ftサーバの留意事項については以下のとおりです。
- ESXiホストとft管理アプライアンスは、同一のネットワーク上に配置して通信可能な状態に構成する必要があります。各々のIPアドレス/ホスト名を変更する場合は、システムの稼働時間を避けた作業スケジュールを計画することが推奨されます(変更順序は不問)。
- ESXiホストとft管理アプライアンスが通信できない状態になった場合に発生する事象については「ft管理アプライアンスとESXiホストが通信不可の場合に発生する事象」を参照してください。
- ft管理アプライアンス以外の仮想マシン、およびvCenter Serverに対するIPアドレス/ホスト名の変更は、ftサーバの動作に影響は与えません。
- ESXiホストのIPアドレス、またはホスト名を変更した場合には、ft管理アプライアンスに対して新しいIPアドレス/ホスト名を認識させる必要があります。
詳しい手順については、「ESXiホストのネットワーク設定をft管理アプライアンスに認識させる」を参照してください。
- ログサーバ(*1)のIPアドレス、またはホスト名を変更した場合には、システムに対して新しいIPアドレス/ホスト名を認識させる必要があります。
詳しい手順については、「ログサーバのネットワーク設定をシステムに認識させる」を参照してください。
ft管理アプライアンスとESXiホストが通信不可の場合に発生する事象
- システムFTランプが点灯しません。
- ftサーバに問題が生じ二重化が外れた場合に再二重化が行われず、片系運転が継続します。
- ft管理アプライアンスが提供するftsmaintコマンド(*2)が正しく動作しません。
- ft管理アプライアンスをログサーバ(*1)として設定している場合、ftサーバに問題が発生した場合でも、ESMPRO/ServerManagerに障害イベントが表示されません。
ESXiホストのネットワーク設定をft管理アプライアンスに認識させる
- ft管理アプライアンスにrootユーザでログインします。
- 下記コマンドを実行して、ESXiホストの新しいIPアドレス、またはホスト名をft管理アプライアンスに認識させます。
# /opt/ft/sbin/configure-appliance
- 下記コマンドを実行してft管理アプライアンスを再起動してください。
# shutdown -r now
※ ft管理アプライアンスを再起動した場合の影響については、下記「関連情報」記載のコンテンツを参照ください。
ログサーバのネットワーク設定をシステムに認識させる
- ft管理アプライアンスにrootユーザでログインします。
- 下記コマンドを実行して、ログサーバの新しいIPアドレス、またはホスト名をシステムに認識させます。
# /opt/ft/sbin/build-loghost update -l "ログサーバのIPアドレスまたはホスト名"
- 設定後は、build-loghost コマンドをオプションなしで実行し、設定したIPアドレス/ホスト名がログサーバとして設定されていることを確認してください。
# /opt/ft/sbin/build-loghost
- syslog デーモンをリロードします。
# esxcli -s "ESXiホストのIPアドレスまたはホスト名" system syslog reload
(*1) ログサーバ
VMware ESXi 5.0以降のバージョンにはサービスコンソールが存在しません。このため、ESXiホストのsyslogを、ESMPRO/ServerAgentをインストールした「ログサーバ」に転送し、ESMPRO/ServerAgentを経由してESMPRO/ServerManagerに通報を行います。なお標準のインストール手順では、ft管理アプライアンスがログサーバとして設定されます。
(*2) ftsmaintコマンド
ftサーバのコンポーネント(各モジュールやディスク等)や、二重化に関する情報の参照や設定変更を行うコマンドです。
VMware観点での留意事項についてはVMwareのサポート情報を確認ください。
また、ESMPRO/ServerManagerより監視を行っている場合はESMPRO/ServerManagerのサポート情報も併せて確認ください。