IFASPRO/RDBで利用していたIFASファイル、表情報、表データは、基本的に移行後の製品でそのまま利用可能です。
以下に、移行対象の製品、注意事項、移行手順について説明しますので、ご確認ください。
なお、IFAS関連製品のバージョン間の移行についても基本的には同様の注意事項・移行手順となります。
<<対象製品>>
a.移行元製品
IFASPRO/RDB
b.移行先製品
IFASPRO RDB、COBOL Standard Edition
・COBOL Standard Edition へ移行する場合、
同時にIFASPRO RDBも導入しないとIFASのRDB機能は利用できなくなります。
・IFASPRO RDB V2.0、COBOL Standard Edition V2.0以降はカスタムコントロールを
サポートしていません。
<<移行に関する注意事項>>
1.IFASPROの環境設定関連の情報は、アンインストール時に削除されます。
移行先へ設定情報を引き継ぐ場合、アンインストール前に移行元製品において
運用支援ツール(ロックテーブルサイズの変更や共有バッファサイズの変更等)
や表定義ユーティリティの設定情報を記録しておく必要があります。
2.運用支援ツールの「DRS制御」タブで指定されているDRSファイル(※)は、
移行できません。 移行後、ファイル管理ユーティリティの「ファイル管理情報
登録」機能を使用して、システム内に存在する IFASファイルのファイル情報の
再登録を行ってください。
なお、再登録を行わなくてもIFASファイルの使用に支障はなく、IFASファイル
の使用開始時に、 そのファイル情報が自動的にDRSファイルに登録されます。
(※)DRSファイルは、IFASファイルの管理ファイルで 既定値は「<インストール
ディレクトリ>\DRSSVC.DB」です。 ファイル管理ユーティリティでのファイル
情報の表示や、ファイルの排他制御等に使用されます。
3.IFASファイルやIFASRDB表を移行する場合、移行元のファイルや表の状態を
移行先へ引き継ぐことはできません。
そのため、移行元の以下のファイルはそのままでは移行しないでください。
a.オープン中のファイル
⇒バックアップ支援ユーティリティを用いて、オープンしているファイルが
ないか確認してください。 IFASPROのサービスを停止している状態の場合は
オープン中のファイルはありませんので本確認作業は不要です。
b.ロールバック前のファイル
⇒ロールバックが必要なファイルは、「リスタートリカバリ機能」や
「ディファードリカバリ機能」を用いて、 ロールバックを行なった後に移行して
ください。
c.ロールフォワード前のファイル
⇒ロールフォワードが必要なファイルは、ロールフォワードユーティリティを
用いてロールフォワードを 行なった後に移行してください。
d.未クローズ状態のファイル
⇒移行後には未クローズ状態かどうかは分からなくなります。
移行前に必要な対処(ファイルロックリセットユーティリティを用いて、
ロックを外す等)を行った後に移行してください。
<<移行手順>>
製品の移行は、前記注意事項を熟読し以下の手順で実施します。
移行作業で使用するIFAS製品の操作は管理者権限で行い、ファイルやRDBの
操作は、 それらを操作できる権限のあるユーザで行う必要があります。
以下は移行元製品での作業です。
1.移行元製品を使用するプログラムをすべて終了させます。
2.運用支援ツールで設定した項目や既定値から変更した項目をメモします。
3.移行先製品がIFASPRO RDBの場合、表定義ユーティリティの環境設定で
設定した項目や既定値から変更した項目をメモします。
4.「IFASPRO Initiator」サービスを停止します。
移行元製品をアンイストールする場合やIFASファイルやIFASRDBを別の
環境へ 移行する場合は、本手順を推奨します。
5.移行元製品をアンインストールします。
同一マシン上で移行する場合は必須の手順です。
6.IFASファイルやIFASRDBを別の環境(マシン/OS)へ引き継ぐ場合は、
以下のファイルやディレクトリ配下を退避します。
a.IFASファイル
利用者プログラム、ユーティリティ等で作成したIFASファイル
b.IFASRDB管理ファイル(IFASPRO RDBへ移行する場合)
表定義ユーティリティの環境設定で設定した「管理ディレクトリ」配下
c.IFASRDBのデータベース(IFASPRO RDBへ移行する場合)
表定義ユーティリティで作成したデータベース名に対応するディレクトリ配下
d.環境設定ファイル(このファイルを使用している場合)
Windowsディレクトリ配下のIFASCLT.INIファイル
e.ユーティリティの定義ファイル
ファイルコピーユーティリティ(IFASCOPY)等、IFASのユーティリティで
使用する ユーティリティのバッチ実行時に必要となるファイル(パス名、
ファイル名は任意で 利用者による保存指定または利用者自身で作成する
ファイル)
以下は移行先製品での作業です。
7.移行先製品をインストールします。
8.上記2でメモした項目を運用支援ツールで再設定します。
なお、業務システムの変更等がある場合、共有バッファサイズやロック制御 等
の設定値見直しの要否を検討してください。
9.「IFAS FILE Initiator」サービスを開始します。
10.移行前と別の環境に移行する場合、上記6で退避したファイルやフォルダを
移行先の環境へ復元します(エクスプローラやIFASCOPY等を利用可能)。
移行前と異なるフォルダ構造に復元した場合は、設定情報(運用支援ツール、
表定義ユーティリティ、環境設定ファイル、等)を見直して矛盾のないように
する必要があります。
以下はIFASPRO RDB へ移行する場合のみの作業です。
11.上記3でメモした項目を表定義ユーティリティの環境設定で再設定します。
12.上記10でIFASRDB管理ファイルを旧環境とは異なる場所に復元した場合は
環境設定で「管理ディレクトリ」を復元先に再設定する必要があります。
13.上記10でIFASRDBのデータベースを旧環境とは異なる場所に復元した場合は
表定義ユーティリティで当該データベースを選択し、メニュー[ファイル]→
[変更]→[設定変更]でデータベースのディレクトリに移動先のディレクトリを
指定します。その後、表定義ユーティリティで設定変更したデータベースを
選択し、メニュー[環境設定]→[再構築]を実施し問題がないか確認して
ください。