この現象は、Linux 64ビット用のOracle Java SE実装のアップデートにより、
Java VM 動作に必要な最小スタックサイズが次のように増えたことに起因します。
- Java SE 6 では、Update 34より、104KBから160KBに変更
- Java SE 7 では、Update 40より、160KBから228KBに変更
JMSサーバでは、このOSの場合には、最小スタックサイズとしてWebOTX V7/V8では128KBを、
WebOTX V9.1では192KBを指定しています。
この値がJava VM動作に必要なサイズを下回った結果、Java VM起動エラーに至り、
JMSサーバを起動できない状況となります。
V9.1のインストール時に、該当バージョンのJava SEを指定した場合は、次の手順により、JMSサービスの初期化処理を実行します。
次のコマンドを1行で入力し、実行してください。
/opt/WebOTX/wojms/bin/wojmsbrokerd -init -vmargs "-Xss512k" -varhome /opt/WebOTX/domains/<ドメイン名>/wojms
続けて、V7/V8/V9で該当バージョンのJava SEを利用する場合には、ドメインを起動した状態で、次の手順により、デフォルトで設定されている最小スタックサイズを変更します。
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統合運用管理ツール / Web 版統合運用管理コンソールを使う場合
運用管理ツールを起動して、対象のドメインにログインします。
※ ログイン先のドメインは、ホスト名、ポート番号により指定します。
「WebOTX 管理ドメイン[<ホスト名>]」-「<ドメイン名>」-「アプリケーションサーバ」-「JMS サービス」-「起動属性」-「Java VM 引数」に、次の値を設定します。
- Java SE 6 Update 34以降
-Xss192k
- Java SE 7 Update 40以降
-Xss512k
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運用管理コマンドを使う場合
WebOTX運用管理コマンドを起動して、対象のドメインにログインします。
# /opt/WebOTX/bin/otxadmin
otxadmin> login --user <ユーザ名> --password <パスワード> --host <ホスト名> --port <ポート番号>
※ ログイン先のドメインは、ホスト名、ポート番号により指定します。
例えば、localhostのdomain1(既定ポート番号:6212)に、既定の管理ユーザでログインするには次のコマンドを実行します。
otxadmin> login --user admin --password adminadmin --host localhost --port 6212
次のコマンドを1行で入力し、実行してください。
- Java SE 6 Update 34以降
otxadmin> set server.jms-service.vmargs=-Xss192k
- Java SE 7 Update 40以降
otxadmin> set server.jms-service.vmargs=-Xss512k
すでにJava VM 引数を設定している場合は、「-Xss***k」の記述を追加してください。
設定後、次のコマンドにより、対象のドメインを再起動してください。
# /opt/WebOTX/bin/otxadmin
otxadmin> stop-domain <ドメイン名>
otxadmin> start-domain <ドメイン名>