変更してください。
□設定2 (ネットワークアダプタのインターフェイス メトリックの設定)
サーバで利用しているNICの「インターフェイス メトリック」値を確認し、StarOffice Xで利用するNICのメトリック値が最小であることを確認します。
最小ではない場合は、最小になるように設定します。
・インターフェイス メトリック値の確認
コマンドプロンプトより、以下を実施することで、各NICのメトリック値が表示されます。
> netsh interface ip show address
※このコマンドでは、自動メトリックか固定でメトリック値を指定したかは確認できません。設定変更は以下の手順で行ってください。
・設定変更方法
[コントロールパネル](カテゴリ表示)-[ネットワークと共有センター]-[アダプター設定の変更]
1. 対象のNICをダブルクリックします。
2. 「プロパティ(P)」ボタンを押下し、イーサネットのプロパティ画面を表示します。
3. 「インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4) 」を選択し、「プロパティ(R)」ボタンを押下します。
4. 「詳細設定(V)...」ボタンをを押下します。
5. 自動メトリックのチェックを外し、インターフェイスメトリックについて数値を指定します。
自動メトリックに設定されている場合は、固定メトリックに変更し、メトリック値を指定します。
指定する数値は、StarOffice Xが利用するNICが最小になるようにしてください。
また、StarOffice X V5.0の場合は、以下のオーバーライト(またはそれらを含む累積オーバーライト)が適用されていることを確認してください。
これらのオーバーライトが適用されていない場合もエラーが発生する場合があります。
- StarOffice X メールサーバ V5.0.01.02
- StarOffice X ディレクトリ連携 V5.0.01.03 オーバーライト
StarOffice X メールサーバ V5.0.01.02では以下の問題を修正しており、このオーバーライトが適用されていない場合、この問題の条件に合致している可能性があります。
[StarOffice X メールサーバ V5.0.01.02の修正内容]
- ユーザ、オフィス、グループ、メールサーバ情報の登録更新時にエラーになる場合がある問題を修正しました。
修正対象の問題が発生する条件は以下になります。
オールインワンサーバ、もしくはメールサーバの基本サーバが、以下の2つの条件を満たす場合に発生する可能性があります。
・1つのサーバに複数のNIC(ネットワークカード)とIPアドレスが存在する。
・StarOffice Xで使用するFQDNと、Windowsフルコンピュータ名が一致している。
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V1.0以降のバージョン