WebサーバとWebOTXが同一マシンで稼働する場合は、Webサーバプラグインは、WebOTXに配備されているWebアプリケーションを次のファイルに出力されたコンテキスト情報(アクセスするURI)で認識します。
${INSTANCE_ROOT}\config\WebCont\uriworkermap.properties-auto
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以降の説明では、ドメイン・ディレクトリを「${INSTANCE_ROOT}」と略します。既定値は次のディレクトリです。
Unix : /opt/WebOTX/domains/domain1
Windows : C:\WebOTX\domains\domain1
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次の条件をすべて満たす場合、上記ファイルにWebアプリケーションのコンテキスト情報が出力されないため、該当のアプリケーションにアクセスすると404エラーが発生します。
- WebOTXのバージョンがV9.30.00.02 ~ V9.31.00.03の範囲
- Webコンテナの動作モードとして「アドバンスドモード」を利用
- AJPリスナを利用
- 動的反映機能を無効化
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通常、WebサーバとWebOTXが同一マシンで稼働する場合は、動的反映機能が無効化されていてもドメイン再起動により新たに配備したアプリケーションにもアクセス可能となりますが、本問題が発生する環境ではドメイン再起動しても404エラーが発生します。
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それぞれの条件の確認方法は次の通りです。
[WebOTXのバージョンの確認方法]
運用管理コマンドで次のコマンドを実行します。
otxadmin> version
[Webコンテナの動作モードの確認方法]
運用管理コマンドで次のコマンドを実行し、結果がtrueであればアドバンスドモードです。
otxadmin> login --user admin --password adminadmin
otxadmin> get server.web-container.processMultiplicity
server.web-container.processMultiplicity=true
[AJPリスナの確認方法]
運用管理コマンドで次のコマンドを実行し、値が "ajp"であればAJPリスナを利用しています。
otxadmin> login --user admin --password adminadmin
otxadmin> get server.web-container.advanced-mode-protocol
[動的反映機能の確認方法]
workers.propertiesに次のように"ajp13_original"が指定されていれば動的反映機能は無効化した状態です。
${INSTANCE_ROOT}\config\WebCont\workers.properties
worker.list=ajp13,ajp13_original
本件は、動的反映を「動的反映1回のみ(Webサーバ起動時に1回のみ動的反映を行う)」に変更することで回避できます。
この回避策による影響は以下のとおりです。
- 運用中に新しいアプリケーションを配備してもドメインを再起動するまでブラウザからアクセスできません。既に配備済みのアプリケーションの再配備に関しては影響ありません。
※Microsoft Internet Information Services (IIS) をご利用の場合は、ドメインの再起動の他にIISの再起動も必要です。
- ドメイン起動後の初回のアクセス(1回のみ)でWebコンテナへの問い合わせ処理を行いますので、最初のリクエストに時間がかかる場合があります。
設定変更の手順は、マニュアルの次の箇所をご覧ください。
リファレンス集 運用管理・設定編
> 1. コンフィグレーション(設定一覧)
> 1.4. Webコンテナ
> 1.4.4. Webサーバプラグイン定義ファイルの設定方法
> 1.4.4.2. Webサーバ起動後一度のみ動的反映する設定方法