米国マイクロソフト社が2017年4月以降に配信したWindows Updateによってインテル第7世代プロセッサーが搭載されているPCサーバに対して、Windows Updateの適用ができなくなるという問題が発生しています。
NECのPCサーバ(Express5800/100シリーズ)では、2017年4月に出荷開始した新モデルが本件に該当します。
本問題について、米国マイクロソフト社から情報のアップデートがありましたので、対処法、およびExpressサーバの方針についてご案内いたします。
対象モデル
Experss5800/R110i-1
Experss5800/T110i
Experss5800/T110i-S
Experss5800/GT110i
*)一部、
第6世代プロセッサー(Xeon E3-12XXv5[XXは任意の数字])を
搭載した装置では本問題は発生しません。
対象OS
弊社内部で検証した結果、以下のOSで本問題が発生することを確認しています。
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2008 R2
*)ゲストOSとして使用する場合は、本問題は発生いたしません。
対象更新プログラム
Windows Server 2012 R2
- KB4015550 4月度セキュリティ マンスリー品質ロールアップ
- KB4015547 4月度セキュリティのみの品質更新プログラム
- KB4015553 4月度マンスリー品質ロールアップのプレビュー
- KB4019215 5月度セキュリティ マンスリー品質ロールアップ
- KB4019213 5月度セキュリティのみの品質更新プログラム
- KB4019217 5月度マンスリー品質ロールアップのプレビュー
Windows Server 2008 R2
- KB4015549 4月度のセキュリティ マンスリー品質ロールアップ
- KB4015546 4月度セキュリティのみの品質更新プログラム
- KB4015552 4月度マンスリー品質ロールアップのプレビュー
- KB4019264 5月度セキュリティ マンスリー品質ロールアップ
- KB4019263 5月度セキュリティのみの品質更新プログラム
- KB4019265 5月度マンスリー品質ロールアップのプレビュー
本問題が発生する環境と現象
上記「対象更新プログラム」のいずれかが適用済みの環境で、Windows Update で更新プログラムをスキャンまたはダウンロードしようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。
サポートされていないハードウェア
お使いの PC はこのバージョンの Windows でサポートされていない
プロセッサを使用しています。更新プログラムは利用できません。 |
また、Windows Update ウィンドウで以下のようなエラー メッセージが表示されることがあります。
新しい更新プログラムを検索できませんでした。
このコンピューターで利用できる新しい更新プログラムを確認中にエラーが発生しました。
エラー:コード 80240037 Windows Updateで不明なエラーが発生しました。 |
*)上記内容は、後述のWebサイトから抜粋したものです。
対処法
Windows Server 2012 R2
6月度のセキュリティ マンスリー品質ロールアップ(KB4022726)で修正されます。
上記メッセージが表示された場合
下記の手順で適用してください。
- 1. Microsoft Update カタログ から「KB4022726」をダウンロードして任意のドライブに保存してください。
- 2. ダウンロードしたプログラムから、.cabファイルを抽出して、任意のフォルダに保存してください。
- 3. 次のコマンドを実行して、適用してください。
DISM.exe /Online /Add-Package /PackagePath:<抽出したcabファイルのパス>
<例>
- 1. KB4022726のmsuファイル を ”Dドライブ\msu”にダウンロード。
- 2. ダウンロードしたmsuファイルを”Dドライブ\cab”に展開。
expand -f:* D:\msu\ダウンロードしたmsuファイル D:\cab
- 3. DISM.exe /Online /Add-Package
/PackagePath:D:\cab\Windows8.1-KB4022726-x64.cab
を実行。
上記対象更新プログラムを適用していない場合
Windows Updateで「KB4022726」を適用できます。
念のため、更新プログラムの確認の一覧に「KB4022726」が含まれていることをご確認ください。
Windows Server 2008 R2
6月度のセキュリティ マンスリー品質ロールアップでは修正されません。
インテル第7世代プロセッサーが搭載されているPCサーバでは、Windows Server 2008 R2がサポートされなくなる見込みです。
NECでは米国マイクロソフト社のサポートポリシー変更に伴い、上記対象モデルの製品定義を下記の通りに変更しました。
詳しくはシステム構成ガイドをご確認下さい。
R110i-1 |
下記型番でのみWindows Server 2008 R2をサポート N8100-2530Y, N8100-2531Y, N8100-2523Y, N8100-2524Y |
T110i-S(空冷) |
下記型番でのみWindows Server 2008 R2をサポート
N8100-2501Y、 N8100-2502Y |
T110i-S(水冷) |
下記型番でのみWindows Server 2008 R2をサポート N8100-2515Y |
T110i |
Windows Server 2008 R2は非サポート |
GT110i |
Windows Server 2008 R2は非サポート |
ExpressサーバでWindows Server 2008 R2のご利用をご検討されている方は、システム構成ガイドでサポート対象機種をご確認の上、
手配して頂きますようお願いします。
なお、上記の非サポートとなる対象モデルでも、Hyper-VやVMwareなどの仮想化基盤上のゲストOSとしてWindows Server 2008 R2をご利用される場合はこれまで通りサポート対象となりますので、ゲストOSとしてのご利用をご検討下さい。
参考情報
以下の米国マイクロソフト社サイトにて、上記OSがサポート対象外になる旨が記載されていますが(4/27時点)、
この情報の真偽についても、米国マイクロソフト社に確認中です。
"The processor is not supported together with the Windows version
that you are currently using" error when you scan or download
Windows updates
<https://support.microsoft.com/en-us/help/4012982/the-processor-is-not-supported-together-with-the-windows-version-that->
※なお日本語サイトには、サーバOSの情報は含まれていません(4/27時点)。
<https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4012982/the-processor-is-not-supported-together-with-the-windows-version-that->