IFASPROで利用していたIFASファイルは、基本的に移行後の製品でそのまま利用可能です。
以下に、移行対象の製品、注意事項、移行手順について説明しますので、ご確認ください。
なお、IFAS関連製品のバージョン間の移行についても基本的には同様の注意事項・移行手順となります。
<<対象製品>>
a.移行元製品
Open COBOL Factory21/IFASPRO、IFASPRO
b.移行先製品
COBOL Standard Edition、IFASPRO RDB
・IFASPRO RDB V2.0、COBOL Standard Edition V2.0以降はカスタムコントロールをサポート
していません。
<<移行に関する注意事項>>
1.IFASPROの環境設定関連の情報は、アンインストール時に削除されます。
移行先へ設定情報を引き継ぐ場合、アンインストール前に移行元製品において
運用支援ツールの設定情報(ロックテーブルサイズの変更や共有バッファサイズの変更等)を
記録しておく必要があります。
2.運用支援ツールの「DRS制御」タブで指定されているDRSファイル(※)は、移行できません。
移行後、ファイル管理ユーティリティの「ファイル管理情報登録」機能を使用して、
システム内に存在する IFASファイルのファイル情報の再登録を行ってください。
なお、再登録を行わなくてもIFASファイルの使用に支障はなく、IFASファイルの使用開始時に、
そのファイル情報が自動的にDRSファイルに登録されます。
(※)DRSファイルは、IFASファイルの管理ファイルで 既定値は「<インストールディレクトリ>\DRSSVC.DB」
です。ファイル管理ユーティリティでのファイル情報の表示や、ファイルの排他制御等に使用されます。
3.IFASファイルを移行する場合、移行元のファイルの状態を移行先へ引き継ぐことはできません。
そのため、移行元の以下のファイルはそのままでは移行しないでください。
a.オープン中のファイル
⇒バックアップ支援ユーティリティを用いて、オープンしているファイルがないか確認してください。
IFASPROのサービスを停止している状態の場合はオープン中のファイルはありませんので
本確認作業は不要です。
b.ロールバック前のファイル
⇒ロールバックが必要なファイルは、「リスタートリカバリ機能」や「ディファードリカバリ機能」を
用いて、ロールバックを行なった後に移行してください。
c.ロールフォワード前のファイル
⇒ロールフォワードが必要なファイルは、ロールフォワードユーティリティを用いてロールフォワードを
行なった後に移行してください。
d.未クローズ状態のファイル
⇒移行後には未クローズ状態かどうかは分からなくなります。
移行前に必要な対処(ファイルロックリセットユーティリティを用いて、ロックを外す等)を行った後に
移行してください。
<<移行手順>>
製品の移行は、前記注意事項を熟読し以下の手順で実施します。
移行作業で使用するIFAS製品の操作は管理者権限で行い、ファイルの操作は、それらを操作できる権限のある
ユーザで行う必要があります。
以下は移行元製品での作業です。
1.移行元製品を使用するプログラムをすべて終了させます。
2.運用支援ツールで設定した項目や既定値から変更した項目をメモします。
3.「IFASPRO Initiator」サービスを停止します。
移行元製品をアンイストールする場合やIFASファイルを別の環境へ移行する場合は、本手順を推奨します。
4.移行元製品をアンインストールします。
同一マシン上で移行する場合は必須の手順です。
5.IFASファイルを別の環境(マシン/OS)へ引き継ぐ場合は、以下のファイルを退避します。
a.IFASファイル
利用者プログラム、ユーティリティ等で作成したIFASファイル
b.環境設定ファイル(このファイルを使用している場合)
Windowsディレクトリ配下のIFASCLT.INIファイル
c.ユーティリティの定義ファイル
ファイルコピーユーティリティ(IFASCOPY)等、IFASのユーティリティで使用するユーティリティの
バッチ実行時に必要となるファイル
(パス名、ファイル名は任意で利用者による保存指定または利用者自身で作成するファイル)
以下は移行先製品での作業です。
6.移行先製品をインストールします。
7.上記2でメモした項目を運用支援ツールで再設定します。
なお、業務システムの変更等がある場合、共有バッファサイズやロック制御等の設定値見直しの要否を
検討してください。
8.「IFAS FILE Initiator」サービスを開始します。
9.移行前と別の環境に移行する場合、上記5で退避したファイルを移行先の環境へ復元します
(エクスプローラやIFASCOPY等を利用可能)。
移行前と異なるフォルダ構造に復元した場合は、設定情報(運用支援ツール、環境設定ファイル、等)を
見直して矛盾のないようにする必要があります。