ベリファイ処理の実行中は、RDR (Rapid Disk Resync) 機能により二重化した内蔵ハードディスクの全領域に対して読み込み処理が実施されます。
お客様のシステムがディスク I/O 負荷の高い状態で運用されているときにベリファイ処理が動作すると、ディスク I/O 処理時間が増大し業務アプリケーションの応答が遅延するなどの影響を与える可能性が考えられます。(システムの使用状況や負荷状況によっては、顕在化しない事もあります。)
また、ベリファイ処理では、優先度を変更する設定ありません。
お客様のシステム運用への影響を懸念される場合は、システム運用に影響の少ない時間帯にベリファイ処理が実行されるように、スケジュール変更をご検討ください。
【参考】
<ベリファイ処理がシステムに与える負荷について>
ベリファイ処理がシステムに与える負荷について、弊社評価環境にて計測したところ、CPUやメモリに与える負荷の観点では、タスクマネージャにより CPU およびメモリの使用状況による負荷の推移を確認しましたが、ベリファイ処理実行中とそうでない場合で、明確なサーバ負荷の上昇はありませんでした。
ディスク I/O の観点では、300GBの内蔵ディスクにてベリファイ処理実行中に、100GBのファイルを(ベリファイ処理対象の同一ディスク内で)コピーした結果、ベリファイ処理を実行していない場合には、10分35秒でコピーが完了したのに対して、ベリファイ処理実行中の場合では、数パーセント程度長くなったケースがありました。
ディスク I/O の並行動作状況によっては、I/O の多重度が上がることにより、さらに処理時間が増大する可能性はありますが、一概にその量を提示することはできません。
【補足】
<タスクの優先度について>
ftサーバでは、ftサーバ固有サービスのタスク優先度の変更はサポートしておらず、高い優先度に変更した場合でも優先度は「通常」で動作し、ベリファイ処理の優先度が変更されるということはありません。
また、Express5800/R320c以降のftサーバでは、タスクスケジューラからベリファイ処理が自動実行されるようになっていますが、タスクスケジューラから呼び出されたタスクについても、優先度を変更しても、ベリファイ処理が早く完了することはありません。