ESMPRO/AutomaticRunningConttrollerによるiStorageシリーズ(S/D/M)の電源管理では、ESMPRO/AutomaticRunningControllerの制御端末が、ネットワークを介してiStorageシリーズとこれにアクセスするサーバの起動順番と停止順番を制御しています。この制御には、以下を満たす構成でなければなりません。
- iStorageシリーズにアクセスしないESMPRO/AutomaticRunningControllerの制御端末が必要。
- ESMPRO/AutomaticRunningControllerの制御端末、iStorageシリーズにアクセスするサーバ、iStorageシリーズを異なる無停電電源装置(UPS)に接続(*)。
* | メインコンセントグループをもたない無停電電源装置に限って、iStorageシリーズとそれにアクセスするサーバは無停電電源装置を共有することができます。 |
電源管理の構成例
サーバ#1を電源管理の制御端末とし、サーバ#2がiStorageシリーズにアクセスするとき、電源管理の構成は以下になります。
サーバ#1(制御端末) |
ESMPRO/AutomaticRunningController | × 1 |
ESMPRO/AC Enterprise | × 1 |
ESMPRO/AutomaticRunningController CD | × 1 |
無停電電源装置 | × 1 |
SmartUPS用SNMPカード | × 1 |
サーバ#2 |
ESMPRO/AC Enterprise マルチサーバオプション | × 1 |
無停電電源装置 | × 1 |
SmartUPS用SNMPカード | × 1 |
iStorageシリーズ |
無停電電源装置 | × 1 |
SmartUPS用SNMPカード | × 1 |
動作イメージ
ESMPRO/AutomaticRunningControllerによるシステム起動のしくみを紹介します。
① | 無停電電源装置#1がスケジュールあるいは停電後の復電によって出力を開始。サーバ#1の制御端末が起動。 |
② | 制御端末が無停電電源装置#3に対して出力開始を命令。iStorageシリーズが起動開始。 |
③ | 制御端末がiStorageシリーズのBMCにアクセスして、iStorageシリーズの起動完了のタイミングを監視。 |
④ | 制御端末がiStorageシリーズの起動完了を検出すると、無停電電源装置#2に対して出力開始を命令。iStorageシリーズにアクセスするサーバ#2が起動開始。 |
⑤ | サーバ#2が起動完了し、全システムが起動完了。 |
尚、無停電電源装置には、メインコンセントグループを “もつタイプ“ と “もたないタイプ“ があります。(メインコンセントグループをもっているか否かは、後述「関連情報」の「テクニカルガイド 無停電電源装置編」にてご確認ください。 )
メインコンセントグループをもたない無停電電源装置を使用する場合は、 iStorageシリーズとそれにアクセスするサーバ#2に接続する無停電電源装置を1台にまとめることができます。両装置を異なるコントロールコンセントグループに接続することで、上記②④の処理において、コンセントグループ単位に電源出力制御が可能となります。
<メインコンセントグループをもつ無停電電源装置のリアパネルの例>
<メインコンセントグループをもたない無停電電源装置のリアパネルの例>