NetWorkerでは、自動クリーニングも手動クリーニングも可能です。
NetWorkerによる自動クリーニングの設定方法
デバイスリソースとジュークボックスリソース(7.2.1以前)/ライブラリリソース(7.5.1以降)の設定を
行ってください。
ジュークボックスリソース/ライブラリリソース |
自動クリーニング(auto clean): |
Yes(7.2.1以前)/チェックを入れる(7.5.1以降) |
クリーニング スロット(cleaning slots): |
クリーニングテープのスロット番号(複数指定可能) |
デバイス リソース |
クリーニング間隔(cleaning interval): |
クリーニングを実行する間隔 |
最終クリーニング日(date last cleaned): |
now(7.2.1以前のバージョンのみ) |
設定を行ったら、nsrjb コマンドで、クリーニング スロットに "Cleaning Tape"
と表示されていることを確認してください。
# nsrjb
Jukebox StorageDAT:
slot volume pool recyclable
1: Index.002 Index no
2: volume.001 Default no
3: volume.027 Default yes
4: volume.024 Default no
5: volume.028 Default yes
6: Cleaning Tape (23 uses left)
*not registered in the NetWorker media data base
drive 1 (/dev/rsmt/c0t5d0hn) slot 1: Index.002 (mounted)
nsrjb コマンドだけで表示されないときは、以下のオプションを追加して実行し、
表示されることを確認してください。
# nsrjb -U クリーニングテープの使用回数 -S クリーニングスロット
以上により、デバイスリソースの「最終クリーニング日」から「クリーニング間隔」経過後に自動クリーニングが実行されます。
【注意事項】
最終クリーニング日が未設定の場合、上記の自動クリーニングは実行されません。
最終クリーニング日は[クリーニング間隔]を変更すると変更時刻が登録されますので、未設定の場合は登録ください。
なお、TapeAlert機能によりテープ装置側からNetWorkerにクリーニング要求が通知された際にも、自動クリーニングが行われます。
ただし、実際に自動クリーニングが行われるのはTapeAlertのクリーニング要求が登録されるタイミングとは限りません。
NetWorkerはテープ装置に対する処理でエラーが発生したときにTapeAlertを確認します。
そのため、テープ装置でクリーニング要求のTapeAlertが登録されてからNetWorkerが自動クリーニングを開始するまでにはタイムラグがあります。
TapeAlert機能の詳細は以下FAQも参考にしてください。
【NetWorker】TapeAlert flag ~というエラーメッセージが表示される
クリーニングテープの使用回数はテープ製造元によって異なるため、クリーニングテープケースの記載や製造元の問合せ窓口にご確認ください。
クリーニングテープを交換する場合の手順
クリーニングテープを交換する場合は、インベントリは必要ありません。
交換手順としては、クリーニングテープを交換した後、
上記「NetWorkerによる自動クリーニングの設定方法」で説明したのと同じように
まずnsrjbで表示されるか確認し、表示されなければ以下を実行してください。
# nsrjb -U クリーニングテープの使用回数 -S クリーニングスロット
【注意事項】
7.5.1以降では、NetWorkerから空と認識されているクリーニングスロットに
クリーニングテープを入れた後に、NetWorkerサーバデーモンの再起動を行ったり、
テープ装置の再起動を行った場合に限り、nsrjbやnsrjb -U~を実行しなくても
NetWorkerのクリーニングテープの認識(NetWorkerでのデフォルト値での使用回数設定含む)が
自動的に行われます。
古いクリーニングテープから新しいクリーニングテープに直接交換した場合には、
上述の通りnsrjbコマンドで表示確認及び使用回数の再設定を行ってください。
NetWorkerから手動でクリーニングを行う方法
- GUIから実行する場合
- クリーニングしたいドライブにテープが入っていないことを確認してください。
- デバイスリソースでクリーニングしたいデバイスを選択して、要クリーニング
(cleaning request)の項目をYes(7.2.1以前)/チェック(7.5.1以降)にしてください。
- NetWorker7.2.1以前は、Yes にしたドライブにテープがロードされるときに
クリーニングが行われます。NetWorker7.5.1 からは、テープのロードを行わなくても
自動的にクリーニングテープがロードされクリーニングが行わます。
要クリーニングは、クリーニング実行後自動的に No に戻ります。
- コマンドから実行する場合(7.2.1以前のバージョンのみ)
NetWorker7.2.1 以前のバージョンでは、
以下のコマンドでクリーニングを実行することができます。
# nsrjb -l -f device-name -S クリーニングスロット
(device-name は、クリーニングを実行したいデバイスのスペシャルファイル名です)
(NetWorker7.5.1以降のバージョンでは上記コマンドでクリーニングを行うことは出来ません。)
LTOドライブでNetWorkerからクリーニングを行う場合の推奨設定
LTOドライブの場合はクリーニングに
(クリーニングテープをドライブにロードしてからクリーニングテープが排出されるまで)
2~4分程度かかります。
実際にかかる時間はドライブの状態やクリーニングテープの使用回数によって変動します。
そのため、ジュークボックスの設定でクリーニングの遅延(cleaning deley) 属性を300秒(5分)に
することを推奨します。
設定方法は以下のとおりです。
- NMC(NetWorker Management Console)の場合、NetWorker 管理画面で、
[表示]→[診断モード]を選択しジュークボックスのプロパティを表示。
- [タイマ]タブに、[クリーニングの遅延]属性がありますので
300秒に設定変更して[OK]ボタンを押してください。
以下の管理者ガイドにも自動クリーニングに関する詳細が記載されていますので、参考にしてください。
8.0 :第3章 ストレージノードとライブリ → ライブラリメンテナンス
7.6.2 :第11章 デバイス・オペレーション → ライブラリデバイスの保守
7.2.1 :第10章 オートチェンジャとサイロ → オートチェンジャオペレーション