温度・電圧・ファン異常が発生した時、現在値としきい値の関係によって、
ESMPRO/ServerAgentが異常を検知できない場合がある。

修正情報

結果異常

温度・電圧・ファン異常を検出できず、以下の事象が発生する。
  ・本来であれば、ESMPRO/ServerManagerのオペレーションウインドウの
    アイコン色は異常(赤色)となるべきだが、警告(黄色)表示のまま
    変化しないため、サーバ本体ステータスランプと不一致が生じる。
  ・すべての通報処理が行われない。
      - すべてのエクスプレス通報経路
            1. インターネットメール経由
            2. ダイヤルアップ経由
            3. マネージャ経由
            4. HTTPS
            5. HTTPS(マネージャ経由)
      - マネージャ通報(SNMP)
         マネージャ通報(TCP_IP In-Band)
         マネージャ通報(TCP_IP Out-of-Band)
      - syslogへのメッセージ記録

ESMPRO/ServerAgentでは、温度・電圧・ファン異常イベントが発生した場合、
誤検出を防止するため、5秒後に該当センサの現在値を取得し、しきい値と
比較します。

このとき、現在値としきい値の関係が以下の場合、「誤検出した」と誤まった
判断するため、[障害内容/強化内容]に記載した現象が発生します。
　下限異常しきい値 < 現在値 <= 下限異常回復しきい値
　上限異常しきい値 > 現在値 >= 上限異常回復しきい値

正しくは、現在値としきい値の関係が以下の場合に「誤検出した」と
判断する必要がありました。
　下限異常回復しきい値 < 現在値
　上限異常回復しきい値 > 現在値

ESMPRO/ServerAgentのバージョンが4.5.2-1未満の場合、本事象の対象です。
バージョン4.5.2-1以降をご使用の場合は修正済みです。

<補足>
「rpm -qa | grep Esm」を実行いただくことで、ESMPRO/ServerAgentバージョンと
typeを確認することが可能です。

 (出力例)
    パッケージ名の後ろの数字がバージョンとなります。
    以下の出力例の場合、バージョン4.4.48-1のtype3がインストールされています。
      Esmpro-common-4.4.48-1
      Esmpro-Express-4.4.48-1
      Esmpro-type3-4.4.48-1

本修正物件に同梱しているリリースメモ(txtファイル)をご参照ください。

ESMPRO/ServerAgentバージョン 4.5.2-1未満がインストールされている機器。

本修正物件に同梱しているリリースメモ(txtファイル)をご参照ください。

恒久対処は、ESMPRO/ServerAgentのバージョンを4.5.2-1以降に
アップデートしてください。

アップデート可能かどうかの判断方法は以下になります。
  1)ご利用環境向けにESMPRO/ServerAgentのバージョン
    4.5.2-1以降がリリースされているか確認してください。

      - Linuxサービスセットの場合
        下記ウェブサイトからご確認いただけます。
           [ESMPRO/ServerAgentダウンロードページ]
            http://www.express.nec.co.jp/linux/dload/esmpro/esm4.html
              1)「【ソフトウェアのご使用条件】」を選択
              2)【ソフトウェアのご使用条件】をご確認のうえ「同意する」を選択
              3)ご利用環境(OS,アーキテクチャー)に応じて、リンクを選択
              4)サーバーモデルに応じたバージョンを確認

      - ESMPRO/ServerAgent for VMwareの場合
        下記コンテンツからご確認いただけます。
           [ESMPRO/ServerAgent for VMware サポート対象の追加物件]
            https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?NoClear=on&id=9010100940
              1)更新版ドキュメントをダウンロード
              2)インストレーションガイド(esmsa_inst_vma.pdf)の「3. インストール」に
                記載している「●ESMPRO/ServerAgent パッケージの格納先一覧」から、
                ご利用環境(OS,サーバーモデル)に応じたバージョンを確認

  ■リリースされていた場合
    ESMPRO/ServerAgentをアップデートしてください。
      - Linuxサービスセットの場合
          前述のウェブサイトから、最新バージョンをダウンロードできます。
          アップデート手順はダウンロード物件に同梱している
          インストレーションガイド(install.txt)の「3章 インストール」を
          ご参照ください。

      - ESMPRO/ServerAgent for VMwareの場合
          前述のコンテンツから、最新バージョンをダウンロードできます。
          アップデート手順はインストレーションガイドの
          「4. アップデートインストール」項をご参照ください。

  ■リリースされていなかった場合
  1)ご利用環境のOSより新しいバージョンのOSに対応した
    ESMPRO/ServerAgentのバージョンを確認してください。
    [例]RHEL6.1をご利用の場合、RHEL6.4の最新バージョンを
        確認してください。

  2)上記1を確認した結果、ESMPRO/ServerAgentのバージョンが
    4.5.2-1以降の場合、現在のOSを新しいバージョンへ
    アップデートしてください。
    その後、ESMPRO/ServerAgentをアップデートしてください。
    [例]RHEL6.1をご利用の場合、OSをRHEL6.4へアップデートした後、
        RHEL6.4に対応したESMPRO/ServerAgentにアップデート
        してください。

      - Linuxサービスセットの場合
          前述のウェブサイトから、最新バージョンをダウンロードできます。
          アップデート手順はダウンロード物件に同梱している
          インストレーションガイド(install.txt)の「3章 インストール」を
          ご参照ください。

      - ESMPRO/ServerAgent for VMwareの場合
          前述のコンテンツから、最新バージョンをダウンロードできます。
          アップデート手順はインストレーションガイドの
          「4. アップデートインストール」項をご参照ください。

上記の、OSのアップデートやサーバ再起動を実施することが
出来ない環境の場合、本記事の「修正情報」に掲載している物件の
適用環境かどうかをご確認ください。

  ■適用環境の場合
     物件を適用してください。
      ・本修正物件適用によるサーバ再起動は必要ありません。
      ・ESMPRO/ServerManagerをご利用の場合、以下の現象が発生する場合がありますが、
        本修正物件でESMPRO/ServerAgent関連のサービス再起動を行っているためですので、
        動作に問題はありません。
        - オペレーションウインドウ上の該当サーバが、一時的に灰色となる場合があります。
        - ESMPRO/ServerManagerで「サーバダウン時アラート送信」の設定をされている場合、
          アラートビューアに「サーバアクセス不能」通報が発生する場合があります。

  ■適用環境ではない場合
     個別の物件を作成・提供させていただきますので、
     契約者専用窓口(NECカスタマーサポートセンター)に、
     ご連絡をお願いします。 

【更新履歴】
2013/05/22 新規公開  4.4.18-1, 4.4.20-2 (type3)向け
2013/12/09 追加公開  4.4.36-2(type3 EM64T) および 4.4.10-2(type3 EM64T)向け
2014/02/28 更新公開  障害内容/強化内容を詳細に記載
                                   本件対処済みのバージョン(4.5.2-1以降)の確認・入手方法を明記