[WebOTX] Apache HTTP Web Serverにおける複数の脆弱性(CVE-2017-3167,CVE-2017-3169, CVE-2017-7659, CVE-2017-7668, CVE-2017-7679)による影響と対策について
概要
Apache HTTP Web Serverには、次の脆弱性が存在します。
- ap_get_basic_auth_pw() における認証回避の脆弱性
CVE-2017-3167
- mod_ssl における NULL ポインタ参照の問題
CVE-2017-3169
- mod_http2 における NULL ポインタ参照の問題
CVE-2017-7659
- ap_find_token() におけるバッファオーバーリードの脆弱性
CVE-2017-7668
- mod_mime におけるバッファオーバーリードの脆弱性
CVE-2017-7679
WebOTX AS V4.1~V9.5では、Webサーバとして、Apache HTTP Serverをバンドルしています。調査の結果、WebOTX Webサーバにおいても、上記脆弱性の影響を受けることが判明しています。
影響のある製品
- WebOTX Web Edition V4.1~V6.5
- WebOTX Standard-J Edition V4.1~V6.5
- WebOTX Standard Edition V4.1~V6.5
- WebOTX Enterprise Edition V4.1~V6.5
- WebOTX Application Server Web Edition V7.1~V8.1
- WebOTX Application Server Standard-J Edition V7.1~V8.1
- WebOTX Application Server Express V8.2~V9.4 (※)
- WebOTX Application Server Foundation V8.2~V8.5
- WebOTX Application Server Standard V8.2~V9.4
- WebOTX Application Server Enterprise V8.2~V9.5
- WebOTX Enterprise Service Bus V6.4~V8.5
- WebOTX Portal V8.2~V9.1
(※)WebOTX Enterprise Service Bus V9.2~V9.3、および、WebOTX Portal V9.3にバンドルされているWebOTX Application Server Expressを使用している場合にも該当します。
詳細
(※)WebOTX Webサーバのバージョン確認方法は、後述の「備考」をご覧ください。
■ CVE-2017-3167
- 脆弱性の影響
認証を回避される可能性があります。
- 脆弱性に該当する条件
ap_get_basic_auth_pw()を利用したBasic認証を行っている場合、
本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
■ CVE-2017-3169
- 脆弱性の影響
HTTPSポートに対して、HTTPリクエストを送信されることにより、サービス運用妨害(DoS)攻撃を受ける可能性があります。
- 脆弱性に該当する条件
WebOTX AS V6.1 以降にバンドルする、WebOTX Webサーバ 2.x.xで、SSL通信を利用している場合に、本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
SSL通信は、既定では無効となっています。有効かどうかは次のコマンドでご確認頂けます。
----------------------------------------
otxadmin> login --user admin --password **** --port 6212
otxadmin> get server.WebServer.security-enabled
----------------------------------------
上記getコマンドの実行結果がtrueの場合は、SSL通信が有効になっています。
■ CVE-2017-7659
- 脆弱性の影響
細工されたHTTP/2リクエストにより、サービス運用妨害(DoS)攻撃を受ける可能性があります。
- 脆弱性に該当する条件
WebOTX Webサーバ 2.4.25で、HTTP/2プロトコルを有効にしている場合に、本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
HTTP/2プロトコルは、WebOTX AS V9.4以降にバンドルするWebOTX Webサーバ2.4でサポートしており、既定では無効となっています。有効かどうかは次のコマンドでご確認頂けます。
----------------------------------------
otxadmin> login --user admin --password **** --port 6212
otxadmin> get server.WebServer.http2-enabled
----------------------------------------
上記getコマンドの実行結果がtrueの場合は、HTTP/2プロトコルが有効になっています。
■ CVE-2017-7668
- 脆弱性の影響
細工されたリクエストヘッダにより、サービス運用妨害(DoS)攻撃を受ける可能性があります。
- 脆弱性に該当する条件
WebOTX Webサーバ 2.4.25、または、2.2.32の場合に、本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
■ CVE-2017-7679
- 脆弱性の影響
細工されたContent-Typeレスポンスヘッダにより、サービス運用妨害(DoS)攻撃を受ける可能性があります。
- 脆弱性に該当する条件
条件はありません。WebOTX Webサーバを利用している場合に、本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
対処方法
本脆弱性を修正した、WebOTX Webサーバ 2.2(Windows(x64)版/Linux(x64)版)、
および、WebOTX Webサーバ 2.4(Windows(x64)版/HP-UX(IPF)版/Linux(x64)版)
向けのパッチモジュールを、次のページで公開しています。
コンテンツID: 9010107137
(WebOTX V9.3向け)(Windows(x64)版/Linux(x64)版)
コンテンツID: 9010107229
(WebOTX V9.4、V9.5向け)(Windows(x64)版/HP-UX(IPF)版/Linux(x64)版)
コンテンツID: 9010107255
WebOTX Webサーバ 2.2の他のOS、および、Webサーバ 2.4向けのパッチ
モジュールは、準備出来次第、公開予定です。急ぎでパッチが必要な
場合はご連絡ください。
(注意) パッチモジュールは製品保守契約を結んでいただいたお客様に
限定して提供させていただいています。まだ契約がお済みでない
お客様は、保守契約締結の後、ダウンロードをお願いいたします。
回避方法
■ CVE-2017-3167
Basic認証以外の認証を利用してください。
■ CVE-2017-3169
SSL通信が不要な場合は、SSL通信を有効にしないでください。
SSL通信を無効にするための設定手順は、次の通りです。
----------------------------------------
- SSL通信を無効にします。
otxadmin> login --user admin --password **** --port 6212
otxadmin> set server.WebServer.security-enabled=false
- Webサーバを再起動します。
otxadmin> invoke server.WebServer.stop
otxadmin> invoke server.WebServer.start
----------------------------------------
■ CVE-2017-7659
HTTP/2プロトコルを無効にすることで、回避してください。
設定手順は次の通りです。
----------------------------------------
- HTTP/2プロトコルを無効にします。
otxadmin> login --user admin --password **** --port 6212
otxadmin> set server.WebServer.http2-enabled=false
- Webサーバを再起動します。
otxadmin> invoke server.WebServer.stop
otxadmin> invoke server.WebServer.start
----------------------------------------
■ CVE-2017-7668
回避方法は、ありません。
■ CVE-2017-7679
回避方法は、ありません。
関連情報
本脆弱性問題の詳細は、次のURLを参照してください。
備考
WebOTX Webサーバのバージョンの確認方法は、次の通りです。
- WebOTX V5以前
Windows:
<WebOTXインストールディレクトリ>/WebServer/bin/Apache.exe -v
UNIX:
<WebOTXインストールディレクトリ>/WebServer/bin/httpd -v
- WebOTX V6以降
<WebOTXインストールディレクトリ>/domains/<ドメイン名>/bin/apachectl version
更新履歴
2017/07/05 初版
2017/10/05 第2版 「対処方法」を更新
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製品名カテゴリ
WebOTX
WebOTX Application Server
WebOTX Service Integration
WebOTX Portal
-
コンテンツID:
3010102187
-
公開日:
2017年12月21日
-
最終更新日:2018年01月11日