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お知らせ

[WebOTX] HotSpotDiagnostic の仕様変更(JDK-8176055)による問題と対策について

概要

オラクル社が 2017/07/18 よりリリースを開始した以下の Java SE Development Kit(以降、JDK と表記)において、JDK に含まれている HotSpotDiagnostic クラスの仕様変更が行われました。

    【オラクル社 JDK】
  • Java SE Development Kit 8 Update 141(以降、JDK 8u141 と表記)
  • Java SE Advanced 契約ユーザ向け Java SE Development Kit 7 Update 151(以降、JDK 7u151 と表記)
  • Java SE Advanced 契約ユーザ向け Java SE Development Kit 6 Update 161(以降、JDK 6u161 と表記)
この仕様変更により、ヒープダンプがバイナリ形式でファイル名の拡張子が .hprof でない場合に 以下のメッセージが表示され、ヒープダンプが出力されません。

 java.lang.IllegalArgumentException: heapdump file must have .hprof extention

WebOTX では、診断サービスによりヒープメモリの使用率が設定した閾値(デフォルト 90%)を超えた場合にヒープダンプを出力していますが、このヒープダンプはバイナリ形式でファイル名の拡張子が .bin となっているため、デフォルトの設定ではヒープメモリの使用率が閾値を超えた場合でもヒープダンプが出力されません。 もし、この問題が発生した場合は以下のログファイルに上記のエラーメッセージが出力されます。
  • Windows 版
    <WebOTXインストールディレクトリ>\domains\<ドメイン名>\logs\webotx_agent.log
  • Unix(Linux) 版
    <WebOTXインストールディレクトリ>/domains/<ドメイン名>/logs/webotx_agent.log
また、ヒューレット・パッカード社からリリースされた下記のJDKに、上記のオラクル社JDKのアップデート内容が取り込まれました。 このため、下記のJDKをご利用の場合も同じ事象が発生いたします。
    【ヒューレット・パッカード社 JDK】
  • Version 8.0.11 - September 2017 (includes Oracle update 8u144)
  • Version 7.0.21 - September 2017 (includes Oracle update 7u151)
  • Version 6.0.35 - September 2017 (includes Oracle update 6u161)
影響のある製品
 WebOTX Application Server Express V9.2~V9.4
 WebOTX Application Server Standard V9.2~V9.4
 WebOTX Application Server Enterprise V9.2~V9.5
 WebOTX Enterprise Service Bus V9.2~9.3
 WebOTX Batch Server V9.2
 WebOTX Portal V9.3
 WebOTX Developer V9.2~V9.5


詳細

WebOTX の診断サービスでヒープダンプの種類をバイナリ形式(hprof形式)で出力している場合に影響があります。ヒープダンプの種類の既定値は hprof です。 設定の確認は以下で行うことができます。

  • 運用管理コマンドによる確認
    1. 運管理コマンド(otxadmin)を起動します。
    2. login コマンドでログインを行います。
      otxadmin> login --user <ユーザ名> --password <パスワード> --port <ポート番号>
    3. get コマンドで設定の確認を行います。
      otxadmin> get server.diagnostic-service.dumpHeapDumpType
      hprof であればバイナリ形式で出力を行っているため、影響があります。
      histogram であればテキスト形式で出力を行っているため、影響はありません。
  • Web版統合運用管理コンソールまたは統合運用管理ツールによる確認  
    1. 左側ツリーより「アプリケーションサーバ」-「診断サービス」を選択し、右側のウィンドウより「フェイルセーフ(メモリ)」タブを開きます。
    2. 「ヒープダンプのタイプ」の設定値を確認してください。
      設定値が「hprof format」となっていればバイナリ形式で出力を行っています。「histogram format」であればテキスト形式で出力を行っているため、影響はありません。


対処方法

本問題のパッチ提供を行う予定はありません。回避方法にて回避を行ってください。


回避方法

JVMシステムプロパティに「jdk.management.heapdump.allowAnyFileSuffix=true」を設定し、WebOTXドメインの再起動を行います。
以下に運用管理コマンド(otxadmin)による設定と、Web版統合運用管理コンソールまたは統合運用管理ツールによる設定方法について説明します。

  • 運用管理コマンドによる設定
    1. 運用管理コマンド(otxadmin)を起動します。
    2. login コマンドでログインを行います。
      otxadmin> login --user <ユーザ名> --password <パスワード> --port <ポート番号>
    3. JVM システムプロパティを設定します。
      otxadmin> create-jvm-options -Djdk.management.heapdump.allowAnyFileSuffix=true

      [Standard/Enterprise の場合]
      以下の製品を利用されている場合、プロセスグループにも上記と同じシステムプロパティを追加してください。

       WebOTX Application Server Standard
       WebOTX Application Server Enterprise

      otxadmin> add-pg-javasystem-property --apgroup <アプリケーショングループ名> --javasystemprop jdk.management.heapdump.allowAnyFileSuffix --value true <プロセスグループ名>
    4. WebOTX のドメインを再起動します。
    5. Web版統合運用管理コンソールまたは統合運用管理ツールによる設定
      左側ツリーより「アプリケーションサーバ」-「JVM構成」を選択し、右側のウィンドウより「JVMオプション」タブを開きます。
      「システム JVM オプション」に以下のシステムプロパティを追加してください。

       -Djdk.management.heapdump.allowAnyFileSuffix=true

      設定後は値の反映を行うため、WebOTX のドメインの再起動が必要です。

      [Standard/Enterprise の場合]
      以下の製品を利用されている場合、プロセスグループにも上記と同じシステムプロパティを追加してください。

       WebOTX Application Server Standard
       WebOTX Application Server Enterprise

      左側ツリーより以下を選択し、「javaシステムプロパティ」タブを開きます。
      「TPシステム」
       -「アプリケーショングループ」
        -「<アプリケーショングループ名>」
         -「プロセスグループ」
          -「<プロセスグループ名>」
      「行の追加」ボタンをクリックして、次の Java システムプロパティを設定します。

      名前: jdk.management.heapdump.allowAnyFileSuffix
      値: true

      設定内容を反映させるにはアプリケーショングループの再起動が必要です。

  • 関連情報

    本問題の詳細は、以下のURLを参照してください。


    更新履歴

    2017/12/15 初版

    製品名カテゴリ

    WebOTX
    WebOTX Application Server
    WebOTX Service Integration
    WebOTX Portal
    WebOTX Batch Server

    対象製品

    品名: WebOTX Application Server V9.2~V9.5
    品名: WebOTX Enterprise Service Bus V9.2~9.3
    品名: WebOTX Batch Server V9.2
    品名: WebOTX Portal V9.3
    品名: WebOTX Developer V9.2~V9.5
    • コンテンツID: 3010102314
    • 公開日: 2018年10月09日
    • 最終更新日:2018年10月09日
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