ディレクトリメンテナンスツールにて実施したユーザの所属変更が反映されないのは、同期化設定が「反映しない」になっているためです。
ディレクトリメンテナンスツールが異常終了した際や応答無しの状態になり強制終了した際等ディレクトリメンテナンスツールが正常に終了しなかった際に、「即時反映する」もしくは「後で反映する」と設定されている同期化設定が初期化され「反映しない」に設定変更されてしまう場合があります。
また、ディレクトリメンテナンスツール起動時の初期処理でエラーが発生した際にも、同様の現象が発生する場合があります。
同期化設定が「変更しない」となっているために、ディレクトリメンテナンスツール操作時に発生する事象としては、主に次のようなものがあります。
事象が発生している場合には、該当する事象の対処方法をご確認の上、対処を実施してください。
①ユーザの所属を変更しても、メールサービスやキャビネットサービスの画面に変更前の所属が表示されます。
【対処方法】
変更内容を一旦元に戻していただき、「即時反映する」もしくは「後で反映する」を設定した後、変更をもう一度やり直してください。
「後で反映する」を設定した場合は、変更完了後にメニューから[ツール -> 同期化プログラム呼び出し]を選択して、同期化処理を実行してください。
②ユーザやオフィスのプロパティを変更しても、メールサービスやキャビネットサービスの画面に変更前の情報が表示されます。
【対処方法】
変更内容を一旦元に戻していただき、「即時反映する」もしくは「後で反映する」を設定した後、変更をもう一度やり直してください。
「後で反映する」を設定した場合は、変更完了後にメニューから[ツール -> 同期化プログラム呼び出し]を選択して、同期化処理を実行してください。
③メールアドレスを変更しても、新メールアドレスでメールが受信できません。
【対処方法】
変更内容を一旦元に戻していただき、「即時反映する」もしくは「後で反映する」を設定した後、変更をもう一度やり直してください。
「後で反映する」を設定した場合は、変更完了後にメニューから[ツール -> 同期化プログラム呼び出し]を選択して、同期化処理を実行してください。
④新規ユーザを登録しましたが、メールサービス起動時にエラーが発生し起動しません。
【対処方法】
下記の手順で、ユーザを一旦削除(クリア)してから再登録してください。
(1)同期化設定は「反映しない」のままにします。
(2)キャビネットにユーザが登録されていない状態となっているため、"soBcab-xxxxxx"(キャビネットサーバが1台の場合はsoBcab-000001)のリソースID属性が存在したままではユーザを削除できないので、以下の手順でリソースID属性を削除します。
(2-1)ディレクトリメンテナンスツールで該当ユーザを選択し、右クリックし、「ディレクトリ直接更新 (U)」を選択します。
(2-2)ディレクトリ直接更新画面で、"resourceServiceId"属性の"soBcab-xxxxxx"(キャビネットサーバが1台の場合はsoBcab-000001)を選択し、「削除」ボタンを押します。
(2-3)「適用」ボタンを押します。
(3)該当ユーザを削除します。
(4)該当ユーザをごみ箱から削除(クリア)します。
(5)同期化設定を「即時反映する」もしくは「後で反映する」に変更します。
(6)改めてユーザを新規に登録します。
手順(5)で同期化設定を「即時反映する」に設定した場合は、手順(6)までで手順は完了です。
(7)手順(5)で同期化設定を「後で反映する」に設定した場合は、変更完了後にメニューから[ツール -> 同期化プログラム呼び出し]を選択して、同期化処理を実行します。
⑤ユーザがクリアできません。
【対処方法】
「即時反映する」を設定した後、再度クリア操作を実施してください。
「後で反映する」を設定する場合は、クリア後に「後で反映する」を設定してください。
なお、サーバOSが64bitの場合には、同期化設定が「変更しない」に変更される件の回避策として、回避物件(メンテナンスツール起動バッチ)を用意しております。
回避物件(メンテナンスツール起動バッチ)については、関連情報をご参照ください。
回避物件内のバッチファイル(メンテナンスツール.bat)は、メンテナンスツールを起動する前に、強制的に同期化設定のレジストリの値を「即時反映する」に変更してから、ディレクトリメンテナンスツールを起動する処理を行います。
このバッチファイルを用いられる場合は、ディレクトリメンテナンスツールを通常のスタートメニュー等から起動する代わりにこのバッチファイルを実行してディレクトリメンテナンスツールを起動し、その後ご利用いただくよう、運用方法を変更してください。
使用方法等につきましては、回避物件内のreadme.txtを参照してください。
対象バージョンは以下の通りです。
- StarOffice X V3.1以降のバージョン